2015年01月24日

俺のイタリアン、俺のフレンチ

本日は坂本 孝氏の
俺のイタリアン、俺のフレンチ
です。
俺のイタリアン、俺のフレンチ―ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方


本書はちきりんさんのブログで紹介されており、
興味を持って購入しました。


本書の著者は「俺のフレンチ」や「俺のイタリアン」で有名な
「俺の株式会社」社長の坂本氏です。

坂本氏は実家の家業を継ぐところからキャリアをスタートし、
経営者として多数の会社を立ち上げます。

ブックオフの立ち上げも坂本氏によるもので、
大成功を収めましたがある事件で辞職することになります。

その後、引退も考えられましたが、師である稲盛和夫氏が
JALの再生を手がけられたことに刺激を受け、
今の会社を立ち上げられました。

高級食材を一流のシェフが料理して客単価3000円程度で
常識ではありえない原価率と、インパクトの大きい「俺の〜」ですが、
その戦略が確かな計算の上に成り立っているのです。

本書にはその狙いが余すことなく書かれています。


また、本書を読めば分かるのですが、
著者は盛和塾の塾生として稲盛和夫氏に大きな影響を受けています。

稲盛氏自身が成し得た実績のみでも素晴らしいことなのに、
このような経営者を育てたという事実に、
稲盛氏の偉大さを感じずにはいられませんでした。


飲食業に関係する方はもちろん、
稲盛和夫氏の教えをもっと知りたいという方にもお勧めの一冊です。
著者にはスキャンダル等もありましたが、この会社には
「利他の精神」が確かに息づいていると感じさせられると思います。



店が4回転するのであれば、フード原価率を
88%にしてもチャラになるということです。
これは相当強烈です。


声というのは、自分の仕事を愛して、
仕事に誇りを持っていなければ出てこないものです。
「やらされているだけ」という感覚の仕事では、
声は出せないでしょう。


全体の仕入部は持たないで、各店舗のシェフが
現金100万円を懐に入れて毎朝築地へ行って、
「あれちょうだい」「これちょうだい」「それ全部ちょうだい」
と言えるような会社になりたいのです。


「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」は、
私のビジネス人生において13番目の事業です。
これまでの12戦について振り返ると、勝敗は2勝10敗でした。
そのうちの1勝が中古ピアノの販売で、もう1勝がブックオフです。


前科者扱いをされることもありました。
でも、いまでは勲章だと思っています。
そして、勝てば官軍です。


稲盛和夫氏が日本航空株式会社の経営再建に
着手することが話題になりました。私はこれに大きく影響されました。
師である稲盛氏が第一線で仕事をしている時に、
生徒である私が隠居生活なんてできるはずがないと思ったのです。


(稲盛和夫氏が)
盛和塾で学ぶ塾生の行動は、すべて自分の発言に責任があるといった、
自らに厳しい姿勢を持ち続ける方なのです。


120席1回転の時、経費率は28%、8回転すると6.4%です。
フードとドリンクの売上げが1:1の場合、経費率が21.6%落ちると、
フード原価率を43.2%引き上げても収益は変わりません。
自分たちでコントロールできる経費率を下げることで、
どれだけ膨大なメリットをお客さまに還元し、
さらに無理なく会社の利益を上げることができるか、
この数字だけ見てもよく分かります。


他のお店より、5倍忙しい当社は
それだけ早く技能を修得することができます。
(中略)
ですから、当社に在籍する料理人には最速最年少で
世界の頂点に立っていただきたい。


どの産業においてもリーディングカンパニーは、
同じ業界に属する平凡な企業と比べて1.5倍忙しく、
その結果、1.2倍は給料が高い。


IPOというのは必ずしも人を幸福にするものではありません。
上場することで、1株当たりの利益の方に気持ちがいってしまい、
社員の幸福は忘れ去られてしまうという現実がままあるのです。
またIPOの周辺には性悪説がはびこっているものです。


どれだけ夢を全社員と共有できるか。
企業の差はここに出るものです。


物心両面の幸福の追求のためにこの会社は存在し、
それと同時に飲食を通じて社会に貢献するというはっきりした
経営理念をここで打ち出していけば、
大箱だから負けるということは絶対にありません。






engineer_takafumi at 23:42│Comments(0)TrackBack(0)★一般書の書評 | ⇒ 経営

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