2017年04月12日

魂の経営

本日は古森 重隆氏の
魂の経営
です。
魂の経営

本書は、「会社を思う気持ちが強い人は伸びる」
という章が気になって、購入しました。

本書は富士フィルムのCEOによる著書です。

デジタルカメラの登場により、
フィルム業界はものすごい縮小を強いられました。

ピーク時は年々、20〜30%の市場が消えていった
と言われています。

その荒波にもまれて、老舗のコダックは
倒産してしまいました。

しかし、その中でも業態の変革に成功して、
今も発展を続けている会社があります。
それが、富士フィルムなのです。

フィルムが絶好調の時期から、
将来を見据えて、新事業へ投資する。
新規事業の立上げでは、スピード感を重視して、
M&Aを積極的に利用する。
研究開発費、人材の教育費は惜しまない。

書いてみると非常にシンプルですが、
実行することは非常に難しいことがわかるでしょう。

そして、それを実行できた理由は、
著者の信念と判断基準にあるのです。

そんな信念や判断基準が学べる一冊でした。

個人的には、
人や会社のために仕事をすることは大きな負荷となる。
そして、その負荷が人を育ててくれる。
という部分が一番印象的でした。

経営をされている方、経営者になりたい方に
特にお勧めの一冊です。
社長に求められるべき素養が明確になるでしょう。





私が富士フィルムの社長に就任したのは、
2000年のことである。
そしてこの頃から、プロ向けなど一部を除いては、
写真はほとんどがデジタルの切り替わっていき始めた。


予想をはるかに超えたスピードとインパクトだった。
年に20パーセント、30パーセントという勢いで、
市場が消失していった。
売り上げの6割、利益の三分の二を占めていた
事業の市場は、みるみるうちに消えていった。


新規事業を進めるにあたって我々は、
M&Aを積極的に活用した。
なぜなら、事業展開にスピードが求められる現在
「一合目」から登っていたのでは
時間がかかりすぎてしまうからだ。


経営者としては
「お金を無駄に使いたくない。取っておきたい。
借金をしたくない」という気持ちが無論ある。
しかし当社は、今、未来に対し
準備をしなければならなのだ。


多くのメーカーは、研究開発費をぐっと減らせば、
売上高比で3、4パーセントの利益率は
すぐに上乗せできるものである。
経営者には、常に研究開発費削減の誘惑がつきまとう。


会社の史上最大の危機に直面していた当時、
社長である私が学級委員のように
「多数決で決めましょう」などとやることは、ありえない。


長年資料を読み続けていると、
そこに書かれていない情報まで読めてしまうようになる。
報告書には書き手の意図や思いが、
知らず知らずのうちに出てしまうものである。


これが起きたら、これが起きるのではないか。
そういうことをいつも考えていれば、
新しい技術や現象を目の当たりにしても、
その因果律や法則に照らし合わせ、
本質を理解することができるのだ。


戦力を小出しにする「戦力の逐次投入」は、
敵に各個撃破されてしまう、戦略、戦術の禁じ手である。


「これだけ迷うということは、どちらを選択しても、
実は大して変わりはないんじゃないか」
「もしかすると、どちらも正しいのかもしれない」
こういうときに一番やってはいけないことは、
迷いに迷って決断を先送りすることだ。


正しい判断をして、誰がなんと言おうと、それを推し進める。
それがリーダーの仕事である。そうしたら、皆がついて来る。
リーダーシップの取り方などを考えている暇があるのなら、
「読み」や「構想」を間違えないための
考える時間に充てるべきだ。


伸びる人、成長できる人の条件の一つは、
何事からも学べることである。
特に失敗や手痛い経験は、この上ない「学びの機会」だ。


「自分が成長できればいい」
「自分がいい思いができればいい」
と考えている人と違って、会社のために、
組織やチームのために、同僚や先輩、部下や上司のために
と考えている人は、人一倍努力をする。


多くの人を、チームを、組織をうまく機能させるためには、
大変な努力をする必要がある。
自分のために働くよりも、はるかに難しく、
最大限の努力をしなければならない。
このことが人を大きく成長させるのだ。






engineer_takafumi at 00:32│Comments(0)TrackBack(0)★一般書の書評 | ⇒ 経営

トラックバックURL

コメントする

名前
URL
 
  絵文字