2016年03月13日

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら

本日は岩崎 夏海氏の
もし高校野球の女子マネージャーが
ドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら
です。
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『イノベーションと企業家精神』を読んだら

本書は話題になることは確実と思って購入しました。


本書は「もしドラ」の続編で、今回のテーマは、
ドラッガーの「イノベーションと企業家精神」です。


前作同様、女子マネージャを中心とした高校の野球部にて
どのようにイノベーションを起こすかが描かれます。
ストーリも面白く、キャラが魅力的なので、
どんどん物語に引き込まれていきます。

その中でもイノベーションが学べるわけですから、
一冊で二度美味しいといえるでしょう。


そして今回のテーマは『居場所』になっています。

つまり、企業がマネジメントに成功すると、
不必要な仕事がどんどんなくなっています。

ということは、仕事(=居場所)を失う人たちが
たくさん出て来るわけです。

この観点からは、ドラッガーのマネジメントの教えは
必ずしもみんなを幸せにするわけではない
ということになります。

そこで、ドラッガーはイノベーションが必要と説くのです。
イノベーションにより、新しい役割が作られて、
人々に新しい『居場所』を与えることになるのです。


本書では、物語の中盤で居場所を失ってしまう人物がいます。
その居場所を取り戻すということが、物語の主軸です。

最近企業はリストラばかりしているイメージですので、
イノベーションにより、従業員の新しい居場所を
作って欲しいものだと思います。


「もしドラ」を読んで面白いと思った人には、
ぜひ読んで欲しい一冊だと思います。
前作と同じくらいの驚きと感動が得られるでしょう。




「仕事を『増やす』のがマネジメント?なんだか逆っぽい。
 仕事を『減らす』のがマネジメントじゃないの?」
「それは『要らない仕事』の場合ね。マネジメントは『要らない仕事』を
減らしもするけど、逆に『必要な仕事』を増やしもするの。
 そうやって、みんなの『居場所』を作っていくのよ」


「すでに行っていることをより上手の行うことよりも、
 全く新しいことを行うことに価値を見出すこと」―
ドラッガーは、それが「企業家の定義」だという。


予期せぬ成功ほど、イノベーションの機会となるものはない。
これほどリスクが小さく苦労の少ないイノベーションはない。
しかるに予期せぬ成功はほとんど無視される。
困ったことには存在さえ否定される。


今思えば、あのときみんなは『髪型』に抵抗を覚えたんじゃなくて、
『変化』に抵抗を覚えていたのね。


せっかく高校生がマネジメントを体験できる絶好の場なのに、
それを大人たちに任せておくような『余裕』は、
もう私たちにはないんじゃないかしら。


野球部の事業 ― それは… 『人材の確保』です


『説得』とは、相手にとっての『得』を『説く』ということなの。
相手に、『あなたにはこれだけの得がありますよ』と
教えてあげること。


人は、誰かからそれを勧められたり説得されたりしても、
なかなかしたいとは思わない。
しかし、誰かがそれを楽しそうにしているのを見たり、
あるいはそれを禁止されたりすると、どうしてもしたくなってしまう。


生徒に教えるとき、まず型を見につけさせる。
文字通り「型にはめる」。すると、一見自由がなくなり、
生徒の可能性を狭めるようにも思えるのだが、実際は逆なのだそうである。
生徒は、型を反復するうちにやがてその中で自由に
うごけるようになるのだそうだ。
そうして結果的に、以前よりもずっと可動域が広がるという。
つまり、自由を「失う」のではなく、逆に「獲得」するのだ。


大がかりな構想、産業に革命を起こそうとする計画はうまくいかない。
限定された市場を対象とする小さな事業として
スタートしなければならない。


少子化という現実に抗うのではなく、それを逆に受け入れ、
募集人数を絞った。
そのことが、かえって入学希望者を増やすことになった。
つまりそれは、人口構造の変化を利用したイノベーションとなったのだ。


マネジメントの行う意思決定は、
全会一致によってなされるようなものではない。
対立する見解が衝突し、異なる見解が対話し、
いくつかの判断のなかから選択が行われて初めて行うことができる。


ボールを捕るというのは、ボールを見極め、
それをグローブでとらえる ― という行為でしょ?
桑田さんによると、バッティングというのはそのバットが
グローブに替わっただけなんだって。
だから、キャッチボールのときから『ボールを見極めること』と
『それをとらえること』を意識していたら、バッティングの練習にもなったって。
実際、桑田さんはそれで、投手としては破格の打撃成績を残したからね。


優れたリーダーは、自らの退任や死をきっかけにして
組織が崩壊するということは、もっとも恥ずべきであることを知っている。


児玉さんも、どうしても人の弱みが気になっちゃうところがあるのよね。
そういう人は、そもそもマネージャーには向いていないのかもしれない。


そこの人が、そこに居場所を感じて、誇りを持って取り組んでいたら、
それは決して『つまらない雑用』ではないわ


トップガンを、打つためではなく投げるために使うという
『認識の変化』を用いると、そこにイノベーションの機会が生まれるんです。


うちは野球部の定義が『マネジメントを学ぶための組織』なの。


今ぼくは、もう60の手前ですけど、いまだに選手たちと同じ距離を走ります。
これだと、選手たちも走らざるを得なくなるんですよね


真にイノベーションが果たされたとき、
その勝利は決して劇的なものにはならない。
なぜならそこには競争がないからだ。


ドラッガーは、競争社会が激化することを見越して
『マネジメント』を書いたところがある。
特に、イノベーションの必要性を強調したのは、
多くの人々がそこで競争に負け、
居場所を見失うだろうことが予見できていたからだ。








engineer_takafumi at 14:04│Comments(0)TrackBack(0)★一般書の書評 | ⇒ 経営

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