2008年01月29日

99.9%は仮説

今日紹介する本は、竹内薫さんの
「99.9%は仮説」です。
99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 (光文社新書)

現代社会は科学の社会と言われています。
そして、科学は万能という風潮があるのですが
意外にその基盤は弱いものかもしれません。

というのも、科学というものは
出発点が思い込みに近い「仮説」
で成り立っていることもあるからです。

例えばガリレオの時代には太陽が地球の周り
を回っているのが「科学的」であったわけで、
現在の科学の基盤にも、そんな「仮説」が
隠れているかもしれません。

本書では、色々な例を引きながら、
科学がいかに「仮説」に依存しているかを説き
それを通じて、仮説を疑ってみる観点を
持つことを勧めています。


飛行機はなぜ飛ぶのか?
この本を読んでびっくりしたことですが
実はなぜ飛行機が飛ぶのか、科学的に
はっきりわかっていないそうです!?

百科事典とかを読めば
何か、それらしい理由は書いてありますが
実は科学的には万全ではありません。
というか、間違いだそうです。

実際の飛行機が飛ぶメカニズムは
専門家の間でも意見が
分かれているとのことです。

それでも、飛行機は空を飛んでいます。
要するに、理由はよくわからないけど
エンジニアリングの方が進んでしまい
実用化だけはされてしまう。

私は半導体のエンジニアなのですが、
確かにメカニズムはわからないけど…
で先に進むことが多いですね。
というか、技術開発のほとんどが
そんな感じです。
もっともらしい「理由」を用意することも
ありますが、100%後付けです。

普段、科学や工学になじみのない人
にとっては意外かもしれませんね。


科学の定義
科学の定義としてポパーという人が
「反証の可能性」を言っています。

例えば、「水は必ず100℃で沸騰する」
という仮説があったとすれば、
「圧力鍋の中では100℃でも沸騰しない」
という事実の前にこの仮説は崩れて
しまうものなのです。

しかし、「宇宙は神が創った」
という仮説に対しては、どうあがいても
反証のしようがないわけです。

言い方をかえれば、仮説に反する事項が
出てきたときに潔く間違いと認められる、
これこそが科学が成立する条件なのです。







engineer_takafumi at 01:37│Comments(0)TrackBack(0)★理系本の書評 | ⇒ 物理・科学哲学

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