2008年04月29日

統計数字を疑う

今回の本は門倉孝史さんの
「統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか?」です。


数字というのは、不思議な力があります。
例えば、「今回の減税によって消費が活性化する」
と言われても、本当かな?と思いますが、
「今回の減税によって、国民の消費が15%増える」
と言われると、急に信憑性が出てくるものです。

これが、数字が一人歩きする、という現象ですが
実は全く見当違いの数字であることもあり、
その数字の算出された背景を理解しないと、
間違った結論にたどりつくことも多いのです。

意図的に変な数字を出すことさえある世の中です。
数字を元に判断をしようとする人には
必読の一冊と思います。




男性の初婚年齢は25年前と変わらない!?
厚生労働省が毎年発表している
「人口動統計」による平均初婚年齢は
2005年度は男性29.8才、女性28.0才
一方1980年では男性27.8才、女性25.2才
とのことです。

25年で、男性1.7才、女性2.8才だけ
上昇したわけですが、これは実感より
かなり小さなものと思いませんか?

40才で未婚なんて珍しくない世の中
実感だと5〜10年位は伸びてる
ような気がすると思います。

こんなことがなぜ起こるかというと
この統計には生涯結婚しない人が
含まれていないからです。

ちなみに生涯未婚率はこの25年で
6倍に膨れ上がっているとの事です。



engineer_takafumi at 21:10│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ ビジネスその他

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