2016年03月24日

シャープ崩壊

本日は日本経済新聞社 の
シャープ崩壊
です。
シャープ崩壊 ―名門企業を壊したのは誰か

本書は苦境に立たされているシャープの内情が
知りたくて購入しました。


本書は日本経済新聞社の大阪本社経済部で
片山時代からシャープを見てきた記者達が
シャープ崩壊の内情についてまとめたものです。

読んで分かるのは、結局のところ
原因は「人事」にあるということです。

この本には、技術の話はほとんど出てきません。
社長と副会長の仲が悪いだとか、
クーデターを起こして社長を退任に追い込むなどいった、
ウンザリするような「人事」と「組織」の話ばかりです。

シャープほどの組織で上に上がった人ですから、
一人一人は非常に優秀なことは疑いありません。

それなのに、こんな事態を招いてしまうのですから、
「人事」と「組織」の問題は根が深いものと感じます。

日本の半導体メーカに勤めるエンジニアとして
途中で、読むのが辛くなってきましたが、
この現実は直視しないと、
日本のエレクトロニクスの復活はありえません。


なお、本書はテーマが崩壊なので、
負の面ばかりを強調していますが、
実際はこれでうまくいっていたこともあるでしょう。

それにしても、日本的な組織や人事の問題点を
浮き彫りにしていると思います。


日本の大企業に勤めるサラリーマンであれば
一読しておいた方が良い一冊だと思います。
人事の間違いがどのように組織を崩壊させるか
学ぶことができるでしょう。



片山さんはものすごく頭がよくて、先見性がありました。
一切残業はしないので、夕方6時ぐらいに帰ります。
ところが翌日になると、自動車向け液晶の駆動回路で
すばらしいアイデアとかが出ている。
そして、典型的な人たらしでした。
(中略)
だから、ファンも多かった。
『握手してもらった』と感激する部品メーカーの社長もいました。
ですが、社長になった後は変わっていきましたね。
自身満々で、俺の言うことを聞け、という感じになりました。


シャープにはもともと、取引先よりも社内の都合を
優先する傾向があった。
「中小企業で規模も大きくなかったから、取引は内需が中心で、
長らく本格的な外販をしてこなかった。
営業が弱く、外との付き合いがうまくなかった」


社長に副社長、事業本部長―
いったい誰の言うことを聞けばいいのか。


奥田さんは代表取締役社長ではなく、
意識はいつまでも代表取締役"部長"なんです。


シャープは派閥争いに明け暮れていると言われるが、
実態は少し違う。片山か、片山でないかだけです。


社長が人事部長に自分の人事を相談する―。
通常の会社では考えられないことだが、
奥田に限っては普通のことと言えた。


下請け企業に対し執拗に部品の値下げを迫り、
横柄な態度で接するシャープの悪評は、
地元の関西地域ではよく知られていた。







engineer_takafumi at 23:31│Comments(0)TrackBack(0)★一般書の書評 | ⇒ ビジネスその他

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