2009年12月13日

科学技術者のみた日本・経済の夢

本日は北澤宏一氏の
科学技術者のみた日本・経済の夢
です。
科学技術者のみた日本・経済の夢

本書は著者の北澤さんの講演会にて
資料としていただきました。

北澤さんは高温超伝導関連の研究者で
90年代半ばの世界的な超伝導ブームの火付け役
ともされている方です。


ただし、本書は科学技術の本というより
むしろ経済の本で、僕は経済関係の内容が
特に参考になったと感じました。

増え続ける国債、日本人の貯蓄、貿易黒字、ゼロ金利、など
日本を経済が今のような状況に陥った、
本当の原因を理解することができました。

そして、この本は問題点の羅列にとどまらず
第4の産業を作り出すという、
将来のビジョンを掲げています。

さらに、そのビジョンの実現のために、
科学技術にできることも示されています。


読後感が良い本ですので、
危機感ばかりをあおる本に疲れてしまった人には
特におすすめです。

あと、技術者にもおすすめですね。
技術で世の中にビジョンを与えるという
意味が示されると思います。





驚くことには、とくに小、中学校の子供たちの多くが、
「報道が社会の暗い面ばかりを強調する」
ことに嫌悪感を抱いています。


出荷額は一定ですがこの間鉄鋼業における工場労働者は
3分の1になったといわれます。


お金というのは、借りたい人がいるときには
貯める人がいても困りませんが、
貯める人ばかりでは社会は成り立ちません。
今の日本の根本的な問題はここにあります。


今の日本が「ゼロ金利時代」になっているということは、
銀行が「預けてもらっても、良い借り手がいない」
と悲鳴を上げているということを意味します。
日本の現在の問題点は、「未来に投資したい」
というひとが欠如していることです。


米国では家庭においても
「一人前の市民になるためには、自分の収入の5%を
NPOに寄付できるようになること」
を目標とするように親からしつけられるとされます。


「日本人はもう欲しいものがなくなった」
というのは実は個人のレベルで考えたときのことでした。
私たちは仲間や地域、そして国といった単位で
「欲しいもの」がまだまだたくさんあることに気づきます。






engineer_takafumi at 09:00│Comments(0)TrackBack(0)★理系本の書評 | ⇒ その他の理系本

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