2019年10月27日

お金と心を動かす会話術

本日は浅川智仁 氏の
お金と心を動かす会話術
です。


本書の著者は、世界最大級の能力開発企業で
営業として活躍。
そして、未経験ながら
入社2年で年間トップセールスを記録されます。

自身だけではなく、支店責任者としても、
着任初月に対前月比230%の売上を実現するなど、
トップセールスの育成でも活躍されます。

その後、営業コンサルタントとして独立、
業種を問わす多くのセールスパーソンや経営者の
飛躍的な売り上げアップに貢献されています。


そんな著者が、本書で語るのは「会話術」です。

つまり、売るための「会話」になります。


具体例が多くわかりやすいことはもちろん、
適度な抽象化もされており、
話を聞いているようにスラスラと
頭に入ってきます。

実際、自分が営業をされる時のことを考えると、
「こう言われると、買ってしまうよな。」
という表現がいっぱいで感心します。

著者が売れる理由が分かった気がしました。

読者がこれを使いこなすためには、
ある程度時間と訓練が必要でしょう。
しかし、時間を費やすのに値する方法だと感じました。


個人的には、
テストクロージングとファイナルクロージングの
部分が特に印象に残りました。

細かく、テストクロージングをすることで、
ファイナルクロージングの確率を高められるのです。

私もファイナルクロージングを
意識したいと思いました。


営業職の方はもちろん、独立を考えている全ての人に
お勧めの一冊です。
どうやってセールスを進めればうまくいくか、
その肝心な部分を理解できるでしょう。





営業とは、感情の移動である


売れる営業は「自分の提案はこのお客様のためになる」
と自信を持っているので力強いのです。
お客様と一緒に悩んだりしません。


営業とは、目の前の人の問題解決と願望実現のお手伝いを、
扱っている商材やサービスを使って行うことである


契約する「今」にフォーカスをあてるのではなく、
契約をしてから後の「未来」に
フォーカスをあてるということです。


「人に好かれる自己紹介」は、
次の4ステップを踏んで話すと効果的です。
現在→過去→未来→現在


いきなり「私の話をさせて下さい」と言われるより、
人は「伝聞系」の話の方が相手の耳に入りやすい。
「〇〇はダメです」より、
「ダメだと言われているようですよ」の方が、
素直に聞けるのではありませんか。


「何を買うか?」という時代ではなく、
「誰から買うか?」という時代になりました。


「自己紹介」で、鉄板のストーリーやワザを使って、
お客様に、自分に対して感情移入していただくことが
重要なのだと心得てください。


「そんなことがあったんですね」
人間というのは、
自分の過去を承認してもらえると嬉しいものです。


「30分以内にもう1回コールする」というのが、
電話を取り次いでもらいたいときの鉄板ワザなんです。


アポ取りのときに、オープンクエスチョンはダサい


人間は褒められると、悩みを言う生き物なんです。


これが「示唆質問」。
購入したあとの喜びと、購入しなかった時の恐怖を
会話でイメージさせて、人生全体を俯瞰させたんですね。


普通なら聞きたくもない将来への不安も、
質問することで相手にイメージさせることができる。


「そうすると連想法」です。
「そうすると、どうなりますか?」と質問をつないでいく。


クロージングをかけないと、着陸態勢に入れないで、
ず〜っと飛行場の上を旋回している
飛行機のような状態になります。


行動心理学では、人間は、3つ以上の選択肢があると、
もう迷って選べないと言われています。


お客様の「感情レベル」を確認するのがテストクロージング。
「行動レベル」を確認するのがファイナルクロージングです。
平たく言えば「買いたいと思うか?」「やりたいと思うか?」
を問うのがテストクロージング。
「買うか買わないか?」「やるか、やらないか?」を問うのが
ファイナルクロージングですね。


売れない人は、テストクロージングなしで、
いきなりファイナルクロージングにいって撃沈してしまう。


テストクロージングは
「ノーリスク、ハイリターン」なんです。
一方、ファイナルクロージングは
「ハイリスク、ハイリターン」。
ですから、テストクロージングを繰り返して、
ファイナルクロージングのリスクを小さくするのです。


懸念が出たら、ゴールは近い


テストクロージングの7枚のカード
「ここまででご質問はありますか?」
「ここまでで共通点はありますか?」
スケジュールについての独り言
「仮にお取組みされるとしたら(ご採用されるとしたら)私が担当になるんですけど」
「仮にお取組みされるとしたら、どちらが現実的ですか?」
「いずれにしても、やってみたらいいんじゃないですか?」
「やってみたいなとは思われました?」


「相手がYESの後のWHY?」は、
ファイナルクロージングのあとでも必ず聞いてください。


懸念を解消する6つの質問
「どうしてそのように感じるのですか?」
「私は何て答えると思いますか?」
「私もよく分かります。ちなみにその中で、なぜ多くの方が始められていると思われますか?」
「仮にその部分が変わったとしたらいかがですか?」
「仮にその部分が明確になったとしたらいかがですか?」
「差し支えなければ、もう少し詳しく教えていただけますか?」


まちがっても「でも」とか言って
お客様の敵にならないでください。


反対されるのが分かっている人に相談しなくてはならなくて、
反対されたらやめるなら、今ここでやめましょう


悩んでいることは、できる可能性があることだけ


我々人間は「状態(『気分』や『機嫌』)が「行動」をつくり、
その行動が「結果」をつくる。
そして、その結果の積み重ねが「自己イメージ」を育てる


気分、感情、状態は、「理性」に従うとは限らないが、
「行動」には必ず従う。


午前中、最初に50人に断られた者に、
最高級のランチをごちそうしよう!


「売り上げ」というのは、お客様からの「感謝のしるし」。
トップセールスとは「一番喜ばれた人」。






engineer_takafumi at 20:18│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ マーケティング・営業

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