2016年07月19日

未来化する社会

本日は アレック ロス氏の
未来化する社会
です。
未来化する社会 世界72億人のパラダイムシフトが始まった (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)

本書はPR関係者の方より献本頂きました。
長沢様、ありがとうございました。


本書は2008年の大統領選オバマ陣営で
テクノロジー・メディア戦略を担当、
外交戦略とイノベーションの専門家として活躍する
著者による、未来産業の分析の本です。

現在は、特に技術の進歩が激しい時代です。
その中でも、ロボット、ライフサイエンス、電子取引
セキュリティー、ビッグデータなどは、
次世代の産業を代表するものに育つでしょう。

著者はこれらの分野の現状分析を行い、
これからどんな方向に進んでいくか説きます。

かなりボリュームも大きいのですが、
世界中の事例が集まっており、
日本のビジネス書を越えたスケールを感じました。

個人的にはエストニアとベラルーシの対比の部分が
印象に残りました。


企業で、新規分野の参入を考える人にお勧めの一冊です。
これから世界がどのように変わっていくか
ヒントをつかめることでしょう。




20世紀の政治体制を市場を大きく二分したのは、右か左かだった。
21世紀の基準は政治的・経済的に開いているか、閉じているかだ。


西洋文化にはロボットに対する恐怖が根深い。
コントロールできないものを作り出してしまう
人間の怖ろしさが西洋の文学には多く描かれ、
それを戒める教訓話にも長い歴史がある。


電子取引は、法執行機関や情報機関から監視されている
従来の経済システムとのかかわりが薄いため、
ペイパルを導入すれば、無法者やテロリストに
経済活動の手段を与えてしまうという懸念がある。
そのため、ペイパルのサービスは、ヨルダン川西岸、
パキスタン、レバノン、アフガニスタンでは禁止されている。


エアビーアンドビーのホストの47パーセントが、
部屋を貸したおかげでここに住んでいられたと言っている。


ビットコインだと、政府から追跡されない取引が簡単にできる、
と考えている人がいるとしたら、100パーセントまちがいだ。
取引はすべて衆人環視のものでおこなわれる。
誰でも台帳のすべてを確認でき、仕事がしやすくなるんだ。
だから、司法当局や情報機関は今後ビットコイン支持にまわり、
自由主義者は反ビットコインにまわると思うね


北朝鮮のインターネットの接続性は、チャイナ・ユニコムという
中国企業1社のみによって供給されていることだ。
(中略)
北朝鮮のネット回線をダウンさせることで、中国は
誰が北朝鮮のネットをコントロールしているのかを思い知らせた。


ウクライナに始まり、エストニア、ジョージアに対して
ロシアがおこなった容赦のないサイバー攻撃は、
われわれにとっても警告である。


ビッグデータはじつのところ、
急速に普及しているクラウドコンピューティングに、
コンピューターの演算能力をかけ合わせて、
名前をつけ替えたにすぎない。
われわれはようやく、大量のデータを充分に速く咀嚼し、
人間が理解できるかたちで出力できるようになった。


インターネットビジネスを生み出す完璧な環境の構築は、
シリコンバレーが何十年も先を行っています。
いまできることは、これから来るイノベーションの産業で
勝ち抜いていくために、自分たちの位置取りを固めることです


シリコンバレーの起業家の90パーセントが、
世界の抱える問題の10パーセントに集中している


2007年、エストニアは総選挙でオンライン投票が可能な
世界初の国家になった。
95パーセントのエストニア国民がオンラインで確定申告をする。


エストニアとベラルーシは、開放と閉鎖の両極にいる。
世界のほとんどの国はそのあいだにあり、
ウクライナのような多くの国が、
そのふたつのあいだで引き裂かれている。


世界がますますバーチャルになろうとしているいま、
皮肉だが、パスポートにスタンプの増えることが
かつてないほど重要になってきた。






engineer_takafumi at 02:15│Comments(0)TrackBack(0)★一般書の書評 | ⇒ ビジネスその他

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