2017年09月11日

本当は中国で勝っている日本企業

本日は谷崎 光 氏の
本当は中国で勝っている日本企業
です。
本当は中国で勝っている日本企業 なぜこの会社は成功できたのか?

本書は出版関係者の方よりご献本頂きました。
オトバンクの上田様、ありがとうございました。


日本企業は中国で苦戦している、
という印象があるかもしれませんが、
地味に勝利している会社もあります。

それらの会社を紹介するのがこの一冊です。

また、著者は20年近く中国に居住しているライターで、
女性のため、特に日用品の質や値段などが
リアリティがあって、現地の肌感覚を伝えてくれます。

文章から、取材を十分に行っていることがうかがえ、
中国のビジネスの感覚が疑似体験できます。


FA(工場用のロボットなど)の三菱電機から
キューピーのマヨネーズ、ユニチャームの生理用品など
さまざまな分野の例が取り上げられています。

分野は違えど、成功者に共通していることは、
現地のことは現地で、中国人にどれだけ任せられるか、
どれだけ信頼関係を築けるか、ということです。

やはり、ビジネスは人ということなのでしょう。
とはいえ、中国はその傾向が非常に強い気がします。

最後に書いていた、
「中国で成功していることを隠す日本企業も多い」
という部分が印象的でした。

したたかな中国人に騙される日本人、
というシナリオがステレオタイプに
植えつけられていますが、
実は結構、日本人も頑張っているのかもしれません。


中国のビジネスを勉強する人には
お勧めの一冊です。
中国の「肌感覚」をつかめることでしょう。




現地の大手日本企業でも、
駐在員が「オレの中国人部下はオレより給料が高い」と
嘆く姿が見られるようになった。


高速鉄道の、中国と日本の世界の受注競争が語られるが、
結局はどちらでも日本ルーツ、ということだろうか。


中国で暮らす実感としては、
すでに日本2.5個分ぐらいの市場は生まれている。


北京の人民大会堂のエレベーターとエスカレーターも
三菱電機製である。


中国企業はもともと全企業が国営で、
職場の長が結婚を許可したり、家を企業が与えたり、
学校や託児所、映画館などの娯楽まで
企業運営の「小区」内にあり、
生活のあらゆる面倒を見る、という習慣があった。


最新ハイテク機器でなくとも、細かい工夫の必要な、
過酷な環境で使用できる耐久性が要求されるものは、
日本が強い。


中国人の『爆買い』現象は、
当時の円安で彼らが転売して利ザヤを稼ぐために、
にわか担ぎ屋になった結果、起こったのである。


中国は基本的に家主優先である。
不動産屋も一回で終わりの店子より、
何度も自分を稼がせてくれる大家の肩を持つ。


中国人は自国人を信用しないため、
中国製造の本家本元のものより、
業者が並行販売で担いできた日本パッケージ
(もしくはその偽物!)が好まれる。


中国のメディアは、しばしば政治利用される。
そういうときに、自分で反論できる、
または正確な情報を消費者に伝えることができる
自社メディアを持っていることは非常に重要なのである。


北京、上海ならば生活費は日本を軽く超える。
つまりそれで生活できている人がすでに
たくさんいるのである。


相手は、毎月、棚卸しをしてその月に売れた分だけか、
もしくは、2回目の納品後、やっと前回の分だけを支払う。
しかも支払いは手形である。
「代銷」と呼ばれる、買い手がつねに
圧倒的に有利になる中国の取引方法である。


今はネットのほうが、高級品で本物があるという事態になった。
信用あるサイトならば、街の小売店より、よほど本物がある。


日本のように、「そこそこの値段で良いもの」という
中流の生活を豊かにする商品がハナから存在しない。
日本のように1000円、2000円でいいものがないのが
中国なのである。


放置して、中国のメディアに公開されてしまう。
事実であろうがなかろうが、
載れば真実になるのが中国(日本も?)である。


中国で勝とうとおもったら、
その時々の市場を見つめて格闘していくこと、
つまり中国人になるしかない。


中国での利益を圧縮して、日本に付けているような会社もある。
本当は違法だけど、まあやっていること。
あと業種によっては、儲かっていると言ったら、
納入先から値下げを要求されるところもある。
中国依存度が高いというのを、IR(投資家向け情報)では
強調したくない会社もある。


中国人の専務クラスに本社の頭取に近いお金を払っている。
見返りは大きい。
そういう人はわかっているから、自分の価値の3倍稼ぐ。
ここでケチっちゃダメ。ダメなら切ればいいんだから


欧米だと、国籍にかかわらずそもそも社長が一番悪事をする、
という考え方です。
外資の社長の給与が何億なのも、それぐらい払わないと
悪いことをするだろうという考えがあるから


資金があれば香港で会社をつくり、
そこと合弁するのも一つの方法。
ダメだったとき、そこをつぶして逃げれば話が早い。欧米は多い。
本国本社との合弁だと清算するのも大変で、ドロ沼になる。










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