2017年07月19日

我れの名はシイラカンス 三億年を生きるものなり

本日は小泉淳作 氏の
我れの名はシイラカンス 三億年を生きるものなり
です。
我れの名はシイラカンス 三億年を生きるものなり (私の履歴書)

本書は鎌倉・建長寺の『雲龍図』、
京都・建仁寺の『双龍図』などの
製作でしられる小泉淳作氏の自伝です。

日経新聞の「私の履歴書」で紹介され、
特に人気があったものとのことです。


小泉氏の自伝が人を勇気づける理由、
それは晩年から大きな仕事を成し遂げた
というところにあると思います。

実際、60前くらいまでは、
著者は日本画家としては鳴かず飛ばずで、
やっと世間に認められ始めたのは
60を過ぎた頃になります。

さらに、代表作『雲龍図』や『双龍図』を
はじめとする大作は70代から80代にかけての
ものなのです。

実際のところ、なかなか芽がでない中年の頃は
非常にピリピリしていて、
本人もご家族にもかなり負担がかかっていたようです。

そんな中でも、自分の道を丁寧に追い続け、
最終的に大成され、世の中に認められたという
ところが読者の心を打つのでしょう。


30、40代でやりたいことが思うようにやれない、
と悩んでいる人におすすめの一冊です。
こつこつと続けていけば、何歳からでも勝負できると
勇気をもらうことができるでしょう。




「売れる絵」に背を向け、
自分が納得する絵をひたすら追求してきた。
何とか絵で生計を立てられるようになったのは
六十歳を過ぎてからだった。


日本は貧しく経済復興に躍起だった。
それなのに、乏しい国家予算から若い芸術家の
卵達に投資してくれていたのだ。
それをおもうと胸が熱くなる。


名画は目の肥やしである。感性を耕す刺激剤である。
そして画家の卵にとっては、得難い、
生きた教材である。


人生は妥協の連続ですよ。
人は妥協しなければ生きていけません。
でもね、生きる上でひとつだけ
妥協しないものを持たなくちゃね。


デザインの仕事は大事な生活の糧だ。
しかし、しょせんは副業なのだから妥協したって構わない。
妥協してはいけないもの、それは本業の絵なんだ。


人間とは身勝手なものだ。
つらい過去のことや悶えるような焦燥感を
いつの間にか忘れてしまう。
だが、家族はそのころの私の苦悩ぶりを覚えている。







engineer_takafumi at 22:54│Comments(0)★一般書の書評 | ⇒ その他の本

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