2018年07月02日

マーケティングとは「組織革命」である。

本日は
マーケティングとは「組織革命」である。
です。
マーケティングとは「組織革命」である。 個人も会社も劇的に成長する森岡メソッド

著者の森岡さんはP&Gで
北米パンテーンのブランドマネージャー、
ヘアケアカテゴリーのマーケティングディレクター
などを勤められた後、USJ入社。

USJの再建を成功に導いた後、2017年に
マーケティング精鋭集団「株式会社 刀」を設立。
マーケティングを普及させ日本を元気にすることを
ミッションとされています。


森岡さんの本は何冊か読んでいます。
そして、数字に裏付けられた理論は
本当に素晴らしいと感じました。

しかし、同時に疑問も生じました。
組織のカベなどで、必ずしも、
正しい戦略を実行できるとは限りません。

その中で著者はどのように組織を説得し、
戦略を実行することに成功したのだろう?
という疑問です。

今回の本はそんな疑問に応えてくれる
一冊となっています。

本書では、日本企業の組織的な問題点を指摘し、
著者の組織論、人材育成の方法を説きます。

森岡さんは、過去は相当攻撃的な方だったようです。
そして、相当煮え湯を飲まされてきたことが
うかがえますが、そんな風に揉まれながら、
著者なりの組織の動かし方を確立していくのです。

人間は自己保存を第一に考えてしまいます。
だから、その性質を望ましい行動に向けるような
システムを作らねばならないのです。

本書では、そのシステムのあり方、
下から組織を動かすときの方法論など、
著者がUSJの再建で得た経験が、
生々しい事例と共に語られています。


個人的には、
「対人コミュニケーションの4分類」
のところが特に印象的でした。
P&Gで多国籍の社員と仕事をする中でも、
コミュニケーションスタイルは
この4種類となるのですね。
人間の本質は単純だ、ということでしょう。


会社勤めで、組織を変えたい、
という志を持つ人は必読の一冊です。
組織はどこを押せば動くのか、
そのポイントを理解できるでしょう。




USJがV字回復した大成功のエッセンス、
それは「持続可能なマーケティング力の構築」です。


私にとって組織とは
「一人一人の能力を引き上げる装置」です。
ある人が、一人でいる時よりも
遥かに大きな力を発揮する。
それが強い組織で、それこそが組織を作る意義だと、
今まで痛感してきました。


会社を支えるのは、たった4つの機能
その4つとは、マーケティング機能、ファイナンス機能、
生産マネジメント機能、組織マネジメント機能です。


"人が緊張感なくラクに過ごせる組織"は
遠からず滅びます。


消費者視点で全社連動させるカギは、
マーケティング戦略の下で
商品戦略を機能させることです。


多くの企業では、マーケティング部門と
商品開発部門が分かれています。
かつてのUSJだけでなく、私の古巣のP&Gもそうでしたし、
お互いの専門性が異なるから分けておきたく
なるのはわかります。しかしそれは本当に正しいのか?


そんなことをするとその研究項目が
総合評価に意味がないことが露見する。
それが部として非常にまずいことくらいわからないのか!


会社全体が消費者視点で連動して動かない。
商品開発部門は消費者視点から遠のき、
部門利益のために働くようになり、
マーケティング部門も狭義のマーケティングで
目先の売りしか気にしなくなります。


CMO職を「ビジネスの責任を取らなくてもよい人」
として位置付けたら失敗する確率は高いでしょう。


待てる案件については中枢でじっくりと正しい選択をする、
待つべきでない案件に関しては
現場に近いところで判断をするのが理想です。
しかしどちらの場合も、待つべきか否かの判断は、
現場か、現場に近いところでしなくてはならないのです。


皆さんの会社にもありませんか?
営業部vs生産統括部、開発部vsマーケティング部
などの対立です。
本当の敵は社外にいるのに、
協力して外に立ち向かわないといけないのに、
なぜか内側で争う、あるいは争わないための
調整や交渉にあまりに多くの時間や労力を消費している……。
それらは外向きに使えるはずの壮大なエネルギーなのに!


中高年のサラリーマンを襲う"リストラ"の正体は、
その企業組織が長年にわたって「Pay For Performance」の
原則による調整を怠ってきた悲劇です。


なぜ自分でやるのかというと、
彼女に「私の召し使い」のようなことをさせると、
彼女が私を「上」だと日々刷り込んで、
私にはっきり意見を言えなくなると困るからです。


人間の本質は「自己保存」だと考えています。
自己保存とは、自分の生存確率を最優先することです。


自分が率先してあれこれ考えて
立ち上がって旗を振ることが、
間違いなく自己保存に真逆に働くこのような組織では、
生存確率を高めるために
ひたすら大人しく無難に過ごそうとするに違いありません。


トップと現場の間にいるミドルマネジメント(のはずの人々)が
何も決めない「羊」になっていくのです。
本当に驚くべきような小さなことまで
自分では決めようとはしなくなります。


自己保存という人間の本能に対して無策な会社は、
会社全体のために正しい行動を取らなくても生きていける、
むしろそうしない方が生存確率は高いという
逆の動機付けがはびこる環境になっています。


私は「組織づくりの本質とは何か」と問われれば、
「自己保存の本能を逆手に取ること」だと、
間髪入れずに答えることにしています。


その特性を理解しておけば、
会社にとって正しく人を動かすための手段として、
会議を非常に有効に活用できるのです。


誰がどこで何を決めているかわからない組織は、
実は誰もが公に恥をかかなくて済む仕掛けに
なっているのです。


相対評価をやれば、
上司としての不適格者を発見しやすくなります。
相対評価では、上司たちが集まって
部下たちの評価の目ぞろえをすることになります。
つまり、不公平な評価をやっていたり、癒着していたり、
いい加減なことをやっている評価者は、
公に露見しやすい。


評価プールの人数は最低でも2桁、
できれば30〜60人程度いることが望ましいです。


会社にとって最重要な経営資源である
「ヒト」の評価よりも重要なことって、
他に何があるでしょうか?


プロとして成功するために真っ先に必要なのは、
自分に矢印を向ける覚悟です。


意思決定者のメリットになるように、
自身の提案の目的をポジショニングするということ。


提案とは自分が属する組織を良くするために行うのであって、
自分のメリットを提案するのはそもそも間違っているのです。


既に共有する目的を達成するために必要だという文脈で
提案を相手に見せれば、
賛同してもらえる勝算は格段に高まるのです。


戦略は「やるべきことを決めている」とも言えるのですが、
その本質はむしろ「やらないことを決めている」のです。


USJがいつまでも「ワクワク・ドキドキ」した
テーマパークであり続けるためにも、
「映画だけ」という間違ったこだわりは
変える必要がありました。


戦略家として言わせていただければ、
No1カンパニーなどとよく考えずに軽々に
言わないように注意すべきです。
その企業にとってNo1とは何をもって
一番だと定義するのか?
そもそもNo1を目指すことは本当に正しいのか?
その言葉はもっと厳密なのです。


上司の自己保存の本能としては、
自分がいなくても部下がプランを作って
結果を出せるのは面白くなかったのでしょう。


下から情報を搾取して
自分を上司に良く見せようとするだけの存在は、
組織コミュニケーションを阻害する
がん細胞の一種です。


私の実体験から申し上げると、
このTarget Analysisのスキルは
同じ会社で難易度を高くしていくことでも伸びますが、
もっと良いのは母国とは文化が大きく異なる外国や、
組織事情や人々の行動様式が大きく異なる別の会社など、
自分のホームグラウンドを飛び越えた環境で
厳しい実戦をすることです。
これで劇的に経験値が貯まります。


私の場合は伝え方の前に、
"ターゲット理解が9割"だと考えているのです


露骨に個の便宜を語るには注意が必要です。
日本は"恥の文化"であって体面を重んじます。
「自分はそのような利己的な人間ではなく、会社や組織のためだけを考えて公正に判断する人間だ」と、
体裁を整えるのも大切な自己保存なのです。


最後に相手を動かすのはやはり人間の持っている
真実の迫力のように思います。


対人コミュニケーションの4分類
それは、攻撃型(aggressive)、積極型(assertive)、
反応型(responsive)、消極型(non-assertive)の4つです。


どのスタイルかを決めるのは、あなたではありません。
相手の認識が全てです。


わざと怒ったフリをすることは有効な場合もありますが、
本当に怒ってしまったらまずいのです。


しゃべり続ける相手を止めるためには、
相手の名前を連呼することです。


相手がアグレッシブな圧迫を続けて、
あなたも強いストレスで我慢も限界、
自己コントロールを失いかけてきたら、
迷わずバックオフ(撤退)します。
撤退は失敗ではありません。


商品開発の考え方の基本は、
「おいしいものほど飽きる」


ヒットする企画の秘訣はというと、
いつでも僕が考えるのは最大公約数より
「最小公倍数」を狙うということ。
太陽光線が虫眼鏡を使って1点に集中させないと
発火しないのと同じで、ターゲットはギュッと絞る。


業界各社はライバルであると以前に、
お客様の満足をつくる同盟軍です。


私は商品開発の絶対価値として
最上位にあるのが「美」だと思っています。
その下に「コンフォート」(快適性)、
「スターブル」(適切な)、「グッド」(ものの良さ)、
「モラル」(道徳的)という4つの価値がある。


結局ブランディングは、「どうすべきか」ではなくて、
「どうしたいか」が最も重要で、
そこを一緒に整理しましょうということです。






engineer_takafumi at 02:34│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ マーケティング・営業

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