2016年06月03日

インクルージョン思考

本日は石田 章洋 氏の
インクルージョン思考
です。
複数の問題を一気に解決するインクルージョン思考

本書は著者よりご献本いただきました。
石田さん、ありがとうございました。


本書の著者は「世界ふしぎ発見!」や「TVチャンピオン」
「情報プレゼンター・とくダネ!」など、
だれもが知る番組の企画・構成を担当した
売れっ子の放送作家です。

そんな著者が今回書いたのは
インクルージョン思考、つまり複数の問題を一気に解決する
インクルーシブ(包括的)なアイデアを生むための思考法です。


アイデアの作り方というと1940年に発表された
ジェームス・W・ヤングによる『アイデアのつくり方』が
非常に有名ですが、この本も基本的にこの方法を踏襲
したものとなっています。

ただ、落語家を経て放送作家となった
著者独特の経験を交えた説明はとても腑に落ちます。


また、『アイデアのつくり方』では、
アイデアを寝かせることが必要と言われており
実際それは正しいのですが、
どう寝かせれば良いのか、なぜ寝かせれば良いのか
なかなか受け入れて、実践しづらいものでもありました。

しかし、本書では丁寧にアイデアを寝かせることの意義、
そして、寝かせているときに何が起こっているかが
ちゃんと書かれているところが良かったです。


クリエイティブな仕事をする人だけでなく、
特許のアイデアに悩むエンジニアなどにも
読んでもらいたい一冊です。
とても読みやすい中で、アイデアだしの
本質を学ぶことができるでしょう。




アイデアとは、複数の問題を一気に解決するものだ


発表したあとに「そんなの俺でも考えられる」と思わせるくらい
「見えるもの」でないと、アイデアは実現しないのです。


インクルーシブなアイデアは、ロジカル・シンキングからは
決して導き出されない、あなたにしか生み出すことができないものです。


複数の問題の対立が表面化する機会は、
じつは真に創造的な問題解決策を考える、
またとない「チャンス」です。


インクルーシブなアイデアをつくりたいのであれば、
フツーの感覚を持ち合わせていなければ難しいと言えるでしょう。


「オレはこうしたい」と考えている限り、
永遠にインクルーシブなアイデアは発想できません。
なぜならインクルーシブなアイデアは「世界をもっとよりよいものにしたい」
「多くの人を笑顔にしたい」といった"利他"の
精神から生まれるものだからです。


できると思っても、できないと思っても、どちらも正しい


制約があるということは、何ができないか最初からわかっているということ。
つまり、限られた方向に集中できるのです。


決められた締め切りがなかったとしても、自分で締め切りを設定して、
その期間内にアイデアを生み出すことを、
自分自身にコミットするのです


スケジュールを決めて毎日、強制的にでもデスクに向かうことで、
最終的にアイデアは降りてくるのです。


嗅覚や触覚、味覚といった情報は、潜在意識を刺激して、
インクルーシブなアイデアの種になることが多いので、
極めて価値の高い情報となります。


インクルーシブなアイデアを生み出す際に大事なのは、
それを生み出すまでに、決してスッキリしてはいけないことなのです。


「もしかしたらゴールにたどり着けないかもしれない」といった
緊張感に包まれるかもしれません。
でも、その緊張感こそが、インクルーシブなアイデアを
生み出すための養分なのです。


肝心なのは「自分の判断で材料に色をつけないこと」


ある特定の人物を頭に思い描き
「この人ならば、この情報をどう受け取るだろう」と考えることです。


たったひとりにさえ役立たないものを、多くの人がほしがることは絶対にない


関連性がないと思われていたものに、意外な共通点を見つけて、
組み合わせられるかどうかが、インクルーシブなアイデアを
生み出すための鍵となります。


インクルーシブなアイデアを発想する際の「抽象化」とは、
「その特徴や特性をさまざまな角度から、ざっくりと一般化してみる」
ことです。


科学者、作家、芸術家の多くが、異口同音に「手放す」ことで、
アイデアがひらめいたと言います。


空想にふける時間をサボっていると批判するような企業では、
20%ルールは機能しない


あなたは、ここまでたくさんの材料をインプットしてきました。
もしかしたら頭の中がごちゃごちゃになっているかもしれませんが、
いったん手放して何も考えない、
つまりデフォルト・モード・ネットワークに入ることで、
材料が自然と整理されます。


デフォルト・モード・ネットワークとは、手放すことによってリラックスする、
つまり「緊張を緩和させる」ことで活性化するのではないでしょうか。


数十億ドルのビジネスとなったグーグルの広告サービス
「アドワーズ」のアイデアは、ふたりのエンジニアが
ビリヤードに興じていたときに生まれたそうです。
ビリヤードのよいところは、待ち時間があること。
ほかのプレイヤーが球をついているときは、
ぼーっと待っているしかありません。


仮に、現実世界に連れ出したとき、
実現の可能性が低いように思えるものでも、
それが本当によいアイデアであれば
「自分で成長する性質」を持っています。


アイデアマンだから放送作家ができているのではなく、
じつはその逆で、放送作家を続けているから、
アイデアが生まれやすくなっているのではないか


仕事に関連のない本や興味がない本でも、
読むことで頭のなかにアイデアとなるかけらが増えるだけではなく、
情報を関連づける能力も鍛えられるのではないでしょうか。








engineer_takafumi at 19:45│Comments(1)TrackBack(0)★一般書の書評 | ⇒ クリエイティブ

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この記事へのコメント

1. Posted by 石田章洋   2016年06月04日 21:23
ご紹介いただき、ありがとうございます!

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