2018年01月08日

人工知能がほぼほぼわかる本

本日は坂本 真樹氏の
人工知能がほぼほぼわかる本
です。
坂本真樹先生が教える 人工知能がほぼほぼわかる本

本書は電気通信大学で教授として人工知能の研究をされており、
メディアでも幅広く活躍されている著者による、
人工知能の入門書です。

マンガやふきだしがたくさんあって読みやすい中にも、
ニューラルネットワークやディープラーニングなど、
難しい概念が理解できるように配慮されています。

特に2章の「人工知能に入れやすいものと入れにくいもの」
という切り口は、他の本ではあまり見られなかったので、
参考になりました。

人間の知能を実現するには、知覚を研究することが
必要不可欠なのです。


個人的には著者が研究されている
オノマトペ生成の人工知能が印象的でした。


ある程度体系立てて、しかも易しい本で、
人工知能を学びたい方にお勧めの一冊です。
図や絵がわかりやすいのでサラサラ読みながら
人工知能の要点を学べることでしょう。





今の人工知能には、言語に意味理解、
つまり相手が話した言葉の意味をきちんと理解することはできません。


人のように感情をもったり、共感したりする
「心」を持つことはなかなか難しいとされています。
(中略)
ただし、これらを持っているように人に感じさせる
人工知能を作ることはできます。


人工知能には、人が外界から身体を通して
獲得する情報を何らかの形で
「入力」してあげなければいけません。


本当に人のような知能をもつ人工知能を実現するのに
身体(身体性)が必要かについては、
実は専門家の間でも意見が分かれています。


人工知能が仕事の多くを代替するようになると、
人は労働から解放されるようになるかもしれません。


単語とその意味は、でたらめに記憶されているではなく、
単語の概念間の連想関係、意味の近さなどに基づいて
記憶されているということです。


IBMのワトソンは、2011年にアメリカのクイズ番組
「ジョパディ!」に出演し、
歴代の人間のチャンピオンと対戦して
勝利したことで有名になりました。


人工知能に難しいとした意味理解の問題と、
人工知能が触覚を持っていないということは
結びついている可能性があります。


パラメータが多く、色々な要因を表すようなモデルほど
過学習になりやすいと言われている


あるいは、モデルのパラメータに極端に大きい値があると、
入力データが少し変わっただけで得られる結果が
すごく変わってしまうので、
パラメータが0から離れるほどペナルティを与えることで
過学習を抑制するという方法です。


ニューロンの役割は情報処理と、
他のニューロンへの情報伝達(入力・出力)です。


人工ニューロン(形式ニューロン)は、
本物のニューロンのように複数の入力と一つの出力があります。
入力は、1と0のどちらかで、出力も、1と0のどちらかです。


バックプロパゲーション。
誤差を逆方向に帰すのが特徴です。


4層以上のバックプロパゲーションは
うまく学習が進みませんでした。
誤差伝播法では、層が深くなると、
誤差逆伝播が下の方まで届かず、
最後の方の層だけうまく調整されて結果が出せても、
入力に近い方の層までは、誤差の情報が来なくなるので、
層を深くしている意味がなくなってしまうのです。


「訓練データへの過学習」と「未知のデータへの汎化」は
トレードオフの関係にあるとされ、
学習課題によって優先度が変わりますが、
機械にはこれが難しいのです。


特徴量を作り出すのは、非常に大変でした。
人間が「いかに正しい特徴量を抽出できたか」によって、
コンピュータの認識や推測の精度が大きく変わってしまうので
責任重大です……。
でも、ディープラーニングなら、コンピュータが自ら
特徴量を作り出してくれます。
大量のデータを与えるだけでいいのです!


自己符号化器では、「入力」と「出力」を
同じものにするということをします。
たとえば、「手書きの7」の画像を入力したら、
正解も同じ「手書きの7」で答え合わせをします
正解を人間が教えているのではないのです。


入力と出力を同じにすると、隠れ層(中間層)のところに、
その画像の特徴を表すものが自然に生成されます。


ディープラーニングは、多層(4層以上)にした
ニューラルネットワークの総称で、
具体的な手法はいろいろあります。


将棋ソフトが強くなったのは、機械学習によって、
盤面と指すべき手を過去の膨大な棋譜から
学習することができるようになり、
「データの中のどこに注目すればよいか」という
特徴量が見つけられるようになったことによります。


コンピュータ同士の対戦によって、
「3000万局」を学習して、強くなった。
人間では絶対に不可能な学習量。


米サンフランシスコに拠点を置く「Enlitic」の
システムのがん検出率は、
人間の放射線医師を上回るそうです。


遺伝的アルゴリズムでオノマトペを作るという
一風変わったことをしているのは、
世界中で私の研究室だけでしょう。


オノマトペは、人が直観的に使う「感性」に
直結した表現と言われています。
オノマトペAIは「感性AI」研究の一環で行っています。


理性と感性の両方がそろっていないと、
人間の知性に近づく人工知能とは言えないとしています。






engineer_takafumi at 19:30│Comments(0)★理系本の書評 | ⇒ コンピュータ・情報科学

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