2013年10月05日

コンピュータが仕事を奪う

本日は新井紀子氏の
コンピュータが仕事を奪う
です。
コンピュータが仕事を奪う

本書はコンピュータがどこまで人間の代わりになれるか
知りたくて購入しました。


昨年、現役の棋士がコンピュータに負けたという
衝撃的なニュースが流れました。

そんな中では、ホワイトカラーの仕事は
いずれコンピュータに取られてしまうのでは、
と心配になってしまいます。

でも、コンピュータには明確な限界があります。
ただ、それを知るには多少の専門知識が必要なのです。

本書はその専門知識を易しく説いてくれます。


ただ、著者が数学者だから仕方がないのですが、
強引に数学の話にもっていこうとします。

テーマが良いだけに、
少し数学の話を離れて話を進めても良かったかな
と感じました。



個人的には、一テラを教えて十を知る、
という表現が心に残りました。


コンピュータ科学に興味のある学生にお勧めです。
コンピュータと数学の関係をわかりやすく
学ぶことができるでしょう。




CPUが10倍の速さになろうが、メモリーが100倍になろうが、
指数爆発に対してはなすすべがない、というのが情報科学者の基本常識です。


限られた探索空間における思考は、それが人間にとってどんなに芸術的、
神がかり的に見える思考であっても、
比較的単純な作りのコンピュータにもかなわない


1990年代初頭から日本のソフトウェア開発の効率が、
他国に比べて低いことはずっと問題視されていました。
(中略)
実は、それはプログラマーの腕の問題というより、
発注側の問題だといわれています。


各デジタルコンテンツに「意味がある・ない」と明記してあれば、
コンピュータはそのありかをリストアップすることはできます。
が、「これは意味があるコンテンツだ!」と
コンピュータが自力で判断することはありえません。


数学的に「存在する」ということと
「計算して、それを手に入れることができる」ということは、
まったくの別物です。


意味を理解して、それに対しての適切な処理をしなくても、
アウトプットとしての反応が妥当であれば、知的に見えてしまうわけです。


単に『十を知る』ことがゴールであるなら、
一から十を知る高度な知性は必要ない。
一テラを教え込んで、その結果、十を知る状態になれば、
コンピュータは結果的に知的に見えるのではないか


限定された範囲の探索ならば、
もはや「しらみつぶし」は禁じ手ではないのです。


要はメカニカルタルクとはコンピュータの下働きを
人間にさせるためのサービスなのです。


観察された事柄を数学の上に翻訳することで、
数学の手法で解明できる状態にすることを、「モデル化」と呼びます。


そりゃ数学者が暗算が苦手なのは常識だろう







engineer_takafumi at 03:15│Comments(0)TrackBack(0)★理系本の書評 | ⇒ コンピュータ・情報科学

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