2015年07月28日

最新のネーミング強化書

本日は高橋 誠氏の
最新のネーミング強化書
です。


本書はネーミングについて詳しく知りたくて
購入しました。


著者は大手企業でネーミング開発やその教育に携わってきた
ネーミングのスペシャリストです。

本書では、ネーミングの開発方法や発想方法だけでなく、
ネーミング開発におけるチームの作り方や評価、
商標の取得方法などネーミングにまつわる業務の
全てがまとまっています。


特に、初めてネーミングを担当することになったリーダーが
どのような手順で仕事を進めるのか、ということの
手引きとして役に立ちそうです。

もちろん、ある程度経験のある方でも、
本書を読むことにより、自分の仕事の進め方を見直す
良い機会になることでしょう。

良い意味で教科書的な一冊といえます。


個人的にはネーミングを通じてブランドをどう守っていくか、
という話が印象に残りました。


大企業で、ネーミングの仕事に携わる人にお勧めです。
コンパクトにネーミングの全てがまとまっているので、
手元において、辞書のように使うと役立つことでしょう。



企業名が駅名についた例で最も著名なのは、1932年に命名された、
東京メトロの「三越前駅」でしょう。
これは、三越側が駅の建設費を全て負担するということで、
つけられた名前です。


キーワード辞書は、発想シートのキーワードを、英語、フランス語、
ドイツ語、中国語などの各言語ではどう表現するのか、
似た言葉にはどのような言葉があるか、などをリスト化したものです。
このキーワード辞書の活用は、ネーミング発想を大きく広げます。


発想チームのメンバーを集めるときのポイント
1,専門分野が異なった人を集める
2,性別・年齢をなるべくバラバラに集める
3,課題に関係ない人も集める
4,語学に堪能な人も入れる
5,課題の対象層や対象層と逆のライフスタイルの人も選ぶ


ネーミング・アイデアを「意味」「視覚」「音感」、文字の数で
チェックし終わったら、今度は、より詳しく、
「見やすさ、読みやすさ、書きやすさ、聞きやすさ、
話しやすさ、覚えやすさ」の6つの「やすさ」でチェックをしましょう。


「ブランド7要素」は、ブランドの名前である「ブランドネーム」、
名前を視覚的に独自にデザインした「ロゴ」、
ブランドを象徴する「カラー(色)」、
ブランドを一言で表現した「スローガン」、
ブランドを象徴する人物や動物などの「キャラクター」、
短い音楽である「ジングル」、そして「パッケージ」といった
7つの要素から成り立っています。


有名外車のある輸入代理店は、誰もが知っている
超高級スポーツカーを販売していました。
新モデルが発表になったときに、
いち早く車好きの有名タレントが注文してきましたが、
それをなんとかして説得してお断りしたそうです。
それは、もしもその有名タレントが事故を起こしたら、
すぐにブランドに影響するという判断からだそうです。







engineer_takafumi at 06:36│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ 書き方・話し方・言語

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