2017年08月12日

もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか

本日は金沢 優氏の
もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか
です。
もしも高校四年生があったら、英語を話せるようになるか

本書は著者よりご献本頂きました。
金沢様ありがとうございました。

英語教師なのに英語を話せない主人公が、
ある英会話学校の個性的な講師に囲まれて
『話せる』英語を勉強するお話です。

話自体はベタではありますが、
引き込まれて一気に読み終わってしまいました。

著者は英語講師でありながら、
脚本家もされているので、
魅力的なキャラクターとセリフの中で
日本人が英語を話せない本質が
見えてくるようになっています。

本書で繰り返し言われていることですが、
英語はイメージが大事です。

問題の大半は日本語を介して
英語を理解しようとすることにあります。
だから、直接、英語と対象を結びつける、
つまりイメージすることが大事になるのです。

ということは、学習方法もイメージする
ことが、重要なのではないでしょうか。

そうすると、小説というスタイルは
英語の学習本として、とても優れている
といえるでしょう。
理屈でなく、感覚でわかることが大事なのです。


個人的には、
日本人はよく主語を言い間違える、
男性なのに『she』、女性なのに『he』
と言ってしまう、という部分が印象的でした。
これは私だけでないのですね。


英語を話せるようになりたい人は
とりあえず、読んでみるとよいでしょう。
楽しみながら、英語の『勘所』を
感じることができるでしょう。



英語のレベルは、発音で大体分かる。
少なくとも私は今まで発音だけ良くて、
あとのスキルはまったくないという人に出会ったことはない。
発音上級者は英語上級者でもあるのだ。


レッスンで喋りすぎるネイティブ講師は、
生徒さんが英語を話す機会と、
話せる自身を奪っているにすぎない。


英語をどれだけ聞いても、話せるようにはなりませんからね。
これだけは絶対に勘違いしないで下さい。


ネイティブとポンポン、フリーの会話をするのは、
あくまで上級者がすることなんです。
初心者はしちゃダメなんです。
というか、できないはずなんです。


英会話を始めるに当たって、
最も大事なことは『やり方』なんです。
いかに自分がストレスなく、長く英会話に取り組めるか。
まずはそこを見極めるべきですね。


英語が教科の一つになっているのがおかしいんだ。
国語・数学・理科・社会。
ここで打ち止めにするべきなんだ。
英語はな、音楽の中にでも放り込めばいい。


『sister』の日本語訳が『姉』しかなかった?
だから何だ?どうでもいいだろう。
そもそも『sister』自体が『どうでもいい』と
認めているんだからな。


極端な話、教師は英語が話せなくても、一向に構わん


英語は一人ひとりが違うバックグラウンドや
ゴールを持っているので、
他人と相談事が上手く噛み合わないのだ。


この感覚って、『ペラペラになる』の前段階の
『中間層の存在』を認めていないじゃないですか。


どういう人のアドバイスに耳を傾けるべきか。それは、
『学校英語がよくできたのに、高校卒業後に話せなくて苦労して、
そして国内にいながら練習を積み重ねて、
ようやく話せるようになった人』


結局僕たちは、他人の文化とか新しいことが大好きなクセに、
『自分たちのやり方で理解しようとする』んです。


ネイティブの息継ぎのタイミングを実際に見てみると、
参考になりますよ。ネットにいくらでも転がっていますから。
本ッ当にあの人たち、息継ぎをしないんです。


英語は、
『繋げてリズム良くスピードを出すことで、意味を伝える言語』
だと割り切って考えるべきです。
細切れで遅いのは、そもそも『英語』ではないんです。


『dreamはhaveするもの』だと覚えなくてはいけないんです。


ネイティブは、自動詞と他動詞の概念を知りません


『love』が他動詞なので、目的語を必要とするんじゃなくて、
正しくは目的語がないと『love』できない、
と考えるべきだったんです。発想が違う。


日本人はリスニングで『if節』が後ろに来た場合、
100パーセント出遅れます。
何故なら、日本語では普通、『if節』に当たるものは
絶対に前に来ますからね。


英語は文字にすると、左から右に流れます。
だから、解説する矢印もそれに準わないといけないので、
矢の方向は本来、『右向き』になるはずです。
でも、日本の英語教育においては、
関係代名詞の解説は、『左向き』に引かれています。


「英語を話す時、日本人はよく主語を言い間違えます。
男性なのに『she』、女性なのに『he』って
いい間違えたことはありませんか?」
(中略)
「何故こんな事態になってしまったか。それは、男性も女性も見ずに、
『文字と日本語訳だけで学んできたから』です
『he=彼は』『she=彼女は』って。
『実物を見て、練習してこなかった』これに尽きるんです。
練習しなかったものが、実戦でできるわけがない」


『聞く』という行為も同じで、
二つのプロセスの連続なんです。
まず『音を聞き取る』こと、
そして『内容を理解する』ことです。
これらは全く別の二段階の作業なんです。
そして日本人は、音を聞き取ることばかり考えています。
ネイティブもそれしか頭にありません。
市販の教材だってそうです。
聞き取れれば、それですべて理解ができると思っています。


『英語は後ろから訳せ』と指導する人がいますが、
そのやり方は生徒の英語力の首を絞めている行為と同じです。


珍しく英語と日本語の位置が揃っている。
なるほど、だから日本人は、疑問詞だけはすぐ口に出せるのだ。


「『英語で考える』って、どうやったらできるんですか」
「簡単ですよ、理論は。つまり、『日本語で考えない』だけの話です」


日本の英語教育は全く間違っていませんでした。
先代が私たちのために必死に築き上げてきたものは、
正しかったのです。
ただ、それが時代に合わなくなっただけなのです。






engineer_takafumi at 10:34│Comments(0)★一般書の書評 | ⇒ 小説

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