2008年09月06日

急に売れ始めるにはワケがある

今回はマルコム・グラッドウェル氏の
「The Tipping Point」の邦訳
「急に売れ始めるにはワケがある」です。
急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1)

本書は勝間和代氏のブックリストに
出ていたのを興味があって手に取りました。


この本の主張は、ある商品やサービスが
急激に社会に受け入れられる、
また、ある習慣が社会に広がる時に、
原則が3つある、ということです。

そして、その元になるのは、「些細な」ことであると。

原則はこの3つ。
一つは、少数者の法則。
二つ目は、粘りの要素。
三つ目は、背景の力です。


社会への影響という一見つかみどころのないものですが、
豊富な実例で、メカニズムを明らかにする切り口は
とても面白いです。
また、自分を振り返ってみると
いかに、周りに影響されているかが
身にしみてわかります。

なお、二つ目の粘りの要素については、
この本だけでは、不完全燃焼の感がするのですが、
(存在は指摘されているが、メカニズムの解明が不完全)
「アイデアのちから」という本が、
これを補足してくれます。

興味がある方は、合わせて読まれることをお勧めします。


コネクター、メイブン、セールスマン
口コミを発生させるのに、必要なのは、
「ごく少数の」影響力の強い人間の心をつかむことです。

まず、非常に交友関係の広い「コネクター」。

次に、知識が豊富で、
その知識を人に教えたがっている「メイブン」。

最後に、人が情報に納得しない時、
それを説得する力をもった「セールスマン」。


大流行をもたらす着火点は、
常に少数の影響力の強い人間なのです。

効果的なプロモーションはこの手の人たちを
巻き込むことが欠かせません。

例えば、ブログマーケティングなどは
ごく少数のカリスマブロガーを着火点にする。

この原則に従ったよい例だと思います。


背景の力
ニューヨークの地下鉄は、その昔
殺人、強盗、まさに凶悪犯罪の巣窟でした。

そこで、ニューヨーク市警のとった対応は
無線乗車、落書きなどの軽犯罪の取り締まり強化。

一見、見当違いな対応ですが、
これが非常に大きな効果を生み出し、
凶悪犯罪の激減に結びつきます。

これは、背景の力、によるものである。
著者はこう説きます。


人間は、他人の行動を解釈するとき、
おしなべてその根本的な性格特徴を過大評価し、
状況や背景の重要性を過小評価する。


性格とはむしろ、
習慣や志向性や関心の束のようなものであり、
それぞれゆるやかに結ばれ、時と場合しだいで変わる。


環境の中のティッピングポイントは変えることができる。
割れた窓を修理し、落書きを消せば、
最初の犯罪を誘発するシグナルを変えることが出来るのだ。



150の法則
著者は、集団に属する人間の数にも
ティッピングポイントがあると説きます。

その数字が150です。

つまり、人間がそれぞれの相手とつながりを持ちつつ
社会生活がおくれる最大数です。

逆にいうと、これを超えると
グループの構成員が互いに疎遠になり、
ひとりでに派閥とか小さなグループができて
集団全体の運営が困難になります。

この変化は、まるで水が100度で沸騰するように
急激に訪れます。

ですから、150という数が、組織を管理する
マジックナンバーになるわけです。


それぞれの人員がある特定の仕事や事柄に関して
集団から認知された責任を負っている場合、
効率性が高まるのは当然だ。


感染的な運動を生み出すには、
まず最初に小さな運動体をたくさん
つくらなければならない。


愚かなのは愚かなやつがするからだ。
そう、クールなのはクールなやつがするからなんだ。


喫煙者は、喫煙の危険を過小評価しているから
喫煙者なのではない。
喫煙の危険を課題評価していても、
タバコを吸い続けている場合があるからだ。


タバコを吸っていたからカッコいいのではない。
カッコいいやつがタバコを吸っていたのだ。


些細なことから大きな結果を生み出すことは
可能なのである。







engineer_takafumi at 22:16│Comments(0)TrackBack(0)★一般書の書評 | ⇒ マーケティング・営業

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