2007年10月28日

ビジネスは人なり投資は価値なり

本日はロジャー・ローウェンスタインの
ビジネスは人なり投資は価値なり
です。


本書は成功読書術にとりあげられており、
興味をもって購入しました。

本書はあのウォーレン・バフェットの半生を描いた本です。
バフェットの成功・失敗の歴史がここにあります。

コカコーラ、ディズニー、ワシントンポストなど、
彼に大きな利益をもたらした取引は、
実際どのような状況、考え方の下で行われたのでしょうか?

答えはタイトルにあるように、
「ビジネスは人なり投資は価値なり」というスタンスでした。


また、彼の私生活にも多くページが割かれており、
特に家族に対してお金に厳しいことなど、
彼の考え方を象徴するエピソードも満載で参考になりました。

さっと読める本ではありませんが、
投資を考えて、バフェットを勉強しようと考える人には、
ぜったいに外せない一冊だと思います。



将来の投資家には重要なことだが、
彼は一人でいることを苦にしなかった。


彼は成功して金持ちになれば、
その使いみちにこなるだろうということは知っていた。
彼はただ実際に金持ちになる前にその使いみちに悩んでいたのである。


彼は決して株のことは口にしなかった。
妻が寝言を聞いているのではないかとさえ心配していた。


おカネに対しては、「興味がない」というのと「カネがすべてである」という、
二つの考えを持っているようだった。


ダウを見ても冷静でいられるということが、
バフェットが成功できた大きな要素の一つである。


株を買うということは、ビジネスの一部を買い、
将来の新聞またはテレビの仕事からあがる利益の一部を
請求する権利を買うということ以外の何者でもない。


バフェットのほうは、ビジネスを継続的な人間関係ととらえていた。


バフェットにとって、ビジネスを完全に理解できないのは、
耐えられないことだった。


証券会社は流動性を増すことによって
株価を引き上げることができるというが、
バフェットはかえって手数料が増えるばかりで、
投資家には税金となって跳ね返ってくるだけだと考えた。


バフェットはその年から自分の給料を上げ10万ドル取っていたが、
ミセスBの給料は30万ドルにした。
彼は彼女を英雄としてしばしばたたえていた。


バフェットは、転売を通してでなく、
企業の業績に基づく配当から投資の利益を得ることを投資だと考えた


やる必要のない仕事は上手にやったところで意味がない


君は優秀かもしれないが、じゃあ何で私がカネ持ちになったんだい?


彼は、誰にでも手に入れられる
アニュアル・レポートを主な情報源にしていた。


ここで現代の金融理論の矛盾に直面することになる。
投資を考える上で問題になるのはベータだけで、
企業のファンダメンタルズは必要のないことになる。
過去の価格変動から知ることができるベータだけが問題になるのである。


「カジノ社会」の処方箋としてバフェットが提案したのは、
ジョナサン・スイフトがいう「軽い税金」で
一年未満保有の株または先物の利益に対して
100パーセントの税金を課すということだった。


彼は常識というのは間違えているものだと肝に免じていた。


バフェットは株を買うときに、たとえ株価が暴落しても平静を保ち
必ず復活するという確信がもてるまで、十分な調査を欠かさなかった。


彼は子ども達が親の遺産をあてにして怠け者になるのを心配するあまり、
中流家庭の子弟が当然のように受けている親からの援助も
いっさいしなかった。


娘のスージーが空港の駐車料金の持ち合わせがなかったときも、
バフェットがその20ドルを立て替えて小切手を切らせた。


彼は帳簿に目を通すことはあっても、
息子の育てた作物を見ようとはしなかった。


四半世紀にわたって一株たりとも売りに出したことはなかった。
皮肉なことに、バークシャーの急成長は、
バフェットに1セントももたらさなかった。






engineer_takafumi at 23:17│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ 経済・会計・お金

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