2017年08月29日

生涯投資家

本日は村上 世彰氏の
生涯投資家
です。
生涯投資家

本書は東京スタイルやニッポン放送、
阪神電鉄のTOBなどで有名になった
村上世彰氏による一冊です。


ニッポン放送株の取引にて、
ライブドアの堀江氏との会話から
インサイダー取引の疑惑をかけられ
有罪が確定します。

堀江氏は出所後、活動を再開しましたが、
村上氏は、その後、メディア露出を避けていたため、
多くが語られることはありませんでした。

しかし、世間にも自分の信念が受け容れられる
土壌ができてきた、ということで、
当時の村上氏の行動や言動について、
本書でその意図の詳細を語っています。

当時、メディアが村上氏のことを、
カネの亡者のように取り上げていましたが、
それは真実ではなかったようです。

やり方や言動は極端なものの、
日本の会社の歪みを是正していきたいという
想いの表れだったのです。

社会の血液であるお金の循環を良くして、
日本を良くしていきたい、
そんな感情が強く伝わってきました。

村上氏自身は今後積極的な活動はしない、との事ですが、
ご令嬢やご子息にその志が引き継がれており、
今後の活躍に期待したいと思います。


文章や物語の展開がとてもうまく、
難しいはずの投資用語などに惑わされず、
全体の構図をつかむことができました。


資本主義の仕組みを勉強したいという人に
おすすめの一冊です。
興味深い現実のストーリーを追いながら、
上場するとはどういうことか、学べることでしょう。





投資するためには、
まず相手を喜ばせなきゃ仕方ないだろう


大学卒業後は通産省に入省した。
官僚というのは公僕(Civil Servant)であり、
国民の生活をよりよくするために尽くすことが仕事である。
私は国のため、国民のために、
通産省にいた16年間がむしゃらに働いたし、
日本のあるべき姿について常に考えていた。
その中で、日本経済の永続的な成長のためには、
コーポレート・ガバナンスが大切であることを実感し、
これを自らがプレーヤーとなって変えていこうと決意して、
40歳を目にファンドを立ち上げることにした。


私の投資は徹底したバリュー投資であり、
保有している資産に比して時価総額が低い企業に投資する、
という極めてシンプルなものだ。


もともと短気な私は、
自分の伝えたいことがわかってもらえなかったり、
質問に対してはぐらかすような回答が返ってくると、
ついつい前後を省いて要点のみを、
畳み掛けるように話してしまったり、
口調がきつくなってしまう。


私は大学で法律を学んで役所に勤めた人間だから、
ルールを遵守する世の中であってほしいと考えている。
資本主義のルールを守らなければ
国の経済はよくならないし、
経営のルールであるコーポレート・ガバナンスを
守らなければ企業は存続する意味がない。
しかし日本の社会では、違う実態がうごめいていた。
そこを私は正し、日本の社会を変えたかった。


アメリカでは当たり前だったROE重視を日本で始めて
本格的に提唱したのは私だと自負しているが、
具体的な制度は通産省時代の後輩たちが作ったものだ。


制度を作っても、実践するプレイヤーが
日本にはいなかったからだ。
自分にしかできない仕事はこれだ、と思った。
そこで通産省を辞め、村上ファンドを作った。


株式を上場することを、英語で
「Going Public」という。
非上場化は「Going Private」という。


企業は株主のために、利益を上げなければならない。
それが嫌なら、上場をやめて
プライベートカンパニーになるか、
利益を資金の出してに還元しない
非営利団体として社会貢献を主軸に置く、
などの選択をするべきなのだ。


上場には二つのメリットがある。
ひとつは、株式の流動性が上がること。
すなわち、株式が換金しやすくなることだ。
もうひとつは、資金調達がしやすくなることだ。
逆に言えば、この二つが必要ない場合には
上場する必要もない、と私は考えている。


上場のデメリットを考えると、
コストがかかる点が第一に挙げられる。
企業の規模によっても異なるが、
IR(投資家向け広報)など必要な部署とその人材の確保、
株主総会を招集するための通知を発送するコストや
監査のコストなど、少なくとも年間五千万円、
多ければ数億円から数十億円レベルの費用がかかる。
直接のコスト以外にも、
上場していることに伴う業務は多く、
見えないコストもかさむ。
そして、デメリットの第二には、
いつ誰が自社の株主になるかわからない点が挙げられる。


株式発行による直接金融で
資金を調達する必要のない企業は、
上場を廃止して非上場になることを検討すべきだと思う。


私は自分の投資先に対して、
一緒にMBOをして非上場化するという提案を
繰り返し行ってきた。


日本有数の企業でも、YKK、竹中工務店、JTBなど、
非上場企業はたくさんある。
サントリーやリクルートだって最近まで非上場だった。
上場していない企業=社会的な信用がない、
という図式にはならない。


私がファンドを始めてから、
かなりの企業が非上場化したのも事実だ。
私の投資先だけでも、東急ホテル、昭栄、
ニッポン放送、阪神電鉄、東京スタイル、
松坂屋、大阪証券取引所のように、
他社と統合することによって非上場化した企業もあれば、
TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)や
大手アパレルのワールドのように、
MBOによって非上場化した企業もある。


もしCCCが上場していたら、株主に反対されて、
こんな大きなアート書店は実現しなかっただろう


実際にお話をさせていただくと、
財務数値についてよくわかっていない経営者が、
予想に反して多かった。
売上や利益の収支は把握していても、
その積み重ねであるバランスシート(貸借対照表)
についてはあまり気にしておられず、
数字が頭に入っていないのだ。


日本は今でも、今の社長が次の社長を選ぶ、
すなわち経営者が次の経営者を指名するのが一般的だ。
こんな慣習の下では、役員の方々の素晴らしい能力が、
彼らに経営を委託している株主にではなく、
自分を役員に選んでくれた社長の
意向に沿うことにのみ費やされてしまう。


出資者との夜の会食が、17時、19時、21時と
三度も入っている日が多々あった。
(中略)
夕食を三度食べながらも、体重はどんどん減っていった。


私が投資した上場企業の多くは
結果として経営統合などで非上場になったケースが多い。
これは私が、上場の意義と上場企業のあるべき姿について
徹底的に追求した結果であり、
市場の健全化において役に立つことができたと思っている。


正しいと思うことをやっても、
省庁間のしがらみがあったり、
政治家から体面を保つための横やりが入ったりの連続。
その調整には時間を取られるばかりで、
プロジェクトのプラスになるような成果はほとんどなかった。
私は自分が「意味がない」と思うことを
やり続けることがもともと苦手だから、
こうした日々は非常に辛かった。
官僚という立場の限界、そして自分の立場の限界を感じた。


現在私が人からの資産を預かって運用する
という形式ではなく、
自らの資産だけで投資を行っているのは、
とことんまで自分の信念を貫くことが
できるようにするためである。


「期待値」のほか、私が投資判断を行うにあたって
重要視している指標が
IRR(内部収益率、Internal Rate of Return)だ。
(中略)
IRRは投資額の何倍を回収できるかという倍率ではない。
投資期間中に受け取るリターンも考慮して計算されるため、
短気の案件の方が数値が高くなる傾向がある。


私は、資金循環こそが
将来のお金を生み出す原動力だと信じている。


経営者は「何も言われたくない」だろうが、
日本企業の改革には、株主からのガバナンスが必要なのだ。
「物言う」ことも、
投資家の大切な責務であると私は考えている。


悪い経営者とは、会社を私物化し、
株主の目線に立たない経営者だ。
会社の経費を無駄に使ったり、
株式の持ち合いをすることで保身に走ったり、
会社の余剰資金についての使い道を明確にせず、
株主と対話もしないような経営者のことだ。


日本で株主目線での経営がなされない背景には、
オーナー経営者が少なく、
従業員から経営者になるケースが多いからだと考える。


ファンドをやるのなら、最低一割は
ファンドマネージャーである自分のお金を入れないと、
他の投資家は納得しない。


オリックス生命にするとグループ内で
保険をかけているだけで、
万が一のときはオリックスが損をする。
だから、外部の東京海上あんしん生命を使っている。


余剰資金を貯め込むのではなく、
より高い利益を求めて積極的に投資に回すか、
投資の機会がないのなら投資家に還元すべきなのだ。


その企業が投資された資金を効率に使えない状況なら、
積極的に投資家に戻す。
投資家はその資金を、成長のために資金を
必要としている別の企業へ投資する。
そうやってお金が世の中を循環し、
経済が回って行くのだ。


普段から資金を手元に積み上げておかなくても、
必要になった時に市場から調達できるのは
上場企業の大きなメリットだし、
そもそもそのための上場であるはずだ。
(中略)
自分が会社にいるあと数年の間だけ、
事業環境が悪化しても潰れずに生き残ることだけ
重きを置いているように見える。
やはり「守銭奴」と呼ばざるを得ない。


累積投票制度を使うと、
少数株主でも取締役を送り込むことができるのだ。


日本の企業で通常行われているのは、
候補者別に賛否を問う方法だ。
これでは大株主の意向が通りやすく、
少数株主の意見は反映されにくい。


アメリカでは、5%ほどの株を取得すれば
ほぼ確実に取締役を送り込むことができ、
上場している企業の側は、
株主から提案された取締役を
受け入れる覚悟がなくてはならない。


いずれの企業も、これまで企業価値の
最大化に取り組んでこなかったということ。
筆頭株主である親会社をはじめとする株主たちが、
市場において株価が低いまま
放置されていることを許容してきたということだ。


TOBは悪いことではなく、
正当なルールの中で行われる行為だ。
そのことが理解されれば、
ほかの誰かによって次のTOBが起こるかもしれない、
と考えていた。


私はファンドで投資する銘柄を選ぶ際、
時価総額に占める現預金
(不動産、有価証券など換金可能な資産を含む)の割合、
PBR、株主構成などを点数化してスクリーニングをするのだが、
東京スタイルはいつも真っ先に投資対象候補に上がってきていた。


ミスタームラカミ、東京スタイルを是非やってほしい。
あんな不思議な会社はない


東京スタイルは上場している上、
外国人の持ち株比率が高いにもかかわらず、
株主として経営者に面会を申し込んでも
全く会ってくれない。
誰ひとりとして、
経営者に会ったことがないのだと説明された。


ファンドとしてリターンの最大化を考えても、
私の信念を形にするために立ち上げた
ファンドの責任者として、私は恩人を前にしても、
どうしても妥協することができなかった。


何と頼りにしていた外国人株主の割合が、
40%から20%後半まで大幅に減っていたのだ。
彼らは、プロキシーファイトが始まって
東京スタイルの株価が高くなったのを見て、
ここぞとばかりに株を売り払っていたらしい。
私は、自分の読みの甘さを悔やむほかなかった。


株主代表訴訟は、訴訟を起こした私が勝っても、
負けた経営者が会社にペナルティを払うだけ。
こちらには一円も入らないだけではなく、
裁判費用は持ち出しだ。
高野社長の賠償で、東京スタイルの純資産が
一億円増えたにすぎない。
弁護士費用や要する時間を考えれば
経済的に全くペイしない裁判であることは、
当初からわかっていた。
しかし私は、コーポレート・ガバナンスの
向上のためと思って戦い、
一定の成果を上げたと思っている。


株主価値の高い会社なら、村上は乗り込んで来ない。
村上が買い進めているということは、
その会社には問題があって儲かると見なされたからだ、
と思われる。
だから私が投資しているということは、
どの会社も隠しておきたかったのだ。


私は答えた。
「人を切ることは、なるたけやってはいけない、
特に地方では、その人や家族の生活を奪うことになるので、
安易に検討しないで下さい。
それよりも、もっといいブランドを作って、
本業で利益を上げるように頑張ってほしい」
(中略)
私のその言葉が意外だったのか、
三宅会長がハンカチで目元を拭いたのが印象的だった。


フジサンケイグループの「おかしさ」は、
子会社であるフジテレビの株式を公開するに際し、
「親会社が上場していなくてはならない」
という条件を満たすために、
親会社のニッポン放送が
自ら上場した時点で始まっていた。


特定の意図を持った人物が買収に乗り出せば、
ラジオ、テレビ、新聞の三つの大メディアが
簡単に乗っ取られてしまうリスクが明らかだ。


おかしな話だが、会議のたびに各社のトップが、
内心では敵だと思っているだろう私に向かって
「それで、他の二社は何と言っているのか」
と質問し、お互いの動向を探り合っていた。
グループ内の経営者同士で腹を割った話し合いができず、
グループにとってどうするべきかという視点での議論が
全くされていない状態だったのだろう。


「自分たちの会社は自分たちのもの」
という意識が強すぎ、
「上場企業としてどうあるべきか。何をすべきか」
という視点がまったく欠落していたのだ。


ITバブルもすでに弾けていたその当時、
時価総額が一千五百億円を超える程度になった
ニッポン放送の過半を取得するだけの資金力を持ち、
状況的に敵対的な買収となりかねない中で、
行動に出る企業はなかなか現れなかった。
最終的にアクションを起こしたのは、
規模的にも資金的にも
到底不可能だろうと思っていた企業、
その前年に球団買収問題で
一躍世に名を知らしめた、
堀江貴文氏率いるライブドアだった。


私のファンドの持ち分について
「そのまま維持してくれないか」
という依頼もあった。
私は堀江氏の話を、この時点で
インサイダー情報としてファンド社内で登録し、
ニッポン放送株式の購入を停止した。
しかし正直なところ、インサイダー登録はしたものの、
資金的にライブドアがニッポン放送株を
取得することは現実的にありえないと私は思っていた。
(中略)
ところがなんとライブドアは、
リーマンブラザーズを割当先とする八百億円の
MSCB(修正条項付新株予約権付社債)を
発行して資金調達を行った。


SBIホールディングスが登場。
ニッポン放送は、保有するフジテレビ株式を
SBIに五年間の貸株とすることで合意。
これはクラウンジュエルまたは
焦土作戦と呼ばれる手法で、
敵対的買収を仕掛けられた企業が、
自身の保有する重要な財産や事業を
第三者や子会社に売却することで、
買収者の戦意を削ぐ防衛策だ。
自社の株主とその利益を全く無視し、
ただ保身のみを考えた行為だと言える。


「『ファンドなのだから、安ければ買うし、高ければ売るのは当たり前』と言うが、このような徹底した利益至上主義には慄然とせざるを得ない」
と、すべてのファンドの運営を
否定するような言及までなされた。


「意義や必要性はわからないが、とりあえずステータスとして上場していたい。でも、自分が嫌いな相手には株を持っていてほしくない」
という姿勢は、上場企業として通用しない。


私は投資先の不動産を見に現地へ足を運んだり、
運営しているレストランへ食べにいってみたりと、
その価値を見極めるために自分自身で動く。


大量保有報告書提出の必要のない方法を考えながら、
阪神鉄道の持ち分を増やしていった。
大量保有報告を提出する頃には、
すべてを阪神電鉄の株式に換算すると
30%ほどを保有するに至っていた。


上場企業として目を覚まして現実を見ることよりも、
私に対する怒りや不快感が
先に立ってしまったように感じられて、
今でも残念で仕方がない。


球団を私物化し、生み出される収益を
独り占めしようとしていると受け取られてしまったが、
私の意図はまったく違う。
球団を上場させて、選手をはじめ、
熱狂的なファンや地元企業や住民が株を保有すれば、
自分も阪神タイガースの一員だと強く感じることができる。


日本企業のPBRは平均で1なのに、
アメリカ企業のPBRは平均3なのだ。
日本の株式市場は五百兆円しかないのに、
アメリカには2000兆円ある。
(中略)
1990年には、日本とアメリカの株式市場の
規模は同じだったことを忘れてはならない。


私は個人的に、親子上場に賛成の立場ではない。
理由は、株主にとってみれば事実上の
利益背反が生じる可能性があるからだ。


おそらく今後の楽天の事業の中心は、
国内のEC事業による売上とほぼ変わらないほどに
成長してきている金融事業となっていくのだろう。


堀江氏の答えは、今でも忘れることができない。
「上場するというのは公器になったということであり、誰でも市場で株式を購入できる状態になること。ファンドにしても、安ければ買う、高ければ売るのはビジネス上当たり前。上場している以上は、誰が大株主になっても、自分はその株主の下で企業価値を向上させ、会社を運営していく」


もしあの選挙で勝っていたら、
その後の堀江氏の運命は、大きく変わっていただろう。
ひょっとしたら私の運命まで変わっていたかもしれない、
と今でも思うことがある。


ライブドアの資金調達には、本当に驚かされた。
(中略)
あまりの成長のスピードに、
社内の人材や管理体制が
追いついていなかったのだろう。


市場での資金調達が必要なくなり、
十分な運転資金を事業から確保できる段階に達したら、
次のステップは、成長のための事業投資と併せて、
株主への還元を積極的に考えるべきだ。


リターンを得た投資家は必ず次の投資を行うものであり、
その資金が有望な企業に回って成長するきっかけを生み出し、
そのリターンがまた次の世代へ回る…
という好循環を生み出すからだ。


銀行は、企業の債権者のみならず
株主にもなっていたわけだが、
「持ち合い」という性質上
「株主としてエクイティガバナンスを効かせる」
位置づけではなく、
「債権者としてデットガバナンスを効かせていた」
と推測する。


金融機関が経営を監視するデットガバナンスにおいては、
急激に利益を上げて借入金を繰り上げ返済するような
企業は歓迎されない。
調達した資金をローリスクな使途に用い、
長期にわたって金利を支払い、
一定の利益を安定的に生み続ける企業が好まれる。


デットガバナンスにおいて優良とされた体質の企業が、
さらに幾度かの経営危機を経験した結果、
レバレッジを効かせて成長を追及するよりも
手元に資金を抱え込むようになった。


このPBRの値を市場全体に当てはめてみると、
大雑把な計算だが、
日本の上場企業の純資産と米国の上場企業の純資産は、
ほぼ変わらないことがわかる。


90年代以降、アメリカの企業の自己資本は
ほとんど変わっていないのに、
時価総額は大きく上がっていることだ。


世界の投資家が指標として
最も重視しているのは、ROEだ。


純粋に投資の観点から見えると、
資本効率を上げるには資本は小さいほうがいい。


ROEを上げる方法は、自己資本を減らすか、
利益を上げるかの二つにひとつしかない。


日本企業の悪弊である株式の持ち合いは、
本音は経営者の保身にすぎず、
お互いのバランスシートを膨らませているだけだ。


企業の無借金経営は、倒産のリスクを避けられるし、
金融機関の干渉も受けないから望ましい、
などという考えはとんでもない間違いだ。


ソフトバンクの有利子負債15兆円は、
2%の利率としても三千億円の利子を生む。
しかし総資産25兆円の企業にとって
経営リスクになる金額ではないし、
この借入をもとに事業投資を行い、
その金利負担をはるかに超えるリターンを
生み出しているのだから、あるべき経営の姿なのだ。


資金循環を促すという視点からいえば、
上場企業は株主還元のみでなく、
適度なレバレッジを効かせながら
継続的な成長に向けて積極的な投資を行うべきなのだ。


一定の水準を超えて利益を留保に回す企業には、
内部留保課税を課すべきであり、
米国では導入されている。


従業員への還元も投資も、内部留保に対する課税の案も、
目的は資金を循環させることであり、
その手段としての提案だ。
資金が循環し始めれば、景気は必ず回復し、経済は成長する。


いまや、株式会社日本の筆頭株主は実質、日本国なのだ。


非営利団体では、「ドナーガバナンス」が効いていない。
つまり、寄付者とのコミュニケーション、
寄付者への情報開示が後回しになってしまっており、
なかなか手が付けられていないのだ。


ガバナンスの効いていないところでは、
必ず資金循環に滞りが生まれる。
資金は循環しなければ、何も生み出さない。


日本にはまだまだお金がある。
政府にも個人の世帯を見ても、お金はあるのだ。
それなのに世界一の借金大国になっている。
なぜなのか。私の答えは簡単だ。
「お金が循環していないから」という理由に尽きる。





engineer_takafumi at 01:00│Comments(0)★一般書の書評 | ⇒ 経済・会計・お金

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