2014年09月28日

測る

本日は上野健爾 氏の
測る
です。
測る (math stories)

本書は東京図書のMath Storiesシリーズを
全部読んでみたいと思い購入しました。

Math Storiesは数学の深いところを、
高校生程度の数学で記述する、
というコンセプトのシリーズで
本書のテーマは「測る」です。


「測る」対象は長さ、面積、体積で
長さや面積などの定義を根本的に考え直しましょう、
という本です。


台形や三角形などの面積の求め方など、
小学生レベルの問題から入り、
次に積分、そして数学の奥深い世界に
導いてくれるガイドのような本です。

小学校の授業で長方形や三角形、
円の面積の公式を習います。
そして、高校生で積分を習い終えると、
面積、体積については全て学んだように感じます。

しかし、それで終わりではないのです。
その、後にも数学的に重大な問題が存在しているのです。

この本はそんなことを教えてくれます。


残念ですが、「体積が存在しない図形がある」
ということは、私にはいくらがんばって読んでも
理解できませんでした。

ただ、そんな世界が広がっていることだけはわかり、
数学の世界の奥深さを感じました。

興味深いのですが、もう少し私のようなレベルの人間にも
理解できるように書いてくれると嬉しいと感じました。


小学校の授業で円の面積の公式を習って、
どうしても納得がいかなかった人にお薦めの一冊です。
この本が、厳密に、この問題を解いてくれます。





コペルニクスの地動説が提出されたとき、
すぐに信用されなかったのは、
天動説を主張したアリストテレスの理論が
キリスト協会から強固な指示を得ていて、
それに反対することは許されなかったことによる
面が大きいのですが、それだけでなく、
コペルニクスの理論(太陽を中心とする円運動)による
理論値と観測値とのずれは、
プトレマイアスの理論よりも大きかったので、
専門家からも疑問が投げかけられたことにもよるのです。


アインシュタインの一般相対性理論によれば、
重い物体があるまわりの空間はゆがんでいて
ユークリッド幾何学は成り立ちません。
そのような世界を記述する数学は
リーマン幾何学と呼ばれています。


その証明の核心は(アルキメデスの証明)
円の面積がπr^2より大きいと仮定すると矛盾が起きることを
πr^2より小さいと仮定しても矛盾が起きることを
示すことにありました。


アルキメデスの議論では円が面積を持つという事実を
証明なしに使っていることが、実は大問題である。


実際の値がわからなくても面積があることがわかることを
大切であると現代の数学は考えるようになりました。


具体的な例を考えるためにむしろ一般的な場合を考えたほうが
本質がわかる場合があるということは
数学ではしばしば起こることです。


球を有限個の部分に分割し、
それを別の仕方で寄せ集めることにより
二つの球にすることができる
(中略)
ゼノンのパラドックスのような「詭弁」とは異なり、
純然たる数学の「定理」である。


体積が存在しないような立体図形が存在するのである


2次元回転群は可換群であり、
3次元回転群は非可換自由群を部分群として含む。
そして、可換群には「面積もどき」が存在し、
非可換群には「面積もどき」が存在しないのである。








engineer_takafumi at 21:24│Comments(0)TrackBack(0)★理系本の書評 |  ⇒ 数学

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