2017年10月05日

スピーチの天才100人

本日はサイモン・マイヤー氏、ジェレミー・コウルディ氏の
スピーチの天才100人
です。
スピーチの天才100人 達人に学ぶ人を動かす話し方


本書は古今東西、老若男女を問わず、
優れたパブリックスピーカーを100人集めて、
その内容を紹介したものです。

古くはソクラテスから、古代ローマ帝国皇帝、
近代はムハマド・ユヌス氏やジャック・ウェルチ氏まで、
また、職業も政治家からコメディアンまで、
スピーチの天才が集められています。

紹介されているのは100人と多いため、
一人あたりの記述が少なくなってしまう部分はあります。

しかし、簡潔ではあっても、
短い時間に大量の質の高いスピーチにあたることは
感覚を磨く上で意味深いと思います。

やはり、天才のスピーチにはある種の共通点があり、
(筆頭は今更ながら、情熱、ということです)
頭の中に染み付けることができます。

特に気になった人物がいれば、そこからWebで調べたり
著作を読んだり、という使い方をすれば良いでしょう。

また、本書を読んでいると歴史的な出来事の中には
多くのスピーチがあることがわかります。
スピーチの力を改めて思い知らされました。
(必ずしも良い方向ではありません。ヒトラーの例もあります)

個人的には、
キング牧師が暗殺された時のケネディのスピーチ、
チャレンジャー事故の時のレーガンのスピーチが
大変印象に残りました。


パブリックスピーチがうまくなりたい、
という人に特にお勧めの一冊です。
多数の良質なスピーチに触れることにより、
スピーチの本質に迫れることでしょう。




私たちが選んだのは「善良」な人物ばかりではない。
力のあるスピーチは、
必ずしも正義のために行われるとは限らないからだ。


言いたいことを強く印象づけるためには、
スピーチの中で同じ言葉を繰り返し用いることが効果的だ。
同じ言葉で始まる短いセンテンスを繰り返すと、
特に効果が大きい。


自分の功績でないことを手柄顔で吹聴すれば、
反感を買う。


演壇に立つと、聴衆が自分のことをすべて知っている
と思い込む人は多いが、それはたいてい思い違いだ。
スピーチで伝えたいメッセージと関連があれば、
自分の個人的な体験を披露することが有効な場合もある。


ある人を投獄することはできるかもしれないが、
思想を刑務所に閉じ込めることはできない。


スピーチの最初でつまづくと、
失敗を取り戻すのは不可能に近い。


反対意見を唱える人たちの人格を攻撃しているような
印象を与えるのは好ましくない。
悪意ある言葉や罵詈荘厳を連ねると、聞き手を不愉快にさせ、
共感をいだかせにくくしてしまう。


私たちは解放するために行くのであって、
征服するために行くのではありません。
この国に、我が国の旗をはためかせることはしません。
私たちがイラクに赴くのは、イラクの人々を解放するためです。
その歴史豊かな土地に翻るのは、イラクの旗だけです。
イラクの人々に、どうか敬意を示していただきたい


スピーチで聴衆の同族意識をかき立てることは難しくない。
聴衆が喜ぶとわかっていることを話す、
異なる集団を揶揄するジョークをまじえる、
聴衆に好まれる自分の個性や特色を強調するというのは、
その典型的な方法である。


ヒトラーは1939年10月6日の国会演説で、
ドイツが味わった不快な過去を人々に思い出させた。
そうすることにより、
「自分だけがドイツを明るい未来に導ける」
と訴えるための前提を国民に共有させていったのである。


「彼らは…」という言葉を畳み掛けることにより、
フランスをベトナムの「敵」として
はっきり位置づけることに成功している。


あるメッセージをスピーチで伝えようとする場合、
たいてい、チャンスは一度しかない。
その時失敗すれば、
もう二度とチャンスは来ないかもしれない。


聴衆は率直な話を好む。
耳が痛い話でも、ストレートに語ってほしいと思っている。


ケネディがきわめて優秀な演説家だったことは間違いないが、
有能なスピーチライターに支えられていたことも
忘れてはならない。


ときには、過酷な現実をストレートに伝えることが、
聞き手の心を動かす場合もある。
キング牧師が暗殺された夜、ケネディが行ったスピーチは、
まさにそういうものだった。


聞き手が現実を十分に理解しているときは、
あえて控えめな言葉で語るほうが効果的な場合もある。


キング牧師の演説が聴衆を引き込んだ要素の一つは、
音楽的と言っていいほどの力強いリズムだった。
そのリズムを生み出したのは、演説の構成と声の抑揚である。


ときには、自分が成し遂げた業績を
スピーチに盛り込むことが有効な場合もある。
その際、手柄を吹聴している印象を与えることは避けるべきだ。


せっかく滑り出しで聴衆の心をつかんだのに、
いつの間にか本題から脱線して聞き手を迷子にしてしまう
スピーチが少なくない。
なにを訴えたいのかをいつも頭に入れて
話すよう心がけたほうがいい。


白人は賢いので、ほかの人間に自分たちの経済を
牛耳らせるようなまねはしない。
しかしあなたたちは、
誰にでも自分達の経済を牛耳らせてしまう。
住居を支配させ、教育を支配させ、雇用を支配させ、
ビジネスを支配させている。
社会の溶け込むためという建前だが、それは違う。
なにも考えていないだけだ。


マンデラの演説の魅力の一つは、
嘘のない言葉で自分の体験を語ることだ。


聴衆を少し持ち上げるのは、
スピーチを成功させるコツの一つだ。


オバマは演説でしばしば、自分の半生について語っている。
自分自身についてオープンに語ることは、
聞き手に親近感と信頼感をいだかせる効果がある。


スピーチにユーモアを盛り込む場合は、
聞き手をよく理解しておく必要がある。
ユーモアは聞き手に笑ってもらえなければならないし、
軽薄になったり、聞き手の気を散らしたり、
気分を害したりしないようにしなければならない。


あなたがたの父祖たちがボストンの港に紅茶を投げ捨てたとき、
多くの女性たちが紅茶なしで過ごす羽目になりました。
その後でウィスキーを海に捨てなかったことは
由々しきことだと、私は常々思ってきました。


お世辞にも滑らかとは言えない話し方のおかげで、
ラビンは実直で誠実、実務的な政治家という
評価を得ていた面もあった。


追悼演説のように、聞き手がショックや悲しみを
感じている厳しい現実について語るときは、
自分自身の思いを述べるだけではなく、
聞き手の心理をくみとってスピーチをする必要がある。


レーガンの追悼演説は、事件当日にただちに行ったからこそ、
高い評価を得られた面もある。
悪いニュースがあるとき最も避けるべきなのは、
問題が存在しないかのように振る舞うことだ。
聴衆は馬鹿ではない。そういう態度は軽蔑されるだけだ。


自分の経験を語ることは、スピーチを成功させるコツの一つだ。


スピーチを成功させるためには、
誤解の余地なく主張を伝えなくてはならない。
明確な指針と提案を打ち出し、
ぶれずにそれを訴え続ける必要がある。


魅力的なスピーチができる人物は、感謝の言葉を忘れない。


聴衆に迎合して自分の主義主張と違うことを語っても、
たいていボロが出る。
スピーチは破綻し、聴衆の期待を裏切ることになる。
大切なのは自分の信念を堂々と語ること。


聞き手の思考に影響を及ぼしたければ、
スピーチを通じて自分の情熱を伝える必要がある。


スピーチで複雑なことを語る必要はない。
よく準備して臨めば、シンプルに、ストレートに
語るほうが効果的だ。


聞き手の理解力をあなどってはいけない。
自分の提案なり主張なりについて、
なにからなにまで語る必要はない。





engineer_takafumi at 22:29│Comments(0)★一般書の書評 | ⇒ 書き方・話し方・言語

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