2011年12月11日

知らないと怖い閉塞性動脈硬化症

本日は池田宇一氏、宮下裕介氏の
知らないと怖い閉塞性動脈硬化症
です。

当面PHPサイエンス・ワールドは全てチェックしようと思い、
本書を購入しました。

本書は閉塞性動脈硬化症という
聞き慣れない病気について書かれた本です。

この病気は動脈硬化によって、
主に足に生じる血管の病気です。

病気が進むと足の毛細血管に血液が流れなくなり
最悪、足を切断しなくてはならなくなります。

心筋梗塞や脳卒中と違い、
直接この病気で命を落とすことはありません。

しかし、この病気が進むということは
体全体で動脈硬化が起きていることを意味しており、
この病気を発症した人の予後(その後の寿命)は
心筋梗塞や脳卒中と比べても良くないそうです。

日本ではこの病気の認知度は高くありませんが、
大変怖い病気だと思いました。


心筋梗塞や脳卒中について勉強する人は必読です。
動脈硬化の一つの形態として、
この病気についても知っておく必要があるでしょう。



閉塞性動脈硬化症とは、心筋梗塞や脳卒中と同じく、
動脈硬化によって生じる血管の病気です。
発症すると脚のしびれや冷え、痛みを感じるようになり、
進行すると脚の潰瘍や壊疽を起こし、最終的には脚の切断にいたる病気です。


閉塞性動脈硬化症のある中高年者の5年生存率は約50%という報告があります。
生命予後が悪いことを考えると、
ある意味ではがんよりも怖い病気であるといえます。


閉塞性動脈硬化症の患者さんの脚は、血のめぐりが悪いため、
皮膚がテカテカしていたり、毛が少なかったり、
爪の発育不良や筋肉のやせなどを認めることがあります。


進んだ糖尿病の患者さんは神経障害も進み、
仮に脚の一部を切断することになってもまったく痛みを感じないので、
麻酔なしに切断できることさえあります。


閉塞性動脈硬化症の危険因子の中で、最も重要で、かつ是正可能なものが喫煙です。
喫煙により、閉塞性動脈硬化症の発症が3〜4倍増加します。


たばこの煙には多くの物質が含まれていますが、動脈硬化促進に働くものとして、
一酸化炭素、ニコチン、活性酸素が挙げられます。
これらも物質によって、血液に直接接する血管内皮細胞が痛みます。







engineer_takafumi at 02:14│Comments(0) ★理系本の書評 | ⇒ 医学・人体

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