2012年12月03日

ネーミングの掟と極意

本日は開米瑞浩氏の
ネーミングの掟と極意
です。
ネーミングの掟と極意 (エンジニア道場)

エンジニア向けのネーミングの本は珍しいので
興味を持って本書を購入しました。


ネーミングというと、商品そのものの名付けを連想して
エンジニアには関係のない、マーケティングの
仕事だと考えてしまいがちです。

しかし、実際はエンジニアは数多くのネーミングをしています。

例えばプログラマであれば、関数や変数や機能の名前など、
色々なものの名前を付けているのです。

しかも、この名前によって生産性が大きく左右
してしまうから影響は甚大です。


そんな大切なネーミングなのですが、
エンジニアのネーミング技術というものは
ほとんど注目されてきませんでした。

そこで、ネーミング技術に焦点を当てた本書が登場します。

中身は、かなり具体的な例を
2人のエンジニアで議論する形になっていて
スルスルと読み進めることができます。

ただ、ネーミングは感性も関わる部分ですから、
読んでいてなにがしら引っかかるところもあるでしょう。

それでも、この本をきっかけに思考を深めて、
名付けに対する意識が変わっていけば、
本書の意義は大きいのではないでしょうか。


本当に一流のエンジニアと二流のエンジニアは
こんな細かいところに隠れていると考えています。

一通りの技術は身に付けたけれども
伸び悩んでいるエンジニアには必読の一冊でしょう。



「声に出す」ことの効果が非常に大きいので、
聞き手はいなくても意味があります。


世の中に「完全な同意語」というものはほとんど存在しません。
同意語のように見えても、なにがしかの違いがあるものです。
であれば、類義語の中から「最も適切な言葉を探す」努力を
惜しむべきではありません。


「たとえ話」はうまくハマると非常に強力な
わかりやすい説明ツールになる一方で、
安易に使われてかえって混乱を招くケースも少なくありません。


説明→名前→説明の順序で、くるりと回って元にもどる(ループバック)ように
説明が一致すればよし、一致しなければ要注意ということです。


名前は一種の識別子なので、識別しやすい名前でなければならない。
目立つこと、まぎらわしくないことが必要


「悪い名前」の悪影響は永続します。


「名前」の変更は難しく、あとで「この名前はマズイ」と気がついても
やむを得ず使い続けなければならないケースが多々あります。



ベテランの場合、
「知識経験が豊富すぎるために、素人の発想が想像できない」
という傾向がどうしてもあります。


正確な名前は専門用語が必要になり、その結果、
理解できる人が少なくなるジレンマが常にある


意味の分断は作らないほうがいい


「通常」というのは典型的あいまい語の1つなのです。
この用語はかなり危険です。


ちぐはぐなプログラムは先が読めないから、
「オマエ何考えてんだよ」という感じでストレスが溜まりますけど、
統制が取れていればそれが自分のスタイルとは違っていても
それなりに理解できるし、「あぁ、こういうことをしたかったんだな」
とわかりますから。


気分の問題ってけっこう馬鹿にできないんだぜ。
結局、その名前を使うのは人間なんだから。


「機能の理解」ではなく「商品の認知」を求めなければいけない


すぐに論理的に説明できなくても、
違和感のあるところには何か問題が隠れていることが多いからね。


判断の裏側にある価値観や思想をはっきり自覚しているのはいいことだよ。
自覚していれば、事情が変わったときには対応も変えられる。







engineer_takafumi at 05:13│Comments(0)TrackBack(0)★理系本の書評 | ⇒ その他の工学

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