2018年09月22日

3日でわかるローマ帝国

本日は阪本 浩 氏の
3日でわかるローマ帝国
です。


本書はローマ帝国について少し詳しく知りたい
と思って購入しました。

世界史の教科書が詳しくなったものを
想像していたのですが、
予想以上に庶民や兵士など、民衆の生活に
触れられていて興味深かったです。

実際、ローマが強かった理由、
そして滅んだ理由は農民だったのかもしれません。

カエサルとかオクタウィアヌス、
五賢帝やアウレリアヌスなどの皇帝だけではなく、
歴史は庶民が動かしているということを
感じることができました。


また、ローマの歴史を通じて、
隣接地域の歴史も自然に頭に入ってきました。

ある国や国家を詳しく学ぶことは
想像以上に得るところが多かったです。


世界史に興味がある人は
一度目を通して損はない一冊です。
世界史上で重要なローマ帝国を
コンパクトながら詳しく学べるでしょう。



欧米人を知るには聖書を読めとよく言われますが、
その『新約聖書』の舞台がローマ帝国なのです。


ローマの建国神話は、炎上するトロイアから
英雄アエネアス一行が、神の定める宿命により
脱出し船出するところから始まる。


アリア河畔での大敗は伝説となり、
ローマ人の心に、北方からの侵攻、
ガリア人に対する恐怖と憎悪を残すことになった。


「帝国」形成に、文字通り命を懸けて、
最も貢献したのはイタリアの小農民たちであった。
しかし「帝国」形成の結果、最も打撃を受けたのも
その農民であったのである。


私はあえて言う。多くの善きキリスト者は、
もし彼らが十分正直でさえあれば、
カトーや、ブルトゥスや、ペトロニウスや、
その他多くの古の偉人が
自己の地上の生命を自ら終わらしめたる
崇高なる態度に対して、積極的賞賛とまでは行かなくても、
魅力を感ずることを告白するであろう。


元首の下の名将とは危険な存在であった。
コルブロのように殺されるか、
ウェスパシアヌスのように帝位を奪ってしまうか、
でなければ、静かに、目立たないように
生きていかねばならないのである。


カエサルによれば、ゲルマン人にとっては
「自国の領土の周囲をできるだけ広く荒廃させ、人の住まぬ空地をつくることが、どの部族にとっても無上の栄光となる。」


専守防衛では国境を守れない。
国境要塞は補助手段であり、その背後にある強力な、
攻撃型の帝国軍というイメージが
「平和」を守ったのである。


わずか4年の間に、分解してしまいそうな
帝国を再統一し、内政上の諸問題にも
解決の方向を示したのだから。
アウレリアヌスが帝国の寿命を200年延ばした
といっても過言ではなかろう。


アウグストゥスに始まる元首政という体制が、
多方面で同時に異民族が侵入する事態に
対応できないために生じたものといえる。
皇帝(インペラトル)とは何よりも
最高司令官(インペラトル)なのである。
自ら軍を率いて敵を撃滅し、帝国の威光を示すのが
一番重要な仕事のはずである。
元老院がその協力者である。
しかし、一人でライン、ドナウ、東方で
戦うことは不可能だった。


そもそも元首政には即位に関する
明確な国制上の規定がなかった。
というより、君主制と見られたくないために、
意図的にあいまいにしている面があった。


名目上、コンスタンティノープルの
皇帝が単独皇帝となったが、
帝国西部は実質的にゲルマン部族国家の
支配下に置かれたのである。
しかし、帝国のシステムが一気に崩壊したわけではない。
官僚たちは生き残っていた。
ローマ人の文官が、ゲルマン王の下で、
行政の仕事を続けていたのである。


たとえ祖国が危機に陥っても、
一度武装解除され非軍事化された大衆が
再び槍を手にすることは、二度となかった。
槍を持った農民たちの攻撃的な集団、
それがローマ帝国の強さだった。
農民が槍を持たなくなった時から、
5世紀に完了するプロセスが始まった、
と言っては、言い過ぎだろうか。





engineer_takafumi at 18:21│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ その他の本

コメントする

名前
 
  絵文字