2019年01月08日

メモの魔力

本日は前田 裕二 氏の
メモの魔力
です。


本書はSHOWROOMを立ち上げた著者が
メモの力を説いた一冊です。

さらに、編集は幻冬舎の箕輪さんで
カリスマ編集者の担当作になります。


紙に何かを書くということには、
想像以上の力があります。

やったことがある人ならわかるかもしれませんが、
頭のなかにあるボンヤリしたものを、
現実世界に引きずり出すことができます。

しかし、これだけ聞いても、
「オレもメモを書こう」とはなりませんよね。

だから、メモを書く意味を言語化したのが
この一冊になります。

ポイントはファクトから抽象化を行い、
それを他の事例に転用することです。
ただ、この抽象化というものが、難しいです。

本書では事例を交えて説明してくれているので、
この感触をつかむことができるかもしれません。


個人的には、
「トップダウン型」と「ボトムアップ型」に
ついての説明が特に印象的でした。

目標に対する考えかたが違う二種類の人間が
いることは感じていましたが、
本書ではそれをうまく言語化できていました。


就職活動をしている学生にお勧めの一冊です。
自分探しの教科書として、最適だと思います。




メモの効用は、アイデアを生み出すことに留まりません。
対象を「自分自身」に向けることで、
「自分とは何か」も見えてきます。
つまり、自己分析が深まる、ということです。


今の時代、自分を知ることはすごく大切です。
今後、お金をどれだけ持っているか、ではなく、
人の感情や共感などといった
「内在的な価値」こそが評価対象になるという
「価値経済」が大きく勃興することは、
ほぼ間違いないでしょう。


「本当に強い」と思う人材は、「想いの強い人」です。
志が高い。夢がある。熱意がある。
ちょっとウェットではありますが、
そういう強力な軸を持ったある種人間的な人こそが、
力強く前に進んで、社会に大きな引っかき傷を残すのです。


何がすごくて、やばいのか。
ここを一歩二歩、踏み込んで考えるのが
本質的なメモのあり方です。


「ファクト」を書きっぱなしにしておいては、
そこからは何も生まれません。
必ず一度自分で書いた
――少なからず「興味深い」と感じて、世界から自分が切り取った――
ファクトをどこかで振り返って
そこからの気づきを「抽象化」する。
そしてアクションに「転用」する。


事業や、企画、何からの自分の挑戦に
自然と仲間が集まる状況を作るには、
自分の内にある熱が伝染するような「生きた言葉」を
使うことが重要です。


人は、概念に名前をつけないとそもそも思考できません。
記憶もできないし、他の何かに応用することもできない。
人間は抽象化、そして言語化することによって、
クリエイティビティを獲得しているのです。


書く瞬間に脳が受けるインパクトは思いのほか大きく、
その結果、紙に書く行為は記憶に残りやすい


要は、目標、ゴールをきちっと決めて、
そこから逆算して日々の行動を決めていくのが
「トップダウン型」、
目の前の面白そうなことに飛びつくことで
日々の行動が決まっていくのが
「ボトムアップ型」です。


社会の変化を受けて、ボトムアップ型のほうが
結果として多くの共感を集め、
仲間を増やし、夢をかなえやすくなりつつある


習慣化するためには、自分が快楽を感じるポイントを
きちんと客観化することです。






engineer_takafumi at 22:59│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ 仕事術、思考法・ツール

コメントする

名前
 
  絵文字