2011年08月01日

物理学の原理と法則

本日は池内了氏の
物理学の原理と法則
です。
物理学の原理と法則 (PHPサイエンス・ワールド新書)

当面PHPサイエンス・ワールドは全てチェックしようと思い、
本書を購入しました。


題名の通り、物理学の全体を
原理と法則という切り口で眺めた一冊なのですが、
良くも悪くも教科書的です。

何でこんなに教科書的に感じるのかと思えば、
重要な言葉が太字で強調されているからなのでしょうか?
情報密度もかなり高い本です。


最近は教科書そのものが、
一般向けに出版される時代なので、
こんなテイストの本も悪くはないのかもしれません。

また、物理の原則や原理についての
根本的な考察(そもそも論)や人間との関連性などは、
僕にとっては目新しく、興味を持ちました。


教科書を読むのが好きだったという方には
おすすすめの一冊です。





もし北極や南極の海水が凍って氷になり、
重くて(体積が小さく、密度がおおきくなって)
水中に沈んでいくとすればどうだろうか。
氷が海底にどんどん堆積して海を冷やしてしまい、
地球は凍結してしまっただろう。


水蒸気を多く含んだ空気は乾いた空気より軽いのだ。


(特殊相対性理論が)
正しいと直観できるのは、電気と磁気を統一した
マクスウェルの電磁気学の方程式において、
速度が異なった系へ移っても光速が同じままであることが示せるからだ。


アインシュタインの偉いところは、ハッブルの発見を聞いて直に、
「障害最大の失敗」として静止宇宙を引っ込めたことだろう。


生物は生きていることの中に死を内包している。
細胞は生きて活動しているとともに、必ず細胞死を伴っている。
生死の矛盾を統一しているのが生物であり、
どちらか一方だけを取り出して論じることはできない。
生と死は相補的なのである。


すべての物理学者が共有している審美観で、
なるべく数少ない仮説の下で普遍的な意味を持たねば、
それは真実とは認められないという態度である。
これをオッカムの剃刀という。


科学者は美的感覚が共通しているのではないだろうか。
提案された理論を知ると直観的に「これはホンモノだな」とか、
「これはウソ臭いな」と思ってしまうのである。
これも審美観の一種で、まだ詳細を調べていないのに、
不思議と当たっていることが多い。


複雑系に関わる問題は、これまでの科学は後回しにしてきたこともあって
十分開拓されていない状況にある。
ひょっとすると、人間は分析的手法を得意とするが、
さまざまな要素を統合して全体像を組み立てるという思考は
不得手なのかもしれない。


複雑なものの多様な展開に美を見いだす習慣がないとも言える。






engineer_takafumi at 02:58│Comments(0)TrackBack(0)★理系本の書評 | ⇒ 物理・科学哲学

トラックバックURL

コメントする

名前
URL
 
  絵文字