2014年07月18日

「好き嫌い」と経営

本日は楠木 建氏の
「好き嫌い」と経営
です。
「好き嫌い」と経営

本書はタイトルに魅力を感じて購入しました。


「好き嫌い」と経営、一見お門違いの組み合わせに見えます。

経営を好き嫌いでやってうまくいくはずがない、
経営はもっと理性的なものであるはずだ、
このような意見が大多数でしょう。

もちろん、法律に反するようなことは良い悪いで判断され、
迷う余地はありません。

しかし、難しい判断のほとんどが条件としては
「どちらもどちら」であり、
その中で最終的に選択を決定するのは、
経営者の「好き嫌い」に帰着することが多いのです。

ですので、経営者の「好き嫌い」が企業の戦略を決める
というのが、著者の主張です。


本書では永守さんや柳井さんなど、日本を代表する経営者が
自分の好き嫌いを話します。

一見雑談のようにも思えるその対談の中で、
企業戦略の根本にあるものが見えてくるのです。

まさに、企業文化というものでしょうか。
これを強く意識して、採用や教育に取り入れることが
さらに重要になっていくでしょう。


これからは「良い悪い」のホワイト企業、ブラック企業ではなく、
ピンク企業、ブルー企業といった好き嫌いの軸で
企業を論じることが重要だという著者の主張が印象的でした。



本書で紹介されている中に、好きな経営者がいる方には
強くお勧めできる一冊です。
「好き嫌い」というフィルターで経営者を見ることにより
その企業の個性がより明確になることでしょう。



本書のメッセージを一言でいえば、「好き嫌いの復権」である。
とかく「良し悪し」に傾斜しがちな経営論において、
「好き嫌い」の視点なり切り口なりを取り戻すきっかけとなれば、
本書のねらいは達成されたといえる。


「君は怠け者だから辞めてもらう」と言ったことは1回もないです。
「君は怠け者だから辞めてもらう」とは言いますよ。


課題がない人というのは、仕事をしていない人です。
しかしチャレンジすれば、副産物として
必ず課題を抱えることになります。


相談しようと思わないから、好き嫌いもない。
自分のことは自分が一番わかっていますし、
私の人生で取り組んできたことをもし人に相談していたら、
全員反対のことばかりやってきました。


私が大嫌いのは、偉そうにする人です。
本当に偉い人は、偉そうにしない。中途半端な人が偉そうにする。
大企業でも、組織とかポジションとか、
何かに乗っかっているだけの人なんですかね。
しかし、自分の力で何かをやってきたすごい人は、
ちっとも偉そうにしない。


びっくりしたのは、
「とんでもなくひどい社長さんって、世の中に結構いるな」
ということでした。
面白いことに、そんな社長と一緒に出てくるナンバー2の人も、
まったく例外なくとんでもない人なのです。


みんな普通の人間だから、本人は偉くない。
ただ、大きな組織でトップにいると、周りが注目する。
その注目が光になって集まり、自分はそれを反射しているだけだ。
いくら偉くても自分からは光が出ていないが、
光が集まれば自分から光が出ている気になる。


難しい話をするのは、その人が本当のことをわかっていない証拠


自分が嫌いなタイプの好き嫌いの持ち主に嫌われると、
「そうそう、こういうタイプの人に嫌われたかったんだ」と、嬉しくなる。


グリグリと威張られたりするとちょっとイヤな気分になりますが、
そういうときは「怒るな、悲しめ!」というフレーズを
自分に言い聞かせています。


「品格」という言葉を使う人は、もうその時点で品格がないと思いますよね。
僕にとって品格のない人の定義は、品格という言葉を使う人。


「みんなでこうしようぜ!」とやたらと人に呼び掛けるタイプがいます。
僕はあれが嫌いです。
文句があるなら、自分ができる小さなことをやればいいし、
自分の日々の生活や仕事の中で、
少しでもよくなるようにすればいいだけだと思うのです。


コンサルタントの本質というのは、寝ても覚めても
その会社のことを考えることです。
社長よりもその会社のことを考えないと、いい答えなんて出てこない。
それなのに「カネを払って雇っている」という意識の相手とは
絶対にうまくいかないから、そう感じた瞬間、私はやらない。


経営者の好き嫌いを聞くことで、
その会社の経営や戦略の全体像がよくわかる


良し悪しは文明、好き嫌いは文化である


よくいう「ミッション、ビジョン、バリュー」にしても、
それがその企業に固有のものだからわざわざ言語化して表明するわけで、
単に社会一般の規範や通念を述べたものではあまり意味がないでしょう?


「ターゲット顧客」と同じくらい、僕は「ターゲット社員」が
組織能力の構築にとって重要など考えます。


根底のところで好きなこととがかぶっている人たちが自然に集まっている
組織が、強い会社といえるのではないでしょうか。


好き嫌いは、市場でないものとしての組織や経営と切っても
切り離せないものであり、それが組織という島の存在理由になる


世にいう「ブラック企業、ホワイト企業」は良し悪しを基準とした話ですが、
「ピンク企業、ブルー企業」という好き嫌いの色分けの方が
大切だと思います。


重要な決断ほど、直観がものをいう







engineer_takafumi at 11:35│Comments(0)TrackBack(0)★一般書の書評 | ⇒ 経営

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