2011年10月15日

なぜ分数の割り算はひっくり返すのか?

本日は板橋悟氏の
なぜ分数の割り算はひっくり返すのか?
です。


本書はタイトルにひかれて購入しました。


分数の割り算は分母と分子をひっくり返してかける。
こんなことを小学生の時に習ったと思います。

ですが、なぜひっくり返すのでしょうか?
そもそも分数の割り算って何なのか?
こんな疑問を持った人も多いのではないでしょうか。

もちろんそんなことを考えなくても、
テストの点は取れるのですが、
そんな疑問を解決できるかどうかが、
数学の本質的な力につながっていくのです。

ポイントは数学の世界、つまり抽象の世界にとどまらず
日常生活を土台とした「実感」をもつことです。

数学は「抽象」と「具体」を行き来するものですから、
抽象化された教科書の説明だけでは不十分なのです。


本の後半は数学を土台とした
ロジカルシンキングの話が中心になります。

ですが、個人的にはもっと算数ネタを
集めて欲しかったなという気がしました。


小学生の子供を持つ親にはおすすめです。
分数の割り算をひっくり返す理由を子供に説明できれば
尊敬されるのではないかと思います。



マイナスの数は早くからヨーロッパでも認識されていたものの、
現実のものと結びつかなかったために、
16世紀当時の数学者でも理解できなかった人がいたそうです。


実は、マイナスにはふたつの意味があります。
ひとつは「基準値からの不足数」を表す意味、
もうひとつは「0より小さい数」を表す意味です。


公式を覚えなくても、生活実感のあるものならば、
感覚で式や答えをもとめることができます。


「60と45」のようになじみのある数字ならば抵抗感はないのですが、
それが「x」や「y」になったとたん、思考が止まってしまう。






engineer_takafumi at 18:15│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ 勉強・教育・心理

コメントする

名前
 
  絵文字