2014年06月14日

申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。

本日はカレン・フェラン氏の
申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。
です。
申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。

本書は書店でタイトルに惹かれて購入しました。


本書の著者は大手コンサルティングファームを渡り歩いてきた
敏腕コンサルタントがコンサル業界の内情と犯してきた
数々の誤りを暴露したものです。

コンサル業界の何が問題か?
それは著者が非常にシンプルにまとめています。
すなわち「人を無視している」ということです。

つまり、人を数字として扱おうとするあまり
一人一人が知恵も感情もある人間であるということを
忘れてしまっているのです。

まあ、私のような一般のサラリーマンから見れば
それは確かに正しいと思います。
でも、それは飲み屋で語る悪口のようなもので
感情的な批判ばかりになりがちです。

その点、本書ではコンサルティングの専門家が
具体的に何が間違えているかを論理的に
説明してくれるのです。


個人的には従業員を無理に数字で評価しようとすると、
従業員は評価基準だけに合わせ、
しばしば評価基準を操作しようとする、
という部分が印象に残りました。


大企業のサラリーマンにお勧めの一冊です。
多かれ少なかれ、この本に書かれている施策は
会社で行われているでしょうが、
その問題点と対策方法を知ることができます。




私が本書によって訴えたいのは、これ以上、
職場から人間性を奪うのはやめるべきだということ。


細かい分析を行って、その結果を立派なグラフにまとめれば、
クライアントは関心してくれる。
あとは、ひとつの指標をX軸に、別の指標をY軸においた
4象限のチャートを作ること。
このふたつはおそらくコンサルティングスキルのなかで
最も使える重要なスキルだろう。


ひとつの計画に縛られてしまえば考え方は狭まるが、
計画を立てることは考え方を広げてくれる。


大きなチャンスを見逃さないためには、
従業員も十分な情報を知っておく必要がある。


コンサルティングの世界では、物事を迅速に処理する能力が
評価されるため、ただ考えるなど、
何の付加価値ももたらさない行為とみなされる傾向がある。


問題があるのは業務プロセスであって、人ではないのだ。


コンセプトが未完成のうちに関係者全員に見てもらえば、
ダメな案は早い段階でボツにできるのに、
バカだと思われたくない気持ちが邪魔をする。


目標を決めて設定し、それについて報酬や罰則を設けると、
必ずといってよいほどその目標は達成されることだ。
しかし、残念ながらそのせいで、測定できない大事な目標が
犠牲になってしまうことが多い。


人は評価基準を達成するために評価基準じたいを
操作してしまう場合もある


「数字は嘘をつかない」という間違った経営スローガンも、
モニタリングやデータの収集・集計や結果報告を行うのは
人間だということを忘れている。


我々のもうひとつの勘違いは、それもおそれく傲慢さのせいだろうが、
従業員はおとなしく目標に従い、罰を受けても精度に逸脱した
行動をとることはないと思っていたことだ。


従業員は評価基準に合わせようとする!
評価基準を操作してしまうことすらある!


指標スコアカードは自動車のダッシュボードと同じ。
ダッシュボードだけを見て道路を見なければ、衝突してしまう!


方法論の前提は、人がやる気を出すのはお金のためだけで、
従業員は上司に評価され成績をつけられることで
がんばって業績を上げようとするということと、
このシステムはフェアで客観的であり、自分に有利になるように
操作する者など存在しないということだ。


業績給制度のポイントは何だっただろうか?
すべての従業員を全社目標に集中させ、
組織全体で戦略を実行することだったはずだ。
しかし、実際は事務作業の負担が大きすぎて戦略を実行するどころでない!


SMART目標やコンピテンシー項目を使っていれば、
上司の部下に対する評価は客観的だろうと思いたいところだが、
実際には上司の評価は複数の偏見に左右されることが、
この分野の研究によって明らかになっている。


つらい思いばかりしてきた社員に活躍の場を与えれば、
その社員はずっと忠実に仕えてくれる。


私が言いたいのは、優れたマネジメントというのは難しい理屈ではなく、
「人」だということだ。


それこそエンロンを転落させた最大の原因と言ってもよいだろう。
それは、社員をランク分けし、そのランクに従って管理することだ。


もしアインシュタインの教師たちに、
「彼は将来、成功する見込みはあるか」と尋ねたら、
おそらくみんな首を振って舌打ちをしたことだろう。


いったんレッテルが貼られると、本当は根拠などなくても、
それにふさわしい扱いを受けるようになる


会社がわざわざお金を出して私をリーダーシップトレーニング研修へ
送り込んでくれたおかげで、私は会社を辞めたのだった。


最もリスクが低かった戦略は、なんと、最も業績の低い者と
高い者を交互に昇進させる方法だった。
また、社員をただランダムに昇進させた場合も同様にうまくいった。
この最後のふたつの方法では、
社員があるポストで能力を発揮できなければ、
ほかのポストへ移ることができるし、それが「ピーターの法則」による
現象を防ぐための唯一の方法である。


下位10%を切る方法では、
新しい仕事のやり方を覚える前にクビを切られてしまう。
こんな制度のせいで、会社は最も能力のある社員を昇進させたあげく、
クビにしてしまっていたのだ。


優秀な人ほど、自分の運命をコントロールしたいと願う。


リーダーは自分の有能さを証明することには興味はなくて、
自分自身を表現することに果てしない興味を覚えるのだ。


「リーダーは育てることができる」という点では、
全ての専門家の意見が一致している。


スティーブ・ジョブズのリーダーシップコンピテンシーアセスメントを
行ったら、ジョブズはあらゆる点で落第になったはずだ。


総人口のうちサイコパスは1%であるのに対し、
CEOのうち約4パーセントがサイコパスであり、
攻撃的で共感に欠ける性質のおかげで成功する


人によるばらつきをなくすために厳格なプロセスを従業員に押し付けたりせず、
むしろ人によるばらつきを生かすための道具として、
これらの手法を用いる必要がある。


みなさんの生活に無意味な用語や、妄想のプログラムや、
誤解を招くモデルを氾濫させた、すべての経営コンサルタントを代表して、
心から深くお詫びします。


クライアントが最もやってはいけないことは、コンサルタントを雇って、
自分たちの代わりに考えさせることだ。


最悪なのは、企業のトップが部下たちの意見が気に入らなくて、
自分たちの意見を無理やり押し通すためにコンサルタントを雇うケースだ。






engineer_takafumi at 23:50│Comments(0)TrackBack(0)★一般書の書評 | ⇒ 経営

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