2018年06月03日

超ひも理論をパパに習ってみた

本日は橋本幸士 氏の
超ひも理論をパパに習ってみた
です。
超ひも理論をパパに習ってみた 天才物理学者・浪速阪教授の70分講義 (KS科学一般書)

本書は素粒子物理を専門とする著者が、
超ひも理論の入門書として、
女子高生に教えるという物語形式で
超ひも理論をありえないほど
わかりやすく語った一冊です。

そうはいっても、実際は大学理工学部の
レベルくらいないと読めないでしょう。
しかし、元々は博士課程の学生くらいでないと
入門することさえできなかった学問が、
ここまで易しく書けるのは驚きです。

逆2乗測が崩れるとはどんな意味があるのか?
「強い力」とは何なのか?
超ひも理論で仮定する多次元とはどんなものか?
素粒子の質量の有無にはどんな意味があるのか?
など、今まで全く意味が分からなかった素粒子論を
部分的にも知ることができました。


個人的には、南部陽一郎先生の
「自発的対象性の破れ」がほんの少しでも
理解できたことが収穫でした。


素粒子物理に興味があるが
何を読んでも理解できない(普通)という
理工学部の学部生にお勧めの一冊です。
0を1にすることができるでしょう。




超ひも理論は、研究者には「超弦理論」や
「弦理論」「ストリング理論」などと呼ばれています。
日本で広い意味で関連研究を行う研究者は、
大学院生も含めて100人くらいで、
世界では1000人規模になるでしょう。


じつのところ、素粒子理論の物理学者が
日常的に使用している「場の量子論」は、
数学的に厳密な基礎づけができていません。
場の量子論とは、量子力学で
多粒子の生成消滅を記述するための理論で、
素粒子の標準模型も場の量子論で書かれています。


異次元が見えていないのは、
進めないか、丸まっているか。


パパのような理論物理の研究者は、
アイデアに基づいて計算をして、
計算と式でアイデアを確かめて、
そんで論文を書くんや。
アイデアの発表で人に先を越されると、
自分の考えて計算してきたことが
全部パァになってしまう。無駄骨になるんや。


じつは、次元ちゅうのは、
力の伝わり具合でわかるんよ


球面の面積がrの2乗に比例するのは、
じつは空間が3次元やから、やで


もしこの世界が4次元空間だったら、
逆3乗法則になる?


じつは、超ひも理論ちゅうのを考えると、
電磁気と重力で違う次元の空間を伝わる、
っちゅうのが自然に出てきたりするねん。


粒子に質量がないことと、
平面波が減衰せずにずっと伝わっていくことは、
じつは同じことなのです。


陽子の謎は、陽子の大きさだけやないねん。
じつは、クォークに重さがなくても、
陽子は重いと考えられてるねん


現代物理学では、ヒッグス粒子に対応する
ヒッグス場が真空凝縮を起こすために、
物質粒子の場とヒッグス場の相互作用から
質量が生まれる、とされます。


クォークの間に働く力は、
グルーオンちゅう素粒子が行き来することで
発生しとるんや。


グルーオンはクォークどうしを糊のように
くっつける素粒子ちゅうことやな。
この力は、現在では『強い力』って読んでるねん。


グルーオンは、例えば光子とは
全然違う性質を持ってるねん。
グルーオン1個が、グルーオン2個に分かれたりする、
っちゅう性質。
しかもな、分かれる度合いがものすごく多いねん。
そやから、1個のグルーオンを交換してたと思ったら、
いつの間にか2個とか3個とか、
ぎょうさん交換するはめになるんや。
力が途中で変わってしまうんやな


クォークの間に働く力は、
逆2乗法則とは全然違うものになってしまう。
じつは、なんと『逆ゼロ乗法則』になってしまうと
予想されてるんや


異次元の方向の長さにぴったりの
波長のヤツだけが強め合って残って、
その波長のエネルギーだけが許されちゃうってことね


マルダセナの発見したことを一言で簡単に言うと、
『3次元空間に住んでいるグルーオンの力の物理は、ある曲がった高次元空間の重力の物理とおんなじ』
ちゅうことになる。


じつは、素粒子がひもやったとすると、
自動的に光と重力が出てくるねん!


光と重力がひもで説明できるっちゅうのは、
じつは直感的にわかるんや。
光が開いたひもで、重力が閉じたひも、
になってるんや。


重力を含めて、超弦理論はすべての知られている力を
量子力学的に扱うことができます。
そのため、超弦理論は「究極理論」や
「統一理論」と呼ばれるのです。







engineer_takafumi at 04:06│Comments(0) ★理系本の書評 | ⇒ 物理・科学哲学

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