2017年07月16日

最速のリーダー

本日は赤羽 雄二 氏の
最速のリーダー
です。
最速のリーダー 最少の時間で最大の成果を上げる

本書はマッキンゼーで14年間、
徹底的した効率化で、
自分のチームのスピードを上げ続けた
著者による一冊です。

赤羽氏は他にも、仕事のスピードを上げる、
というテーマの本を書かれていて、
スピードに対するこだわりは並大抵ではありません。

実は、私は赤羽氏の研修を受講したことが
あるのですが、メールの返信の早さは尋常でありません。
本当に10分以内に回答が帰ってきて、驚きです。

本書はそんな著者が書いた「残業ゼロ」を
実現するための本です。


典型的な日本企業に勤める人ならわかると思いますが、
「残業ゼロ」は仕事を速くするだけでは実現できません。

例えば、早く帰ると仕事熱心でないと思われたり、
残業代を稼ぐためにわざと遅く仕事をしていたり、
ムダな会議ばかりが設定されていたりと、
会社の文化に「残業」が入り込んで
しまっている場合がほとんどなのです。

ですので、本書では仕事のスピードだけでなく、
管理者のあり方や残業ゼロを実現する組織論に
まで踏み込んで議論します。

「残業ゼロ」は単なるブームではありません。
日本企業はこれに乗り遅れると、
完全に競争力を失ってしまうという状況にあります。

そのための有効な提言が盛り込まれている一冊です。


「残業ゼロ」に本気で取り組む経営者に
まず読んでもらいたい一冊です。
残業を減らし、社員の生産性を上げる道筋が
見えることでしょう。



多くの日本企業では、「仕事がどんどん進む」の正反対で、
「仕事は行ったり来たりするもの」になっていて、
時短に限りなく遠いのが実態です。


きちんと評価され、それに対して
きちんと貢献度給が支払われるとなったら、
ほとんどの人はありとあらゆる工夫を始めるはずです。


大切なことは、どのような仕事でもよいので、
自己肯定感を得られる仕事、すなわち人に感謝され、
自分でも頑張ったと言えるような仕事を選ぶことです。


会社に貢献するかどうかではなく、
自分の仕事を確保し続けようとするのは、
人の感情として自然なことでしょう。


すべての階層で、上司が部下に対して、
「仕事の成果の出し方」
「部下への丁寧なコーチングのしかたの見本を見せる」
というカルチャーをつくることのほうがよほど効果的ですし、
大切だと思います。


会議参加者の人件費もさることながら、
会議をすること、会議を続けることによる時間のムダ、
つまりスピードロスが残業ゼロの大敵です。


重要な仕事でも、できるだけ短時間で終わらせる。


時間をゆっくりとかけてもいい加減な仕事は多いのに、
「時間をかければ、よい仕事ができる」と
型にはまった見方をしがちです。


改革をスムーズに進めるため、人事部門に
全社の最優秀人材を配属するのが賢い打ち手になります。
人事部門の経験は必要ありません。
問題解決・解決力、リーダシップに優れていて、
人間力のある人材を配属します。


即断即決、即実行を身につけるには、
次のように考えてみてください。
1、ほとんどのことは即断即決、即実行できると理解し、信じる
2、普段からできるだけ即断即決、即実行をして慣れておく
3、早い者勝ちのときや失敗を挽回できそうなときは、躊躇なく取り組む
4、迷い、ためらい、逡巡は時間のムダと考え、避ける
5、継続審議は多くの場合、ただの逃げと考え、その場で決断する
6、もっと情報がほしいと思っても、今ある情報で決断する練習を常にする
7、自分だけでなく、部下にも常に即断即決を要求し、打てば響く組織をつくる


権威主義には致命的な問題が二つあります。
何といっても、部下が萎縮し、
考えなくなってしまうことです。
(中略)
もう一つは、上司自身も成長しないという点です。
理由を部下にきちんと説明できず、
立場を使って押さえつけるだけだからです。


部下を甘やかすと成果が出ないと思っているうちは、
パワハラはなくなりません。


感動と感謝を伝えながら、
強い関心を持っていることを声と表情、
身振りで伝えます。


「もっと論理的に説明しろ」「わかりやすく言え」などは禁句


即断即決、即実行の結果のミスは謝るが、本心では気にしない。
スピードが速い分、いくらでも挽回でき、
表面上では致命的なミスにはなりにくい


貢献し顕著に成長し続ければマッキンゼーにいられますが、
それが止まったら実質的にクビになります。
直接、クビとはあまり言われず
「外には素晴らしい機会がありますよ」
「マッキンゼーにいるよりずっと活躍できますよ」
といわれるのです。
毎年2,3割がその対象になる厳しい世界です。


高度成長期以降の日本企業の停滞を見れば見るほど、
日本企業の経営力、すなわち経営者の力が
低いと言わざるを得ません。


高度成長期まで日本企業が大成功したのはなぜでしょうか。
それは、欧米企業の先行事例を必死でマネし、
より安くより品質の高いものをつくることに
長けていたからです。


経営力の根幹は、環境がどう変わろうと、
それを好機として舵取りをし、
成長し続けることにあります。


日本企業の経営力が低いため、
M&Aにおいては投資銀行のカモになって
高すぎる買収をしたり、問題点を把握できずに
買収をしたりという状況が続いています。


大企業に多いサラリーマン経営者は、
出世競争から脱落から脱落しなかった
サラリーマンの中から選ばれています。
グローバル企業のように10年ほど経営者候補として
いくつかのポジションを経験し結果を出しながら
準備してくるわけではありません。
日本企業の出世競争は、会長や現社長に
気にいられることが重要な要素だったりするからです。


残念ながら経営者がどこまで動いてくれない場合、
部課長は自部署だけでも生産性を上げる
工夫をし続ける必要があります。






engineer_takafumi at 21:44│Comments(0)★一般書の書評 | ⇒ 仕事術、思考法・ツール

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