2011年01月11日

日本人のための科学論

本日は毛利衛氏の
日本人のための科学論
です。
日本人のための科学論 (PHPサイエンス・ワールド新書)

当面PHPサイエンス・ワールドは全てチェックしようと思い、
本書を購入しました。


この本では元宇宙飛行士の毛利さんが
科学技術ついての思いをまとめています。

現在、毛利さんは東京のお台場にある日本科学未来館という
施設の館長をされています。

ここでは、先端技術を来館者に伝えるために
前例のない取り組みがたくさん行われており、
その内容に大変興味を持ちました。

その未来館の行動指針の第一に次のような言葉があります。
見てもらうのは物より人です

つまり、科学技術に安心を感じてもらうためには、
それ自体よりも、携わるヒトを見てもらわなければなりません。

このあたりが僕の考え方に近かったので、
大変共感しました。


科学コミュニケーターになりたい、
また、科学者になりたいが世の中への情報発信も
積極的に行いたいと考える方には必読の一冊だと思います。



高速増殖炉の研究を続けてきたのは、フランスと日本だけです。
他の国は「脱原発」の傾向が強く、高速増殖炉については研究を行っていません。


イタリアなどこれまで原子力発電に反対だったヨーロッパの国々が、
フランスの原子力発電の電気を買い始めているそうです。


いまの中国では、明治時代に日本人が訳出した漢語をそのまま使っています。


安全は客観的な評価ができる、ある物事の状態。
安心は、個々人の感情です。


バックグラウンドとして研究の経験を持つ科学コミュニケーターが、
「私も不安なんですよね」と言う真摯さが大切です。


基礎的な研究とはそのようなものです。
研究している時にはわからないけれど、
のちのち社会に役立つ可能性を秘めている。


お金はビジネスの世界の話です。文化はすぐにお金にはなりません。
でも百年たてばどうなっているかわかりませんよ。


ある程度専門を学んだからわかる教養もある。


科学の本質がわかるということと、それを美しいと感じることができるというのは、
教育哲学の立場では同じことです。






engineer_takafumi at 00:41│Comments(0)TrackBack(0)★理系本の書評 | ⇒ 一般・その他の科学

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