2014年01月26日

流れとかたち

本日はエイドリアン・ベジャン氏とJ. ペダー・ゼイン氏の
流れとかたち
です。
流れとかたち――万物のデザインを決める新たな物理法則



本書は土井英司氏のメルマガで大変評価が高く、
興味を持って購入しました。


著者は「世界の最も論文が引用されている工学系の学者100人」
に選出される秀才研究者です。

本書は身体の毛細血管から、機械や町にいたるまで、
世界のあらゆるもののデザインと、
その科学的な背景について書いたものです。

普段何気なく見る形も、それなりの意味があって
できたものなのです。


全体的に内容は難しいですが、
科学者がデザインと科学を結びつけた本ということで
得られるものは多いと思います。


モノを構造をデザインする仕事をしている人にはお勧めです。
科学を通して、新たな視点が手に入るでしょう。



スイスの生理学者ヴォルター・ルドルフ・ヘスは、
血管の本流と支流の直径が比例し、比例定数は2^(1/3)であることを立証した。


大きな動物は小さな動物より速く移動し、
体を波のように動かす頻度は低く、力が強い。


大きい動物は小さい動物よりも質量の輸送手段としては効率が良い。


西アフリカ出身の選手はより細くて長い手足を持っていて、
重心が他の選手より高いから、スポーツの進化についてコンストラクタルの法則の
予想が正しいなら、同じ身長で重心の低い走者よりも速く走れるはずだ。


アジアとヨーロッパ出身の泳者は胴が長く重心が低いので、
水の中では有利になるはずだ。


砂漠に比較的わずかの植物しかないのは、
植物を維持する水が不十分だからというのが従来の見方だった。
これはそれなりに正しいが、砂漠にはほとんど水がないから
ほとんど植物が必要とされないという非常に重要な点を見落としている。


新しい科学の真理が勝利を収めるのは、反発する人々が納得し、
その真理を理解するからではなく、彼らが最終的に死に絶え、
その真理に慣れ親しんだ新しい世代が育つからだ








engineer_takafumi at 16:19│Comments(0)TrackBack(0) ★一般書の書評 | ⇒ ビジネスその他

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