2008年11月24日

新核融合への挑戦

本日は狐崎昌雄氏と吉川庄一氏による
新核融合への挑戦
です。
新・核融合への挑戦―いよいよ核融合実験炉へ (ブルーバックス)

本書は水素爆弾の原理や核融合発電の技術について
知りたくて購入しました。

ということで、核融合の詳細な説明を期待したのですが、
実際本を読んでみるとプラズマの話が
ほとんどを占めていました。

核融合を起こすためには、
数億度という超高温を作らなければなりません。

となると、技術的にはそのプラズマをどう作るか、
そしてどうやって維持するか、
ということが核融合炉実現に向けて、
一番の課題になるわけですね。

技術の詳細は難しくて理解できませんでしたが、
どんな課題があるかそして核融合炉には
どんな特徴とメリットがあるか、
ということはこの本で理解できました。



5億度などという温度は、全然、想像もつかない温度だろう。
太陽の表面の温度は約6000度、
太陽の中心部でも約1500万度と言われている。
5億度となると。おそらく太陽系の中での最高温度である。
だから太陽系でも最高温度の記録を日本がもっていることになる。


どこにでもある蛍光灯の中ではプラズマができている。
プラズマ内で電子が原子やイオンに衝突したときに
その衝突エネルギーが光(紫外線)に変わる。
蛍光灯の内面に塗った蛍光塗料が紫外線を吸収して可視光を出す。
蛍光灯のプラズマは一万度以上の温度である。


核融合反応が核分裂反応のような連鎖反応ではないので
臨海事故は原理的に起こらない。


空気が数cc混入するだけでプラズマの温度が下がり、
核融合反応が自動的に止まる。
核融合反応は一億度以上の超高温がないと起こらないので、
何もしないのに自然に反応が起こることはない。


核融合反応は中性子とヘリウムを出す。
ヘリウムは安定な元素で放射性はない。
(中略)
中性子自身は他の原子核に吸収されたり崩壊したりして、
放射性物質としては残らない。
このように核融合炉から放射性物質は生じるが、
高レベル廃棄物のような取り扱いの難しいものは発生しない。


核融合炉を実用化しようとする動機の大きな部分は、
核融合の原理的な安全性にあると著者らは考えている。







engineer_takafumi at 23:18│Comments(0)TrackBack(0)★理系本の書評 | ⇒ 原子力・放射能

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