2018年02月10日

テクノロジースタートアップが未来を創る

本日は鎌田 富久氏の
テクノロジースタートアップが未来を創る
です。
テクノロジー・スタートアップが未来を創る: テック起業家をめざせ

本書の著者はACCESSの共同創業者、
その後、ベンチャーを支援するTomyKを設立し、
エンジェル投資家として、東大発ベンチャー
ロボットのSCHAFTをはじめ、
たくさんのスタートアップを立ち上げてきました。

本書では大学発のスタートアップに焦点があてられ、
特に東大の研究者が起業した例が
多数紹介されています。

第一章でスタートアップ5社が紹介されており、
未来があり、本当にワクワクさせてくれる内容でした。


研究者とスタートアップの経営は、
全く違うスキルのような気がしますが、
実は共通する部分がとても多いのです。

これを読んで、起業に興味を持つ学生が増え、
日本の起業が盛んになれば良いな、
と感じました。


個人的には、
WHIIL社の話で、車椅子メーカの創業者に、
「試作だけで製品化する気がないなら、今すぐやめろ」
と言われたエピソードが特に印象的でした。


将来研究者になりたい、
と考えている学生に一読して欲しい一冊です。
新たな可能性を示してくれるでしょう。




宇宙分野でスタートアップを立ち上げるには、
チャンスは今しかないと断言できる。
大成功を狙えるタイミングがあるとすれば、
おそらく歴史上今しかない。
パソコンやインターネットの創成期にも
同様のタイミングがあったのと同じだ。


東京モーターショー出展をゴールにしていたチームに、
冷や水を浴びせた方がいた。
「本気でやる気がないなら、
試作だけで製品化する気がないなら、今すぐやめろ」


若いトップクラスの研究者が、自ら起業したり、
スタートアップに参画するのを期待したい。
その分野に誰よりも詳しいリーダーが、
情熱を持って語るのが一番説得力がある。


大学での研究がメインで、
スタートアップにはサブで関わる場合には、
アドバイザーや技術顧問という形をおすすめする。


必要なのは課題設定のセンスである。
また、新しい分野で課題の本質を見抜き、
仮説を立てて論理的に検証して行く
プロセスも研究と似ている。
そう、研究者は起業家に向いているのだ。


一般の人、誰もが使いたくなる製品にする必要がある。
結果、市場は大きくなり、障害者ユーザーにとっても
最先端のテクノロジーを利用することができる。
社会的弱者がユニバーサルな製品への
ヒントを与えてくれることはよくある。


スタートアップの経営するうえで、気をつけるべきは、
自ら背負い切れないリスクを負わないことである。
簡単な話、以下のようなことだ。
・背伸びしない
・借金しない
・正直にやる
・投げ出さない
・他人に迷惑をかけない


開発段階からユーザーの意見を聞いて、
ユーザーを積極的に巻き込んで一緒に開発して行くという
オープンなやり方も効果的だ。
こうした手法をうまく使えば、
開発プロセス自体が宣伝にもなる。


大企業内に特別ルールのいわば「特区」をつくるのが
早道ではないだろうか。
既存のルールやプロセスを変更するのは、
時間がかかるし、全社に適用するとなると
慎重にならざるをえない。
社内にスタートアップ特区をつくり、
トップの承認のもと推進できるようにする。
やる気のある少数精鋭のチームが
承認された予算内で全責任を持つ。
予算は大きくなくて構わない。


特区の評価基準は、
本体事業とは変えるべきである。
既存事業ではなかなか失敗できないが、
新規ビジネスではいかに失敗を多くして、
早く成長への道を見つけるかが重要だ。


スタートアップと大企業は
全く違う時間軸で動いていることに注意しよう。


簡単に成功しそうだからとか、
儲かりそうだからぐらいの動機で
スタートアップをはじめるのはおすすめしない。
本当に「やりたいこと」「好きなこと」
でないと長続きしない。
困難に直面したときに、それを乗り越えるパワーが出ない。


社長は、社内の誰からも怒られない立場だ。
これが成長のネックになることもある。
特に一人創業者のときにより顕著になる。


スタートアップの成功率は低いのだ。
リスクの高いことをやっているのに、
安全策をとっても意味がない。


開発計画を立てる際に、エンジニアの特性として、
なかなか予定をコミットしない人がいる。
(中略)
しかし、スタートアップでは
ベストケースにいかに近づけるかが勝負である。
リスクを明確にして、前提条件付きでコミットすれば良い。


これまでに自分が関わった失敗プロジェクト
について教えてください


人材採用で重要なことは、
納得するまで採用しない、妥協しない、ということだ。
(中略)
人数が少ないときの一人の影響力はとても大きい。
レベルを落とすと、チーム全体の
パフォーマンスが下がることになる。


どんなに優秀な起業家でも、
いつもホームランを打てる訳ではない。
最悪でもイグジットして、投資家にできるだけ
リターンを返すことが起業家の責任である。


ある意味、自分のことを時には
「棚に上げる」のも社長の役割だ。


2014年に薬事法が改正されて、その中で、
医療機器に搭載されるソフトウェアは、
ハードウェアと一体として、医療機器と見なされていたが、
改正法では、ソフトウェアやシステム単体でも医療機器となる。


がんの診断支援ソフトウェアや
ゲノム創薬の解析ソフトウェアなどは、
医療機器人間の承認を受けることになる。


患者がつながることにより、
全体的に「医療リソースの最適化」を進め、
大幅な医療費の削減を実現する。


人間とのインターフェイスの究極のかたちは、
考えたことがそのまま伝わる、
すなわち脳の指令が直接モノや人間に伝わることだ。






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