2017年11月08日

デザイン入門教室

本日は坂本 伸二氏の
デザイン入門教室
です。
デザイン入門教室[特別講義] 確かな力を身に付けられる ~学び、考え、作る授業~ (Design&IDEA)

昔はデザインというと、一部の専門家の仕事でした。

しかし、Webが身近になり、
パソコンで簡単にデザインができる世の中になると、
仕事の中で何となく「デザインっぽい」仕事を
担当している人も多いと思います。

そんな場合、誰も教えてくれる人がいないので、
何となく自分のセンスでデザインしていくしか
ないのですね。

そんな時に本書が役立ちます。

例えば、レイアウトの原則、写真の扱いかた、
配色の基本、フォントの使い方など、
デザインの基本、原理原則を教えてくれます。

原理原則を知ることにより、デザインの上達が早くなり、
製作物がより多くの人に受け入れられるでしょう。


個人的には、
安易に利用しやすい中央揃えが
意外にレイアウト的には扱いが難しい、
という箇所が印象的でした。


会社の中で、片手間でチラシの製作などを
担当している人にお勧めの一冊です。
簡単な基本を押さえるだけでも、
製作物の仕上がりが飛躍的に良くなると思います。





デザイン製作においては、センスよりも
「目的を明確にすること」と「基本ルールを使いこなすこと」
のほうが大切です。


「作りながら考える」ではなく、
「必要なものを先に洗い出してから、デザインを製作する」
という大きな流れを大切にしてください。


レイアウトの基本は「要素同志を揃える」です。
(中略)
実際、プロの現場では「文字同士の間隔」や
「文字と写真の間隔」など、
あらゆる要素を揃えて配置していきます。


複数の文字要素を配置する場合は
「読ませる文字」と「見せる文字」を
明確にすることがポイントです。


人は無意識のうちに同じ形をしたものや、
近くにあるもの同士を、1つの「まとまり」として
認識しようとします。
(中略)
デザインの中に明確なグループを作成すると、
全体にまとまりが生まれ、
直感的に内容を理解できるようになります。


人間の目や脳はとても優秀であるため、
ほんの少しズレているだけでも、
すぐに違和感を感じます。


揃えることによって「まとまり」が生まれるため、
関連性の高い要素同士を揃えることが必要です。
無関係な要素を揃えると、読み手にとっては
「わかりにくいデザイン」になってしまいます。


中央揃えは基本的なレイアウト手法の1つですが、
この方法には「基準線がわかりづらい」という
デメリットがあるので注意してください。


補助線は常に水平・垂直である必要はありません。
斜めの補助線を使用することもあります。
斜めの補助線を使用すると、
要素が揃っていることによる安定感・まとまり感の演出と、
斜めであることの「動き」の演出の
両方が一挙に実現できます。


細かいグリッドを設定すると
多くのバリエーションを実現できます。
ただし、あまりにも細かすぎると、
読み手が基準線を見つけづらくなるので注意してください。


配列要素だけでなく、要素同士の間隔など、
あらゆる箇所を揃えることが基本です。
(中略)
「揃える」ことで、デザイナーの意図が明確になり、
整然とした美しいレイアウトが可能になります。


突き詰めれば製作者や読み手の感性に依存する部分もあります。
大切なのは「バランスを見る」という行動を起こすことです。


コントラストをつける際のポイントは
「強調したい要素を明確にする」と、
「しっかりと違いをつける」の2点です。
あれもこれも強調してしまっては、
結果的にコントラストが弱まってしまいます。


ジャンプ率が高くなるほどセンセーショナルな印象になるため、
訴求力が高くなります。
一方、ジャンプ率が低くなると、
静かで落ち着きにある印象になるため、
高級感のある紙面を演出できます。


「反復・繰り返し」を活用する際は、
紙面上の一部の要素だけでなく、
同一グループのすべての要素に、
同一のデザインルールを適用することが大切です。


裁ち落とし配置とは、写真や図版などを
紙面からはみ出すように配置する技法です。
すべての要素を版面内に収めた場合に、
版面の四角形が強調されすぎて
窮屈な印象になることがあります。
そのような場合に裁ち落とし配置を行うと、
空間の広がりや被写体の動きを効果的に表現することができます。


各要素を配置する際は、こういった「重さ」を意識したうえで、
紙面の重心を考えます。
レイアウトの重心を紙面の中央に置くと、
安定感のある仕上がりになります。


紙面の中に適度に余白を設定した場合でも、
紙面の四隅すべてに何らかの要素が配置されていると、
空間の逃げ場がなくなるめ、外への広がりが損なわれ、
場合によっては窮屈で息苦しい印象になることがあります。


意味ある余白を製作する際の基本は
「左揃え」「右揃え」「上端揃え」「下揃え」です。
「中央揃え」は不向きなのでなるべく避けます。
なぜ、中央揃えが不向きかというと、
最初に要素を紙面中央に配置してしまうと、
余白が四方均等になるため空間的な演出が困難になりますし、
その後に配置する要素のための
レイアウトスペースも限られてしまうため、
レイアウトパターンも出しづらくなるからです。


下部に重心がある三角形型の構図では、
安定感が強調されます。
一方、上部に重心がある逆三角形型の構図では、
緊張感が感じられるようになります。


シンメトリーは、
高貴でゆったりとしたデザインに向いているため、
書体にはサンセリフ体よりも、
セリフ体を使用したほうが効果的です。


切り抜き版にすると、
背景がなくなって被写体の輪郭が強調されるため、
被写体の注目度が上がり、情報が整理されます。
そのため、素早く情報を伝達することができます。
また、切り抜き版にすると、
楽しげで、動きのある紙面を演出しやすい
という特長もあります。


スペースが埋まらないからといって、
縦に伸ばしたり、横に伸ばしたりすると、
写真本来の目的が大きく損なわれてしまいます。


被写体を写真の中心からずらしてトリミングすることで、
空間に意味を持たせることができます。
例えば、人物が横を向いた写真のように、
被写体に方向性がある場合は、
被写体の視線の先に空間を設けることで
「未来」を思い描いている印象を与えることができます。
逆に背後に空間を設けることで「過去」を
思い出しているような印象を与えることができます。


3分割法構図では、全体を3×3に分割して、
その線が交差する4つの点のどこかに被写体を配置します。
3分割した線上にメインの被写体を配置すると、
緊張感がありながらも、バランスのよい構図になります。


写真が傾いている場合は、
傾きを直してから使用することが基本となります。
建築物や柱のように、水平・垂直であるべき箇所を
基準にすると整えやすいです。


対談ページをレイアウトする際、お互いの向きを合わせると、
向き合って会話を交わしているような印象になり、
2人の関係性が強まります。
一方で、お互いが外を向くと2人の関係性は弱まります。


人の目は、横組みの場合は左上から右下(Z型)へ向かって動き、
横組みの場合は右上から左下へ(N型)へ向かって動きます。


文字を乗せるスペースが窮屈だと、圧迫感を感じるため、
見た目も美しくありません。


文字に色をつける場合は、写真の中で使われている
色を使うと調和がとれやすくなります。


全ての色は3つの性質を持っており、
これを「色の三属性」といいます。
色相(H)、彩度(S)、明度(B)の3つです。


トーン(色調)とは、明度と彩度の
組み合わせで表される「色の調子」です。


空気遠近法とは
「遠くにあるものほど大気の影響を受けて色彩や色調が薄くなる」
という、大気の性質を利用した遠近法です。


調和のとれた配色の基本は「同じトーンで色を揃える」です。


文字に色を使う際は、写真に含まれている色や、
それらの色と相性の良い色、
またはデザインのアクセントになるような色を選びます。


ゴシック体は文字の線幅がほぼ均一であるため、
視認性が高く、安定感のある印象になります。
明朝体には文字の線幅に強弱があるため、
厳格・堅いといった印象があります。


明朝体/セリフ体とは、
線の右端に「セリフ(うろこ)」と呼ばれる飾りがあり、
また横線よりも縦線のほうが太い書体の総称です。
この特徴から明朝体/セリフ体は全体的にスッキリと見えるため、
小さくても可読性に優れています。


ゴシック体/サンセリフ体とは、
明朝体/セリフ体にみられるセリフ(うろこ)がなく、
縦横の線の太さが均一な書体の総称です。
この特徴から「黒く」「目立って」見えるため、
小さくても高い視認性を保つことができます。


紙面の仕上がりを美しく見せるためにも、
はじめのうちは使用する書体を2〜3種類に
厳選することをお勧めします。


欧文を使用する際は、
基本的には欧文書体を使用するようにしてください。


一般的に、欧文書体は和文書体よりも
一回り小さく設計されているものが多いため、
和文の一部に欧文や数字が混在している場合は、
同じ大きさに見えるようにするために、
欧文書体のフォントサイズのみを大きく設定することが必要です。


文字の画数や見た目の大きさは、
文字によって大きく異なりますが、
仮想ボディの大きさは一律であるため、
ベタ組み(字間を調整しない初期設定のままの文字入力)すると、
画数の少ない文字の左右に不自然な余白が生じてしまいます。


カーニング(字間調整)を侮ってはいけません。
手順としては「文字の間隔を調整する」の一言に尽きます


文字には、きちんと読んで理解してほしい「読ませる文字」と、
一瞬で目に飛び込んでくるように認識してほしい
「見せる文字」があります。
紙面の中に見せる文字(目立たせたい文字)がある場合は、
アイコン化するという方法があります。


文字数が多い文章を作成する際の第1条件は
「読みやすい書体」を選択することです。
(中略)
線が細くなるに従って読みやすくなります。


長文ですが、行送りを広くすると
読みにくさが大幅に改善されます。


デザイン的な効果を狙う場合を除き、
日本語の文章は均等配置でデザインすることを
基本として覚えておいてください。


地図を製作する際のポイントは次のとおりです。
1、道路の太さは、相対関係を壊さずにデザインする
2、情報を詰め込みすぎない
3、目的地を目立たせる
4、線路は他の要素と表現を変える
5、最短ルートで表現する
6、交差点の名前や、通り名、曲がるポイントになる目標物は必ず表記する
7、方向がわかるように「至○○」などを入れる
8、通り名や、目印となる建物は日本語で表記する


罫線を減らし、その代わりに色面を上手く利用すると、
スッキリとした印象になります。


「目立つ」か否かは、周囲との相対関係によって決まります。


使用する色のトーンが揃っていれば、
色数が増えても全体の調和は損なわれません。


1つの紙面上に強調したい要素が複数ある場合は、
そのうちいくつかをアイコン化する方法が有効です。
あれもこれも伝えたいからといって、
文字を大きくしたり、色数を増やしたりすると、
どんどん煩雑な仕上がりになっていきます。


基本的に、ロゴに他のオブジェクトを重ねてはいけません。


色数が多くなると、高級感が感じられなくなってしまいます。
写真で使用されている色の中から
文字色や罫線の色を選択し、全体の色数を減らすと、
スッキリとした印象になります。


写真のコントラストを高くし、彩度を低くすると、
重厚感が向上して、力強い印象になります。


文字を重ねたり、ずらして配置すると、
リズムが生まれて、動きが感じられるようになります。





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