2017年05月09日

「週刊文春」編集長の仕事術

本日は新谷 学氏の
「週刊文春」編集長の仕事術
です。
「週刊文春」編集長の仕事術

本書はスクープ記事に週刊文春の名前を聞くことが多く、
その編集長の仕事術として興味を持って購入しました。


週刊誌の仕事とは、情報そのものになります。
しかも、その情報はITなどの無機質なものでなく、
人間が興味をもつ、人間が作った情報なのです。

つまり、仕事の本質はいかに人を動かすか、
ということになります。

たくさん人がいる中でキーマンを見つける力、
そのキーマンと信頼関係を築く力、
そして、週刊誌の仕事では秘密を暴くこともあるので、
上手な人との戦い方、というものも重要です。
しばしば、週刊誌の記者は相手にとって、
招かざる客なのです。

また、企画の作り方や
週刊誌編集の組織についても語ります。

読者が知りたいことをどうやって見つけるか?
そして、記者たちのモチベーションを高めていく
ためには何をしたらいいか?
そんな戦略が書かれています。

個人的には、
多くの人を代表して聞くのだから、
やはり聞くべきことはきちんと聞かなければいけない。
その場で相手を気持ちよくさせて、
迎合することが仕事ではない
という部分が特に心に残りました。


マスコミに就職や転職をしたい人に
お薦めの一冊です。
外からは分かりにくい、定期刊行紙の
仕事内容が明らかになるでしょう。



事件は「人間」が起こすものである。
図式でもマニュアルでもない。


相手の表情とか仕草、間合い。
そういう温度感も含めて情報


「この人だ」と思った人物と話していて、
共通の知人の名前が出たら、
その人を入れた3人で会合をする。


トップが関心を持っている相手、
好意を持っている相手は誰なのかということは、
真摯にお付き合いしていれば、必ずわかるものだ。


自分自身も相手から見て、
「会ったら元気になる存在」でありたい。


社交辞令で終わらせない。
これは、仕事ができる人の特徴だ。


長く続く信頼関係を築くためには
一方的な貸し借りは禁物である。


大切なのは、思いつきをそのままにして
おかないということなのだ。


何ごとも「こうなったらどうしよう」と心配するよりも、
まず「こうなったらおもしろいな」と考える。


すごいマーケティングだなと思うのは、
光文社の「VERY」だ。
あれは究極のマーケティング雑誌と言えるだろう。
ほぼ読者と一体化している。
読者に根ほり葉ほり聞くだけ聞いて、
実在の女性が浮かんで見えるような紙面作りをしている。


「大きくは勝てないけど負けない戦いをしよう」
という縮小再生産の発想でつくると、
前よりも絶対につまらないものになる上に、
思った以上に売れなかったりする。


思いっきりバットを振ってみないと
その時代の空気は読めない。
ガーンと飛べば、時代の空気に合っていることがわかる。
中途半端に当てにいくと、中途半端に負ける。
それでは時代の空気もつかめない。
中途半端な負けが積み重なって、
気がつくと大きく負けてしまうのだ。


ビジネスがうまくいっていないときほど、
他人のリングで戦おうとしてしまう。


現状を嘆くのではなく、未来に対して
「どうなるのだろう」と心配するのでもなく、
「どうするか」と自ら道を切り開く。


断られたところから俺たちの仕事は始まるんだ。


多くの人を代表して聞くのだから、
やはり聞くべきことはきちんと聞かなければいけない。
その場で相手を気持ちよくさせて、
迎合することが仕事ではない。


批判した相手と縁が切れてしまうのではなく、
むしろ、そこで腕を見込んでもらう。


政治家だろうが、芸能人だろうが「憎たらしい」
「けしからん」「やっつけろ」「やめさせろ」ではなく、
やはり「人間っておもしろいよな」と思うこと。


週刊誌は美しさより鮮度。
突貫工事でもイキのいいネタを突っ込むべきなのだ。


そこに編集長がいたら、悪口を言えないではないか。
編集長は現場のガス抜きのため、
酒の肴になることも必要なのだ。


ちょっとした相談をしようかというときに
「あの人いつもいるよね」と
思ってもらうことが大切なのだ。


リーダーが厳に慎むべきは、部下からの報告に
「そんなことは知っている。俺のほうが詳しい」
と張り合うことである。


「自分だって来週はヒーローになれるかもしれない」
と思うからみんな頑張れるのだ。


「週刊誌作りは究極の結果オーライビジネスだ」
と言うのだが、
それを、おもしろがれるか、おもしろがれないか。
おもしろがれる人が偉いとは言わないが、
おもしろがれる人が向いているのがこの仕事だ。





engineer_takafumi at 23:35│Comments(0)TrackBack(0)★一般書の書評 | ⇒ 仕事術、思考法・ツール

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