2008年06月09日

聴くの本

今回紹介するのは藤田 潮(うしほ)さんの
「聴くの本」です。


これは、丸ごと一冊「聴く」というテーマの本です。

驚くべくは、これほどまでに聴くということの奥が深い
ということ、ただ人の話を聞けばいいということでは
ないのです。

この本を読んでみると、エンジニアという人種は
「聴く」能力が不足しているのではないかと思いました。
つまり、特に論理的な人間は、そうでない感情的、直感的
といった考え方をバカにして、聴く耳をもちません。

コミュニケーション能力の欠如というのは
「伝える力」より「聴く力」の方が本質的ではないか。
そう感じました。

「聴く」ことは難しい
「聴く」ということはただ聞き流すことではありません。
話を引き出すように、能動的に聴くことは、技術が必要です。
また、自分の心を「聴ける」体勢にできるように整える
ことも必要でしょう。
話すことと同じように、聴くことも練習していかなくては
なりません。


身近な人(家族)の話を聴くことが、実は一番難しい
身近な家族のことは、物理的に近いから知っている気に
なってしまいます。また、色々な先入観などもあって、
本当は全然聴けていないことが多いのです。
実は、家族の話を聴くことが一番難しい。
でも、一番聴かなくてはならないのも、家族の話なのです。


「聴く」プロの人もいる
このように意外に難しい「聴く」ことですが、世の中には
聴くプロがいます。(著者の藤田さんもその一人ですが)
誰にも話せない思いを抱えてしまった時、プロに聴いてもらう
ことも一つの手段だな、と思いました。





engineer_takafumi at 00:05│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ エッセイ

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