2018年02月08日

自分を磨く働き方

本日は安田佳生 氏の
自分を磨く働き方
です。
自分を磨く働き方

著者が設立した人事コンサルティング会社
「ワイキューブ」は社員を大切にする
斬新な試みで世間から注目を浴びるものの
2011年に民事再生、著者も自己破産します。

破産した後、著者は働く意味も意欲も
完全に失ってしまいました。

一時は過去を引きずり、他人を妬み、
社会を否定しながら生きてきたそうです。

しかし、数年の試行錯誤のうちに、
働くことの本当の意味が見えたといいます。

結論はお金や人に媚びず、会社や常識にも縛られず、
好きな人と好きなことをやって生きていく
というものです。

ここだけ読むと、ありがちと思われるかもしれません。
しかし、本書はその思考に至るまでの過程が
著者の体験も交えて、丁寧に書かれており
共感しやすいものになっていました。

著者の世界は甘いとか、理想的過ぎると
感じる方もいるかもしれませんが、
世界は確実にこちらの方向に動いています。

ロボットやAIが発展すると、
人間のやるべき仕事はこの本のように
変わっていくことでしょう。


個人的には、
好き嫌いという生理的メカニズムは、
人間が生まれ持った高性能なセンサーである、
という部分が特に印象的でした。

就職や転職など、キャリアの境目に
いる人にお勧めの一冊です。
本書があるべき働き方を示してくれるでしょう。



個人資金はすべてワイキューブにつぎ込んだため、
私にはお金がほとんど残っていなかった。
そうでなくても、普段から現金は残さないタチだった。
高い家賃の家に住み、誰かと食事に行けば
全部払うこともあった。
どれだけ稼いでも、預金通帳に500万円以上
あったためしがない。


作製したのが、28ページもある名刺である。
100万円しかない手元資金のうち、
50万円を名刺の作製に費やした。
なんてバカなことをすると思うかもしれない。
しかし、28ページもある名刺を、
人はなかなか捨てられないものである。
他人がお金を掛けないところに、
お金を掛けるのが、私の主義である。


社長の年収が実力に見合っているかどうかは、
社長にしかわからない。
社長が何をやっているのか、
社長の仕事を客観的に評価できる者などいないからだ。


ワイキューブが潰れた本当の理由である。
それは、私自身の給料だった。
私が実力以上の年収を搾取していたことが、
あの結末へと向かうすべてのはじまりだったのだ。


日本のGDP(国内総生産)は減り続けているのに、
わが社の売上目標はなぜ増えつづけているのか。


責任を果たすべきとか、ほかに選択肢がないとか、
それこそ誰かが意図的に私たちをコントロールするために
刷り込んだ偏見や既成概念である。


グーグルの社員でさえ、ルールによって強制されなければ、
自分の未来を耕すための時間を持つことができないのだ。


出た杭は打たれるのがサラリーマンの常識であったが、
ずば抜けて突出した人材を
認めざるを得ないのがいまの時代である。
卓越した技術や能力で会社に利益をもたらす社員には、
会社も文句は言えないし、高い給料でも払わざるを得ない。


会社は社員の幸せのために
社員を雇っているわけではないので
痛くもかゆくもない。


確実に劣化していくシステムを保ち、
自分たちの利益を守りたいがために、
「リスク」という言葉を利用する人たちがいる。
そんな人たちに騙されてはいけない。


お金を預ければ、むしろ預かり金を取られて
お金が減ってしまうという。
そちらのほうが、よほどマトモな状態ではないだろうか。


会社の目的を見失い、利益優先が行過ぎると、
市場から退場すべき企業がズルズルと留まることになる。
それは、社会にとって正しいことではない。


結局は、恐怖で人を動かすのも、お金で人を動かすのも、
強者が弱者を動かすという構図は変わらない。
そして皮肉なことに、弱者は自分がお金で
動かされていることに気づいていないのだ。


生きていくのに十分なお金さえあればいいじゃないか。
みんながお金を欲しがらなければ、
お金の価値は下がり、誰もお金で動かされなくなる。


資産家はお金で人を動かせなくなり、
資産家である意味を失う。
これは彼らが最も恐れていることだ。


お金の価値が暴落すれば、資本主義社会は終わりを告げる。


周りの人たちと役割でつながることができれば、
快適に生きていくことができる。


自分にできる役割を果たしていると、
同じように役割を果たす人が
自分の周りに現れて仕事が生まれていく。


お金をもらうから仕事をするのではなく、
お金にならなくても、まず自分から誰かの役に立つ。
そういう働き方が、先進国では主流になっていくだろう。


「これは嫌い」とか「これは苦手」と大雑把に捉えずに、
なぜ嫌いなのか、どの部分が不得意なのかを
丁寧に探っていくことで、
苦手を得意にひっくり返すヒントが見つかることがある。


注意したいことは、あなたの得意を生かす仕事が、
すでに仕事として存在しているとは限らないことだ。
もしかすると、まだこの世に生まれていない
仕事かもしれない。


好き嫌いという生理的メカニズムは、
人間が生まれ持った高性能なセンサーである。
その声を無視して嫌いな客を我慢していると、
次第に心が病み、身体までもボロボロに疲れきってしまう。


失敗する人は、「儲かるビジネス」を選んでいる。
自分が世の中にどう役に立つかよりも、
どう稼ぐかが興味関心の中心だ。


成功しているのは、社会の現状に疑問を抱き、
現状をなんとかして変えたい、と
本気で考えてビジネスをはじめた人たちだ。
自分がその事業をはじめる理由が明確で、
自分の得意をうまく生かして
社会に貢献しようとする人が成功しているのだ。


これから、「仕事」はますます「遊び」に
近づいていくだろう。
言い方を換えれば、遊びの領域にあるものしか、
人間の仕事として残らないということだ。


社員の犠牲によって生まれる「得」よりも、
社員を犠牲にする会社に対する「嫌い」が
勝ってしまったのである。


顧客は必ず「損得」で選ぶ。
安くて、早くて、おいしいものを提供しておけば、
顧客は必ず戻ってくる。
そう考えている経営者には
時代の変化が見えていないのだ。


ものでなく、人によって価格が変わる社会。
その社会においては、
お金をたくさん持っていることよりも、
性格や人間性が優れていることのほうに価値がある。


毎月の収入は安定しないかもしれないが、
好きなことや得意なことで貢献できる場が
いくつかあれば、年収は間違いなく増える。


「ビジョン」と「人」と「自分の役割」
の三つがあれば、その会社は明日行きたくなる場所、
働きたくなる場所になると思う。







engineer_takafumi at 01:04│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ 自己啓発

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