2012年08月19日

日本人の英語

本日はマーク ピーターセン氏の
日本人の英語
です。
日本人の英語 (岩波新書)

本書は日本人が英語で誤りやすいポイントを示す
古典的名著と知り、興味をもって購入しました。

本書はアメリカ人で長く日本で教鞭をとっている著者が、
日本人の英語で間違えられやすいポイントを
解説したものです。

やはり、日本語にそもそも概念のない、
冠詞や数の概念、前置詞、時制などで
問題を起こしやすいようですね。

その中でも、私にとって特に有意義だったのが、
冠詞(a,the)の使い方でした。

名詞そのものよりも冠詞の方が本質的である。
名詞に冠詞をつける、という発想がそもそも間違っている。
という教えは大変参考になりました。


本書で指摘されているポイントは
主に英作文をする際に役立つものです。

特に初めて英語で論文を書こうとしている人には
必読の一冊だと思います。




U.S.Aにtheがつくのは固有名詞だから,あるいは国名だからではなく、
普通名詞のstatesがあるからである.


本当は,aという言葉で意味的カテゴリーをたててから,
それに適切な名詞を探していって,結局manに決めるのが
英語の思考プロセスである


「冠詞を名詞につける」というような非現実的な考え方を避けるだけでも,
作る英語は大分よくなると思う.


a chickenは,chickenとは異なる独自の意味をもっている


"the international understanding"になると、
読者は,まずいらいらして,"What!?!"と聞かずにはいられない.


英語の「the感覚」を養うためには,正しい文章を
「読んで,読んで,読むこと(read, read, read)」がむろん何よりであるが、
その際に一つ一つの名詞がどの「意味的カテゴリー」に属し、
その結果その意味が具体的にどういうふうに限定されてきているかを
丹念に分析しながら読むのが最も効果的であろう.


冠詞の使用不使用は文脈がすべて


英語はこのようなイディオム,つまり,動詞+副詞のきわめて豊かな言語である.


イディオムの使い方を理解する鍵は,
その「どんな意味にでもなりうる」曖昧な動詞ではなく,
もっと限られた意味をもつ「副詞」の方である.


同じ日本語の「〜ている」でも、英語で表現すると、
習慣的行動であったら「現在形」に、継続的状態であったら「現在進行形」に
すればよいというわけである。


「私が去年受賞したノーベル賞はとても光栄でした」のような日本語を,
コンマ抜き(限定的用法)で,
The Nobel Prize which Ireceived last year was a great honor.
という英語に直してしまったら、それは今度受賞したノーベル賞は初めてでなく、
自分は前にも受賞したことがあるということになる.
しかも,その英語のニュアンスとしては,
「前に受賞したやつはともかく,今度の場合は光栄です.」
というひびきも多少あるので、これは注意すべき点だと思う。


英文体として,受身のもうひとつのマイナス点は主語とその述語が
離れすぎてしまいやすいという問題である。


早い話が"Especially,…"を"In particular,…"にする.


コンマで区切った"Therefore,"は,区切っただけで,
一つの節のような重さができて,
本来大げさな表現が一段と大げさに聞こえてくる.


"so"は「だから」と「だからさ」の中間くらいである.


therebyという言葉は語感として,学術論文にとてもふさわしい表現で,
そのためならばぜひすすめたいと思う.


henceという言葉も論文にとてもふさわしい.


「ある行動によって」という"thereby"に対して、
"hence"は「ある状態によって」というふうに考えたらよい.


私は,アメリカの大学院で日本近代文学を専攻したが,
皮肉なことに「ソウセキ・ナツメ」という言い方を初めて聞いたのは,
日本に来てからであった。


アメリカのニュースでは中国人や韓国人の名前は,
Mao Tse Tung(毛沢東)とか,Kim Dae Jung(金大中)といっているのであって,
けっしてTse Tung Mao とか,Dae Jung Kimとはいわない。
ところが,日本人の名前になると,おかしなことに
Yasuhiro NakasoneとかNoboru Takeshitaとなってしまうのである。







engineer_takafumi at 23:37│Comments(0)TrackBack(0)★一般書の書評 | ⇒ その他の本

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