2017年11月06日

伝わる人は「1行」でツカむ

本日は川上 徹也 氏の
伝わる人は「1行」でツカむ
です。
伝わる人は「1行」でツカむ (PHP文庫)

本書は大手広告代理店を経て、
独立されたコピーライターの著者による、
キャッチコピー力を磨くための一冊です。

コピーライターのノウハウを
一般ビジネスパーソンに展開する
というコンセプトの本になります。

人をつかめるキャッチを書くコツが
39個にまとめられており、
例もたくさん紹介されているので、
辞典的にも使えます。

いきなり39個を使いこなすのは難しいので、
目次を眺めながら、使えそうな切り口を探す
という使い方が良いのではないでしょうか。

個人的には、
良い問いかけの条件の部分が
特に参考になりました。


Webの編集などをされていて、
普段からタイトルをつけている人にお勧めです。
そばに置いて常に確認するようにすると、
読者の反応が変わってくると思います。





「自分に関係がある」と思わなければ、
人はその文章に関して興味を持ちません。
当然、心も動きません。
いかに受け手に"自分に関係がある"と
思ってもらえるように書くかが一番大切です。


個人に送る手紙のようにして、
中身の文章も受け手一人一人に
個別の文面にするのが一番効果的です。


「自分の心の中の叫び」が代弁されているのを見ると、
自然と興味がわき、その記事を読んでみたくなるものです。


文章を書く時、
「これを読む人はどんな風に思っているだろう」
というインサイトを常に考える習慣を身につけましょう。


以下の2つを頭の隅に置いて書けば、
強い言葉になる可能性は高まります。
1、ついつい書いてしまう常套句を避ける
2、できるだけ具体的に書く


マイナスの感情を持つということ自体、
心を動かされている証拠です。


人は何かを問いかけられると、
その答えを探す習性がある


それは何か新しい発見がある問いかけか?
それはドキッとするような鋭い問いかけか?
それは何か行動に駆りたてるような問いかけか?


ここぞという時には、
二者択一で問いかけてみてください。
選んでほしくないほうを巧妙におとしめて、
選んでほしいほうを魅力的に表現する
というのがポイントです。


自分が問いかけられた時(特に国家権力等に)、
「その二つしか本当に選択肢がないのか?」
「別の選択肢があるのでは?」と
冷静に判断できるようにしておく必要があります。


どのタイトルも一般的に言われている常識とは
逆のことを主張しています。
すると、受け手に「何で?」という感情がわき起こります。


あなたにもきっと経験があるでしょう。
誰かが何かの話題を喋りだそうとして
途中で「やっぱりやめとく」と言われたら、
途端に続きが聞きたくなってしまったことが。


読者が読んですぐに効果を期待する書籍では
「かかる時間を具体的に書く」
という手法がよく使われています。


範囲を絞ったり、限定したりして、
基準を変えることで1位になる、という手法があります。


あなたがやっている仕事や、会社の業務でも、
「法則」や「公式」にまとめると、
内容以上にいいように思ってもらえます。


キャッチコピーでは、
この韻を踏むという手法は非常に有効です。
記憶に残りやすくなるからです。


企画書や提案書などでメタファーを使う時には、
少しぐらい強引になっても言い切ってしまうと、
強いフレーズになります。


普段ビジネスシーンでは使わないような言葉を持ってくると、
ちょっとおもしろいフレーズになります。


同じ商品であっても、公的機関、研究機関、専門家、
有名人などによるお墨付きや推薦があるかどうかで、
イメージは大きく変わります。


流行した造語の2番煎じ3番煎じにもかかわらず、
ヒットする言葉は少なくありません。
このような2匹目のどじょうを狙う際に、
重要なのは、音の響きが、元の造語に近いことです。


"伝えたい思いや情報をストーリーにして語る"という手法は、
いろいろなビジネス文書で使えます。


★ストーリーの黄金律
1、欠落した、もしくは欠落させられた主人公が
2、遠く険しい目標に向かって
3、いろいろな障害や葛藤、また敵対するものに立ち向かっていく


もしそのストーリーに嘘や偽りがあると思われたら、
マイナスに大きく振れてしまいます。


キャッチコピーや見出しが
ストーリーの始まりであることを感じさせるものである場合、
途中で終わっていると、読み手は続き(本文等)が
読みたくなるものです。





engineer_takafumi at 01:07│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ クリエイティブ

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