2017年09月09日

「選ばれる人」はなぜ口が堅いのか

本日は大谷恵 氏の
「選ばれる人」はなぜ口が堅いのか
です。
「選ばれる人」はなぜ口が堅いのか―言葉を選ぶ技術、言い換えるテクニック


本書の著者は広報のスペシャリストです。

企業の広報なんて、専門的で特殊な仕事で、
普通の人が学ぶものではない、
と思われるかもしれません。

でも、それは間違いです。

この本はSNS時代の危機管理を教えてくれる本なのです。


例えば、フェイスブックで写真をシェアしたり、
世間を騒がせている問題について
自分のコメントを投稿したりすることがあるでしょう。

しかし、そのほんの「ささいな」ことが、炎上して、
大問題に発展してしまうことがあります。

そこまで行かなくても、知らず知らずの内に、
悪印象を与えてしまっていることもあるでしょう。

本書は、個人が情報発信をする時に、
どんなことに気をつければ良いか、
を説いた一冊です。

具体的なテクニックは本書にたくさんありますが、
根本となる思想は「他人の立場に立つ」
ということだと感じます。

いかに他人の気持ちを想像するか、
(時には、自分が全く理解できないものであっても)
がこれからの時代に求められているのでしょう。

個人的には、
「発信しすぎ」や「知りすぎ」は無駄な雑念を増やすので、
情報収集や発信の量をコントロールした方が良い、
という部分が印象的でした。


SNSをアピールに使おうと考える人に
ぜひ一読して頂きたい一冊です。
まさに、「転ばぬ先の杖」になってくれるでしょう。






私のコラムは、いつ、何を、どう書いても、
知らず知らずにどこかの誰かを傷つけている


「いつでもご紹介できますよ」と
交友関係やネットワークの広さを見せておいて、
フッとスマホをポケットにしまう。
そして、彼らとどんな話をし、どんな関係なのか
といったことについては一切触れない。
それをとても自然な形でするのです。


「見せるもの以外のものは見せない」
「言わなくてもよいことは言わない」
これを徹底するからこそ、「本当にやりたいこと」
「本当に言いたいこと」「本当の自分」を
ぼかすことなく、伝えることができるのです。


SNSは、誰もがハッピーな状態で見ているわけではない。
発信する一瞬前に、そのことを思い出してみるのはどうでしょうか。


福澤諭吉の『学問のすゝめ』は、
最終的に300万部以上売れた140年前の大ベストセラーだそうで、
当時日本人の10人に1人が手にした計算になります。
この本は、「人間は平等である」ことの啓蒙書であると同時に、
当時創設した慶應義塾を宣伝するPR本である
という見方もある


ある役員は、専属運転手を採用するとき、
「前にあなたが運転手をしていた、あの社長はどんな車に乗っていたの?」
と聞くそうです。
そのとき、ポロッと答える人は選ばないといいます。
そういう質問には、
「申し訳ありませんが、それはお答えできません」
と答えるのが理想だ、と。


「自分が尊敬する人が見ても恥ずかしくないか?」
「可愛がってくれた小学校時代の先生にも誇れるか?」
「昔の上司がこれを読んだら、何と言うだろうか?」
「会社の役員の目に留まったら?」


相手との関係性を決めているのは、自分自身の態度だ


今、世の中はどういう気分にあり、
そこへ発信するにはどのようなトーンが相応しいか


許される人たちは、
テレビに映っていないところで気配りをしていたり、
相手を落としても最後は持ち上げたり、褒めたりして、
必ずフォローをしているようです。
あるいは、相手を落とした以上に、
自分自身のことをとことん落とす。


「発信しすぎ」「知りすぎ」は
無駄な雑念を増やすことにもなります。
自分にとってネガティブな情報や要素は
「見ざる、聞かざる、言わざる」の精神で
「取りにいかない」「見にいかない」と決めるのも、
「言ってしまった」を防ぐひとつの手です。


人は、「○○しないで」と言われると、
なぜかしたくなる真理があるようです。


私、その話をすると辛くなるんです


すぐに目に入るモノを話題にすれば、人の話題にならず、
失言を防ぐことができます。


有名タレントAさんの問題発言が炎上したとします。
その発言についてブログなどでコメントした後、
Aさん本人が謝罪した。
ブログには、
「この問題発言について、Aさんは後日、次のように謝罪しています」
と「追記」する。
こうした積み重ねが、信用の蓄積になっていくのです。


「ここがダメだ」と欠点をあげつらうのではなく、
「惜しい」という表現にすることで、
「本当はもっと素晴らしいのに、足りない点は何か?」
に意識が向く。


文章で感情表現をするときは、書き手が興奮して、
「すごく楽しい」「すごく悲しい」などと連発すると、
読む側は白けてしまうことがあります。


思想は無意識な口癖に潜む




engineer_takafumi at 13:27│Comments(0)★一般書の書評 | ⇒ ビジネスその他

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