2013年06月04日

リクルートのDNA

本日は江副 浩正氏の
リクルートのDNA
です。
リクルートのDNA―起業家精神とは何か (角川oneテーマ21)

本書はビジネス名著100冊のエッセンスで紹介されており、
興味を持って購入しました。


リクルートというと、人材輩出会社というイメージがあります。
また、ビジネス雑誌などでも良く取り上げられるような
時代の最先端を行く企業です。

こんな雰囲気を作り出したのは創業者の江副氏なのですが、
リクルート事件があって、株を下げてしまいました。

ですが、それでも江副氏から学ばねばならないことは多いのです。


創業期から女性を積極的に登用してきたり、
ユニークな人事制度を導入したり、
江副氏の人材感には共感させられます。

また、実はリクルートは結構失敗もしています。
本書には失敗についても多く語られていますが、
失敗にめげず、失敗から学んでいる姿勢こそが
リクルートのチャレンジングな雰囲気が作られているのでしょう。



将来、起業したいと思う人は必読の一冊でしょう。
江副氏の起業物語は今でも普遍的なものを
含んでいると思います。




リクルートの同業者が出現すれば、それを歓迎する。
同業間競争のない事業は、産業として認められない。


マネージャーは、ともすればメンバーを
よく理解しようとすることに熱心になりがちだが、
それよりマネジャー自身の考え方、人格までもメンバーによく語り、
自らを理解してもらうことが優先されるべきである。


自分と同じことをするようにメンバーに求める人がいる。
考え方を同じにすることはできるが、起業家と同じことはできない。


社外での講演は、勤務時間中でも自由。
新聞、雑誌への執筆、テレビ出演なども本人と会社にとってプラスである。


事件で私が逮捕された年、通信事業を急拡大していて、
約一千名の内定者がいたが、入社辞退率は五パーセントと、予想外の低率だった。
不思議に思い採用マネジャーに聞いたら、
「内定者が入社前研修でリクルートを良い会社と思ったからでしょう」と言っていた。
もし、内定者研修を行っていなければ、
両親の反対などで半分以上の人が入社を辞退していたであろう。


創業から十年ぐらいの間、私が時間を割いたのが、
辞表を出した人との面接だった。


書くことは思考を助けることにつながるので、
自分の業績が上がらない理由を書いて、明日持ってきてほしい


能力が高くても、達成動機の低い社員は採用しないことにした。


リクルートの定年は六十歳と早くから決めているが、
五十歳前後までに辞める人がほとんどである。







engineer_takafumi at 00:45│Comments(0)TrackBack(0) ★一般書の書評 | ⇒ 経営

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