2015年03月21日

マーケット感覚を身につけよう

本日はちきりん氏の
マーケット感覚を身につけよう
です。
マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法

本書はちきりんさんの新刊なので迷わず購入しました。


とにかく、マーケットというものは恐ろしいものと
認識されがちですが、本書はマーケットの本質を
わかりやすく説明して、その恐怖を取り去ってくれます。

例えば「Made in Japan」と「Used in Japan」、
貯蓄・投資市場 vs 消費市場など、
身近でわかりやすい例(矛盾?)を通して、
学べるのが面白いですね。


マーケットといっても個人の集まりです。
だから、個人の持つ価値感覚をつかむことが
マーケットを理解することにつながるのです。
だから、自分の価値基準さえ明確にできない人には
マーケットを理解することなどできるわけがありません。

著者の言うマーケット感覚を磨くことは、単にお金を稼ぐという
意味だけではなく、自分の価値基準を明確にして、
より良い人生を送るという効果もあるのです。


私は本業では厳しい業界にいますが、
それも必ずしも悪いことでもないのだなと、
この本を読んで感じました。


会社を辞めたら食べていけないと考えている
サラリーマンにお勧めの一冊です。
マーケットに立ち向かう知恵と勇気をもらえることでしょう。





自分が売っている商品名は言えても、売っているものの価値を
正しく認識できていない人はたくさんいるのです。


日本一になるために必要なことと、世界で評価されるために必要なことは、
必ずしも同じではありません。


これから求められるのは、マーケット感覚も含めた、
もっとメタな能力(具体的なスキルより上位に位置する
より抽象的で汎用的な能力)だと思えてきたのです。


「死ぬときに何千万円も貯まっていたら、それで幸せでしょうか?
お金は生きているときにこそ、有意義に使いましょう!」という
キャンペーンがあってもいいのに、そんなのも聞いたことがありません。
目に付くのは「お金のない老後はこんなに悲惨」という
貯蓄・投資市場側のキャンペーンばかりです。


「老後には何千万円かかる!」と不安を煽る記事を書いている人は、
あなたの老後の心配をしてくれているわけではなく、
単に貯蓄市場の広報係に過ぎないのです。


「指摘援助市場」において、子どもは大人よりも圧倒的に競争力が高い


日本の私的援助市場ではなぜか、「カンボジアの子供」の競争力が高く、
視聴者からの寄付を募ってカンボジアに学校を建てようという
テレビ番組までありました。


一部の途上国では、日本人観光客が集まる場所に抱いていく赤ちゃんを、
物乞いを生業とする人に貸し出す商売があるとまで言われています。


今、アメリカでは、野球などスポーツ番組の放映権が高騰しています。


学校や職場に毎日通っている人は
「毎日、誰かと話をする」ことの価値を、なかなか認識できません。
しかし、もし「毎日15分、とりとめのない話をすること」が
市場で取引されるようになれば、1人暮らしの高齢者がお金を払って、
その価値を購入するかもしれません。


書店は、本ではなく、「本を選んであげること」を商品にしたほうがいい。
そう気がつくマーケット感覚があれば、
地方の小さな書店も生き残ることができる


日本の製造業はよく「Made in Japan」を売りにしようとしますが、
それと同等以上に「Used in Japan」「Accepted in Japan」
「Best seller in Japan」には価値があります。


日本のファミレスでのバイトが普通にこなせる人であれば
(語学やビザの問題を除けば)、誰でも明日から、
欧米やアジアのカジュアルレストランでフロアマネージャーが務まります。


歌や踊りのレベルが高くなくても、ひたむきに頑張る姿を見せることに
価値があるのは、甲子園児だけでなく芸能人でも同じだと見抜いたのは、
秋元氏の慧眼でしょう。


「価値を判断するための自分独自の基準」は、
どうやって身につければいいのでしょう?
一番よい方法は、すでに値札つきで売られているものについても、
自分の基準に基づき、プライシング(値付け)をしてみることです。


トイレットペーパーや洗剤なら1円でも安く買おうとするのに、
刺身など一部の生鮮品については、あえて高いものを選ぶ
日本の消費者感覚が理解できないことは、
外資系スーパーが日本市場で成功できないひとつの理由かもしれません。


「値札」に加え、「相場」という言葉に弱いのも、
自分の価値基準を持たない人の特徴です。


マーケット感覚に溢れる売り手は、ひとつの商品が、
客によって異なる価値を持つことを理解しています。
だから観光客が来るたびに、その商品がその客にとって
どれほどの価値があるのか、見極めながら商売をしているだけです。


問題は、ボラれること(=相場より高く買うこと」ではなく、
自分にとっての妥当な価格を、自分自身で理解できていないことです。


これは、価格に敏感な中国人観光客にのみ大きな割引をする
途上国の土産物屋と、まったく同じ発想です。
価格への敏感さを国籍で見分けるか、クーポンやQRコードを
用意してきたか否かで見分けるか、という違いがあるだけです。


本来モノやサービスの価値は、人によって異なるのが当たり前なのです。


インセンティブシステムを理解するために大切なのが、
自分の欲望と素直に向き合うことです。


人間なら誰でも持っている、自分が傷つかないよう守るための防御システムが、
「どうせ手に入らない」という気持ちを「そんなに欲しくない」という気持ちに
変えてしまうからです。


何かあるたびに「規制を強化すべきだ!」と叫ぶ人を見ると、
私は心底ぞっとします。


顔の見えない、多数の市場参加者のニーズを探るのは、
組織内の意思決定者1人のニーズを探るより、はるかに大変です。


シリコンバレーは失敗に寛容なのではなく、
「失敗経験のない人など、まったく評価しない」のです。


「失敗する可能性の高いことはやらない」という考え方は、
進歩を止めてしまうのです。


忌憚のないフィードバックを得ようと思えば、
自分を叱ってくれる人を確保する必要が出てくるのですが、
そんな人を探すのは容易ではありません。
20代、30代までは、ほぼ誰でも成長できるのに、
40代になると成長が難しくなるのはこのためです。


エグゼクティブMBAというプログラムなんて、最大の提供価値が
「他のエグゼクティブと知り合える機会」なので、
教授はいちいち細かいことを教える必要さえありません。


自分の国の人たちが羽田や成田を使わなくなって初めて、
日本の航空行政の関係者は慌て、羽田空港の国際化に乗り出したのです。


早くから市場化が進んだ分野で働いている人は、
「自分の業界は競争が激しく、いつどうなるかわからない。
自分も不安定な立場にいる」と不安に思っているのかもしれませんが、
そういう人は日々の仕事を通じ、知らず知らずのうちに
市場で生き残るための方法を学んでいます。








engineer_takafumi at 00:00│Comments(0)TrackBack(0)★一般書の書評 | ⇒ マーケティング・営業

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