2016年10月25日

ブレークスルー ひらめきはロジックから生まれる

本日は木村 健太郎氏、磯部 光毅氏の
ブレークスルー ひらめきはロジックから生まれる
です。
ブレイクスルー ひらめきはロジックから生まれる

本書は宣伝会議の出版物一覧を見ていて、
気になったので購入しました。

この本はクリエイティブディレクター、コピーライターとして
活躍している著者達が自分達のアイデアの発想法をまとめたものです。


広告業界にいるクリエイティブを作っている人たちは、
発想が豊かで、生まれ持った才能でアイデアを作っているように見えます。

しかし、著者は優れたアイデアはただ頭に舞い降りるものではなく、
それなりのロジックを持って、生まれてくるのだといいます。
その、方法論をまとめたのがこの一冊です。

理論は未来図・突破口、具体案というシンプルな原理、
8つの思考ロジックとしてまとめられています。

そして、この本で面白かったのが、
ブレイクスルーがおきているプロジェクトの実況中継があることです。

男性を育児に参加させるプロジェクト、またソニーのリサイクルプロジェクト
などが紹介されており、実際にこのフレームワークが
どのように生きるのかを理解することができました。


個人的には
「トクしたい」「モテたい」「ラクしたい」「楽しいことをしたい」「安心したい」
そういった本能的な欲求をしっかりとらえなければ
本当に多くの人を動かす突破口にはなりえない
という部分がとても印象に残りました。


アイデアの発想法を学びたい人、
広告業界に興味がある人にはお薦めの一冊です。

クリエイティブの発想のロジックを学ぶことができるでしょう。




思考のブレイクスルーは、まずスルーのイメージが先にある。
なんとなくこっち方向。ざっくりとこの道筋。
ぼんやりとでもゴールイメージを見つけてから
そこへの道筋を妨げる壁をブレイクする、という手順が正しい。


成功した企業、プロジェクトほど、一方通行のプロセスを踏んでいない。
僕らはまっただ中で、間近で見てきた。実践してきた。


ひらめきは天から降ってきたような気がするが、
実際は、あなたの頭の中で、
これまでの知識・情報のつながりをたどって生まれてきたもの。


本当にブレイクスルーしたアイデアは、
思いついたときは気づいていなくても、
後から考えるときちんとロジカルにできているものなのだ。


日本でもかつては「あこがれのライフスタイル」は
必勝パターンだったな、ということと、
今の日本にはそういった必勝パターンがなくなってしまったんだな、
ということを痛感したのを覚えています。


なぜ日本の男性はあまり子育てを手伝わないのか。
それは、子育てしている男ってあまりかっこよくないイメージだから。
でも、育児に積極的な男は、本来女性にとっていい男のはず。


女性にとってかっこいい男は、「イケメン」と呼ばれている。
積極的に育児する男を、「イクメン」と呼んだらどうだろう!
そうしたら、なんだか誉められているような気がするのでは?


未来図を実現するために、突破口を発見する。
突破口を具体化して、具体案を作る。
具体案を検証することで、未来図が実現できるかの判断がつく。
そしてこの3つに血が通った時に、ブレイクスルーと呼べるのです。


「トクしたい」「モテたい」「ラクしたい」「楽しいことをしたい」「安心したい」
そういった本能的な欲求をしっかりとらえなければ
本当に多くの人を動かす突破口にはなりえないのです。


机の上でプランニングをしていると、つい「育自」のような
タテマエ欲求だけを相手にした「正しい」だけの
アイデアを発想しがちです。


「育自」というコトバは新しかったかもしれませんが、
「子育てで自己成長できる」という提言自体には、
眠っていた欲求を目覚めさせる驚きはありません。


「子育てをするほど自由時間が増える」という仕組みは、
今まで誰も考えたことがなかったうれしい驚きがあるから、
人を動かす原動力になりえるのです。


「子育てとは、実は人生のはじめてに立ち会う行為だ」という提言には、
育児に対してハッとする気付きがあったわけです。


ブレイクスルーを生み出すための重要なキーワードは、
「例えば?」「具体的には?」という問いかけです。
ここでイケそうな具体案がポンポン出る場合は、
企画の筋がいいとい判断ができるのです。


「連想」をする場合、私たちのアタマの中では発想の原点になるものの
特徴の一部を切り出して似たものを探すというプロセスを経ます。


「組み合わせ」の発想がうまくいっているかどうかのポイントは、
1+1が2以上になっているか、つまり単なる足し合わせ以上の、
新しい価値になっているかという点です。


アナロジーは他の世界(カテゴリー)の似ているものを
ヒントに発想するやり方です。
「Aの世界ではこうなっている。『同じように』Bの世界でもこうなるはずだ」
という発想ロジックです。


似ているものを探すという点では一見、連想と同じに見えますが、
未知の領域で起こっていることを、似ているという前提で、
ヒントを「借りてきて」発想する点が異なります。
要するに「よその世界のアイデアを、こっちでも使えるのでは?」
と考えるやり方です。


ビジネスの世界で日常的に行われている思考は、
仮説立案と検証を繰り返すアブダクション思考です。


あえて、いったん今の自分の立ち位置から離れ、別の場所、人格に
視点を移動して間耐える「もしも」(仮想)の発想法は有効です。


「逆転」のロジックを試してみることで、間違いないと思われていた常識が
実は自分たちが勝手に思い込んでいただけじゃないのか?
という疑問を持つことができ、新しい発見につながることも多いです。


どんな天才的なひらめきも、人に説明できなければ単なる思いつきです。
意思決定されない優れたアイデアは、単なるボツ案です。


なにより「ソニーがジーンズを作った」というニュースには、
ワクワクする何かを感じました。


ジーンズも3回に分けて出荷しました。
9月24日に80本、10月5日に20本、10月19日に20本です。
こういうやり方は、買い控えが起こるので、アパレルの業界では
一般的には禁じ手らしいのですが、すこしでも話題を長引かせるために、
あえて逆転の発想にトライしました。


最もブレイクスルーを生み出しやすい会議体として提言したいのは、
第3のスタイル、アイデアを重ねるスタイルです。


他の人が出した企画アイデアを虎視眈々と見ながら、
何か重ねられることはないか考える。
何か思いついたら、その場ですかさず紙に書いてテーブルに出していくのです。
重ねられるアイデアはたいてい筋のいいアイデアです。







engineer_takafumi at 21:13│Comments(0)TrackBack(0)★一般書の書評 | ⇒ クリエイティブ

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