2016年03月06日

誤努力 やりたいことの探し方

本日は中井 淳夫氏の
誤努力 やりたいことの探し方
です。


本書は出版社の方からご献本いただきました。
SCC様、ありがとうございました。


「やりたいこと」をやりなさい。

自己啓発本などで、よく言われることですが、
これは決して簡単なことではありません。

「自分のやりたいこと」は本来自分の中にあるものですが、
それは非常に外部の影響を受けやすいものなのです。

つまり、「自分のやりたいこと」が、意識しないうちに
「他人がかっこいいと思うこと」に変わっているのですね。


そこで本書の登場です。
この本は「自分のやりたいこと」を探すための障害を
一つ一つ丁寧に解説して取り除いてくれます。

情報が増えすぎて、捨てるための本が必要ということは
ある意味皮肉なことではありますが、
この本は確かに、邪魔なものを取り除き、
本当に自分がしたいことを探す手助けになってくれるでしょう。


個人的には、
落語の難しさは、「下手にしゃべる」ところにある
という文が心に残りました。


就職活動前の学生に読んでほしい一冊です。
自己分析の助けになってくれることでしょう。




9割の企業は、競争にまけているのではなく、
自滅に向かう努力をしている。


努力とは本来「楽しいこと」なのです。


「やりたいこと」が今この瞬間に思い描けなかったとしても、
どうかがっかりしないでください。
そもそも、自分の気持ちに意識を向けて、
自分のやりたいことを問いかける、
こんなことを日常的にする人は少ないのですから。


「やりたいこと」と「できること」そして「やらなきゃいけないこと」とか
「やれといわれていること」、これらが頭を混乱させます。
だから、「やりたいこと」を考えるのは、
決してたやすいことではありません。
自分の心を知ることができれば、私たちの悩みや苦しみの
ほとんどは消えてしまうかもしれない。
それ程自分の心を知ることは難しい。


誰かを応援するときには、
「しようね」「してね」言葉で応援しましょう。
その意味では「いつもどおりにね」は、実践しやすい応援メッセージでしょう。
でも、「いつも通りにしないとダメだよ」は、
「いつも通りにしない」の暗示をかけるのでよくありません。


きれいごとの言葉を並べても、その会社の力となるような
「命を吹き込む言葉」は生まれてきません。
ホンネの言葉にこそ力があります。


脳のスイッチを入れるために退屈を活用しましょう。


変化は、未熟者にこそチャンスを与えます。


目標のない苦労は、人を捻じ曲げることがあります。
企業も同様で、「やりたい」を見失った正論だけで努力をすれば、
企業がねじ曲がっていくことになります。
まさに誤努力による自滅です。


落語という話芸の難しさは、「下手にしゃべる」ところにあります。
わかりやすく、スラスラとしゃべるアナウンサーとは対極的に、
落語は「言いよどみ」「えー」「うー」「間と呼ばれる沈黙」などを
使ってスラスラとしゃべりません。
スラスラしていないところに、引き込まれて話に聞き入り
笑っているというのが、落語のすごいところです。






engineer_takafumi at 12:44│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ 自己啓発

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