2016年01月06日

オムニチャネル戦略

本日は角井 亮一氏の
オムニチャネル戦略
です。
オムニチャネル戦略 (日経文庫)

本書はセミナーの課題図書になっていたので購入しました。


オムニチャネルは、商品の情報を集め、比較検討し、
注文し、受け取る、という購買活動を、
ネットや実店舗など、好きなところで行える仕組みです。

つまり、ネットで注文した商品を近くの実店舗で受け取ったり、
実店舗で購入した商品を家に届けてもらったり、
購買活動が場所によらなくなります。

顧客に対して、いかにストレスなく、複数のチャネルで
買物をしてもらうか、ということが本質です。

これは、言うことは簡単なのですが、実際に企業がこの
仕組みを構築することは決して簡単ではありません。


本書では、この分野で先行するアメリカの仕組みや
日本での取り組みについて、実例を多数交えながら
紹介されています。

あらためて感じるのが、日本の消費者の高い要求レベルです。
アメリカでは許される多少の不便でも、
日本では受けいれられないということが多いです。

売り手側にとっては、厳しいと思いますが、
この厳しさを糧にして、日本の物流システムが
世界に広がっていって欲しいと思います。

実際、徹底的な顧客主義を掲げるアマゾンでは、
大きな設備投資を行って、
日本型のシステムを構築しようとしているようです。



流通業に携わる方は一読しておきたい一冊です。
ネット流通の本質とリアル店舗との相乗効果の出し方について
学ぶことができるでしょう。



パソコン、スマホ・タブレット、実店舗、そして近所のコンビニ―
好きなところで商品の情報を集め、比較検討し、注文し、受け取る。
消費スタイルや流通・小売業のあり方を一変させる
キーワードとして注目を集める「オムニチャネル」。


オムニチャネルは、販売者にとっての仕組みではなく、
顧客にとって、便利で効率よく
ストレスのない仕組みでなければなりません。


米メイシーズのCEOテリー・ランドグレンは、
「お客がオンラインで1ドル使ってくれると、
さらに店舗では5.77ドルを使ってくれる」と語っています。
「無印良品」を展開する良品企画でも、
「店舗のみを利用する顧客の平均購入金額を3万円とすると、
ECのみの顧客は4万円、
店舗とECを利用する場合は7万円になっている」と言います。


お客さんの望む"いつでも、どこでも"を実現するためには、
その商品は、いつでも、どこでも、同じ販売価格で
提供できなければならないからです。


現在、物流は差別化を生み、競争優位を確立する切り札です。


日本の企業では、サービス率(注文を受けて納品できる率、即納率)
は99.9%が目標値になっています。
99%以上を達成できなければ、納品精度が悪いといわれます。
それに対し、アメリカではサービス率は91〜92%にとどまるといわれています。


私が重要だと考えているのが、
「顧客との接点づくりを人任せにしない」ということです。


広大な国土を持つアメリカでは多品種高頻度配送は
現実的でないこともあり、店頭に在庫がない場合に
「その場にないものは仕方ない」とわりきり、
その後の対応次第で顧客満足度を維持しようと考えます。


もっとも、徹底的な顧客中心主義を貫くアマゾンは、
ひたすらインフラづくりのための投資を行い、
日本的な考え方に近いソリューションを追求しています。


日本ではほぼ必須になっている受け取り時のサインも、
アメリカでは必要ありません。
そのため軒先、玄関先に置いてくるだけで「配送完了」となります。


2007年にできた中型免許制度では、最低でも20歳以上にならないと
中型免許が取得できないため、高校お新卒者を運送会社が
ドライバーとして採用しづらくなりました。
結果、新しくドライバーになる人が激減し、昔からのドライバーが
頑張ってハンドルを握っていますが高齢化が進み、
さらに減っているのです。






engineer_takafumi at 22:11│Comments(0)TrackBack(0)★一般書の書評 | ⇒ 経営

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