2017年08月07日

『ONE PIECE』に学ぶ最強ビジネスチームの作り方

本日は山内 康裕 氏の
『ONE PIECE』に学ぶ最強ビジネスチームの作り方
です。
『ONE PIECE』に学ぶ最強ビジネスチームの作り方

本書は出版関係者の方よりご献本頂きました。
オトバンクの上田様、ありがとうございました。


本書は『One Piece』のキャラクター達を題材に、
人の本質はどのようなものか、
チームはどのようにあるべきか、
ということについて語ったビジネス書です。

人の性格を、ヤンキーとオタクに分け、
その対立軸でチームを分析します。

「ヤンキー」は仲間との繋がりを大切にし、
集団への帰属意識が高いといった特徴を持ち、
「オタク」なら自分の興味が最大の関心事で、
情より理屈を重視、多様性を大事にする
といった具合です。

当然、2つというのは粗すぎるわけですが、
なかなか本質を突いていることが多いと思います。

その性質を『One Piece』のキャラクターを
通じて議論します。

私は『One Piece』を読んだことはないのですが、
十分楽しむことができました。
やはり、ヒット漫画のキャラ立ちはすごいと
感心させられました。

個人的には、
今は「オタクバブル」が起きていて、
そのバブルが東京オリンピック頃にはじけるだろう
という部分が印象的でした。


『One Piece』が好きで、これからの組織、
マネジメントについて学びたい人にお勧めです。
『One Piece』のキャラを通じて、
人の本質を学ぶことができるでしょう。



キーワードは「ヤンキー」と「オタク」。


「ヤンキー」なら仲間との繋がりを大切にし、
気合いと根性を重視、集団への帰属意識が高いといった特徴、
「オタク」なら多様性を大事にする。
情より理屈を重視、集団にあわせるより
自分の関心を優先させるといった特徴を持つ。


共通のシンボルを掲げることが
自分が所属する組織の団結力や帰属意識を高める


ヤンキーが出身地や付き合いの長さ、
共通体験や同じ集団に属したことで
仲間になっていくのとは対照的に、
オタクは関心ごとを通じて仲間を作る。


ヤンキーはこの生まれ育った場所を
「ジモト」と呼び、重視する。


集団に属するヤンキーは、その集団で自分の師匠を見つけ、
その人のそばについていろいろな経験をする。


物語の流れの中で自然に伏線が回収されることに、
作品全体の完成度の高さを感じる。


多くの場合、ヤンキーの感動ポイントは共通しているため、
そこに「共感」が発生し、
仲間とそれを確かめ合うことで楽しさが倍増する。
一方で、価値観の近い仲間と過ごす時間が長いことから、
自分たちと違う価値観の人がいることに気づきにくい。
こうした点がオタクとのコミュニケーションを
阻害すると同時に、
オタクがヤンキーとの付き合いを避ける遠因となり、
互いの溝を広げているのだ。


関心事に沿って行動するオタクが、
現実社会でも多様性と理屈を重視し、
全体像を把握したいと思うからだ。


ヤンキーは、憧れの先達の振舞い方や
行動をよく見ている。
そしてその先輩のやり方を
自分のものにしようとする。


理屈や理由を求めるオタクには
「なぜ」という疑問に少しでも答えることが必要だ。


オタクは「わからない」「先が見えない」ことをいやがる


オタクは、大多数がヤンキーの日本で
「自分がなんとなく違うな」と感じてしまうため、
多様性を大切にしている場所、
異質な存在や考えが尊重される場所を求める。


少なくともオタクがいるところでは、
異質な考えや意見を正面から否定しない。


「なぜころをする必要があるのか」
と考え納得してからうごくのではなく、
「とりあえず決められた通りに動く」
という方法が有効な場面もある。


「人との上下関係は時と場合で変わるもの」
と考えがちなオタクに対し、
自分の所属する組織のルールや秩序、
上下関係を重視するヤンキー。


空気を読まない人と思われないためには、
オタクは集団の中の最低限の序列を押さえておくべきだ。


ヤンキー的な人はそもそも
「同じコミュニティにオタク的な、
自分と違う行動原理で動く人がいる」
ということを意識しない


試されるのは「ヤンキー耐性」だ。
これはヤンキーからの批判をかわし、
オタク自身が傷つかないためのスキルでもある。
変えるのは性格や価値観ではない。「視点」だ。


好きな芸能人の結婚などのニュースに
接したときの対応も対照的だ。
オタクは、心理的な距離感があるがゆえに
いろいろな向き合い方を知っており、
意外にもショックはそれほど大きくない。
むしろ結婚相手の情報を集めたり、
その結婚が今後の芸能活動やブランディングに
どう影響するかを分析したりし始める。


そもそもそんな人(=自分と同じ趣味の人)は
自分のほかにはいないのではないかと
オタクは思い込んでいた。
ところがインターネットはこれまで見えなかった
「同志」を可視化しオタクたちに
「一人じゃない」ことを認識させた。


フラグセッターはヤンキーとオタクの領域を
自由に横断しながら、社会変革のために
目的地に旗(フラグ)を立てる(セット)役目を
担う新しいタイプのリーダー像だ。


「勝ち負け」よりも「新たな価値を生む」
ことにモチベーションが高まる人は
フラグセッターの素質がある。


オタクの中でフラグセッターに向いているのは、
世の中に意識が向いていて、
社会を変えることを面白がれる、
大きく変えることに興味があるおたやん寄りの人だ。


とかく「ゆるい」「統制のとれない」という
印象をもたれるオタク組織が
真正面からヤンキー組織のドアをノックしても
簡単にはオープンしてくれない。


相手が愛のある純粋なオタクかどうかについて
オタクは非常に鼻が利く。


オタク組織内ではメンバー個人個人の
多様な関わり方を認め、
上下関係を排したフラットな関係を作ることが大事だ。


ぶつかった意見で勝敗を決めないことだ


まずわかりやすい目標を掲げよう。
ルフィなら「海賊王におれはなる!!!!」と宣言する。


現実世界に例えるならば、
ある会社で働きながら副業で別のキャリアを磨いたり、
仕事とは別に趣味の世界で積極的に
活動したりするメンバーを尊重できる
リーダー像が当てはまるだろう。


TwitterやFacebook、Instagramといった
ソーシャルメディアは、オタクだけのものでなく
「みんなのもの」になった。
しかしその使い方はヤンキーとオタクで大きく異なる。
オタクは自分の興味・関心ごとについての
タイムリーな情報収集ツールとして使うと同時に、
自らの意見を発信するツールとして活用する。
一方、ヤンキーは主に情報ソースとして利用する。
いわば「見るだけ」だ。


ソーシャルメディアに「みんなが言っていること」
だと思っているものの正体は
実はオタク発信の情報が集積されたもの。
(中略)
ソーシャルメディアによるオタク情報の拡散が
ヤンキーを混乱させているのである。


情報があふれる中、ヤンキーは行動選択に
失敗したくないので「みんな」の女王は
絶対だと考える。
(中略)
「みんな」を重要視するヤンキーにとって
「実は好みじゃない」と言うのは
勇気のいることだからだ。
ヤンキーは混乱の中で無理をしている。


ヤンキーが「みんな」を誤認することによる
オタク的なものの大ヒットは、
オタクの社会的な地位を一気に上げつつある。


オタクバブルにおいてヤンキー組織はオタクを持ち上げ、
オタクの知見を得て、類似ヒットを飛ばそうとする。
(中略)
こういった状況が行きすぎたときにバブルがはじける―
こう私は予想する。


そこに現れるのが、オタクから情報を搾取し
一儲けしようとする自称オタク、
実際はヤンキーの「偽フラグセッター」だ。


私の予想ではオタクバブルは2020年に崩壊する。
崩壊の原因となるのは偽フラグセッターによる
大量の失敗作と、「3歩先の」製品に対して
マジョリティが「これじゃない」と気づくことだ。


私はこのタイミングが2020年の東京オリンピック
に重なるのではないかと考えている。
(中略)
開催日が近づくにつれ、日本全体が「ひとつ」
になり高揚感が加速していくはずだ。
これにまっ先に共鳴するのがヤンキーだ。
(中略)
これまで自分が信じてきた「みんな」が
実は本当の「みんな」ではないことにも気づく。
この気づきがオタクバブルの崩壊の
引き金となるはずだ。





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