2020年04月25日

WHO YOU ARE

本日はベン・ホロウィッツ 氏の
WHO YOU ARE
です。



本書はIT企業オプスウェアを創業し
HPに売却してイグジット。
現在はベンチャーキャピタルを運営する
著者による、企業文化をテーマとした一冊です。


企業のビジョンやミッションが大事、
ということは良く言われますが、
機能している会社とそうでない会社が
はっきり分かれているような気がします。

また、言葉にはしずらいのですが、
企業ごとの文化というか雰囲気というものが
存在することを感じている人は多いでしょう。


そんな言語化しずらいことを、
言葉に落としたのが本書になります。

一言でいうと
「企業文化は、言葉ではなく行動に基づく。」
ということになります。

そのことを様々な例や分析を通して、
浮かび上がらせてくれるのが本書です。

「嘘つき」とか「隠避体質」など、
望ましくない文化の企業も多いです。

それがどのように生まれたのか?
もし変えられるとしたら何なのか?
そんなことが考察できる一冊でした。


個人的には、
組織の誰もが「どうしてだ?」
と思うことに対して、どう答えるかで文化が決まる
という部分が印象的でした。

確かに企業文化を語るエピソードは
この形が多いような気がします。

企業要素の構成要素が理解できて、
企業勤めの私としては目から鱗が落ちた
と感じました。


大企業の経営者や人事に携わる人に
特におすすめの一冊です。
ビジョンを掲げてみたのに、
なぜ、社員が変わらないか、
理解することができるでしょう。





文化は、ルールじゃないということだ。
文化は、「これをしてはいけない」「これはしろ」
と事細かに書いて社員を縛るものではない。
みんなが前提として持っている共通意識であり、
つくるのも共有するのも、本当に難しいものだ。


最も強固で長続きする企業文化は、
言葉ではなく行動に基づく。
企業文化はリーダーの人柄と戦略に
合ったものでなければならない。


アップルの文化は、アマゾンでは絶対に通用しない。
アップルでなにより優先されるのは、
世界一美しいデザインを生み出すことだ。


「基準以下の行いを放置しておくと、それが新しい基準になる」
と軍隊では言われる。


偉大な文化があっても
偉大な企業が構築できるとは限らない。
プロダクトがたいしたものでなかったり、
人の欲しがらないプロダクトを
つくっていたりする場合には、
どれほど文化が優れていても企業は失敗する。


あなたの本質は、あなたがそこにいないときに
人々があなたについて話していること


人類の長い歴史の中で、国家独立につながった
奴隷による革命はひとつしかない。


奴隷制度は、人を人として扱われずれい属させた
集団の文化の発展を妨げるものだ。
(中略)
いつ何時、自分や家族が売られたり
殺されたりするかわからない中で、
じっくり考えたり仕組みをつくったりして
仕事をしようという気になるはずがない。


残虐行為が重なって、教育程度が低く、
信頼もなく、生き残りだけに汲々とするような
文化がつくられた。
そのような文化の中では、
団結した戦闘部隊は生まれない。


組織の誰もが「どうしてだ?」
と思うことに対して、どう答えるかで文化が決まる。
というのも、その答えはみんなの記憶に残るからだ。


この軍隊では、約束が何よりも重要だから。
妻との約束を守れないなら、私たちとの約束を守れるはずがない


エリート戦闘部隊としての意識を植えつけるため、
ルーベルチュールと革命軍の兵士は
当時では最高に洗練された軍服に身を包んだ。


消費者向けプロダクトの企業が
エンタープライズ市場に参入したい、
つまり大企業向けに
プロダクトを販売したいと言いながら、
きちんとしたスーツで仕事をするような
社員を雇いたがらないというのは、
よくあるケースだ。


優れた文化をつくるということは、
状況に合わせて自分たちを変えるということだ。
つまりそれは、自分たちが参入したい市場の文化や
精通したい市場の文化を知るリーダーを
社外から連れてくることでもある。


「報復するべからず」
と口でいうのは簡単だったかもしれないが、
そうした文化を築いたのは
ルーベルチュールの行動だった。


リーダーの本当の価値観を反映するものでなければ
文化は定着しない。
ただ耳障りのいい言葉は文化にならない。
なぜなら、リーダーの行動によって、
つまりリーダーが手本になることで
文化はつくられるからだ。


ショッキングなルールをつくる
■記憶に残るもの
■「なぜ?」と問いたくなるもの
■文化に直接影響するもの
■ほぼ毎日使うもの


メイヤーはヤフー文化に
勤勉さを取り戻すことには成功したが、
結局立て直すことはできなかった。
文化とは、本質的にそういうものだ。
今やっていることをもっとうまくやる
助けにはなっても、戦略を立て直したり、
強力なライバルを倒したりする
助けにはならないのだ。


ルーベルチュールがフランスとスペインの
将校を奴隷軍に引き入れたとき、
兵士たちがどう反応したかについて知る術はないが、
とんでもない軋轢があったことは間違いない。
外からリーダーシップを取り入れると、
もともといた人たちはとても居心地が悪くなる。
それがまさに、文化の改革なのだ。


ヘイスティングスは以前から、
動画配信専業の会社がネットフリックスに
追いつくのではないかと警戒していた。
配信専業の会社では、会議にDVD事業の幹部はいない。
だとしたら、ネットフリックスもそうすべきだ。


「セキュリティは万全に」
と口では言っていても、
その行いが「個人の利便性のほうが大切」
だと語っていた。
行動はかならず言葉にまさる。
それが文化というものだ。


組織文化と矛盾する行動を
やむおえず取ってしまった場合、
まずやるべきなのは間違いを認め、
それからやりすぎなくらいに過ちを正すことだ。


カラニックは倫理に反する組織を
つくるつもりはなかった。
ただ、超負けず嫌いな会社を
つくりたかっただけだ。
だが、彼の文化にはバグがあったのだ。


何を評価するかは、何に価値を置いているかを示す。
ファーウェイがしたことはウーバーと同じだった。
特定のルールや法律に従わなくていいと言うことは、
文化から倫理を取り除くことに等しい。


なぜ略奪してはいけないのか?
なぜなら、略奪は真の目標の妨げになるからだ。
真の目標は勝つことではなく、自由だ。
(中略)
市民から自由を奪うような戦い方をして、
自由な社会を築けるのだろうか?


武士道は一見、一連の哲学のように見えるが、
むしろ実践の積み重ねだ。


文化を築くにあたって、
あなたが何を信じているかはどうでもいい。
あなたが何をするかに意味がある。


ホテルの部屋から自分の車が見えなかったら、
予算オーバーだ


真の企業文化を理解するのに一番いいのは、
管理職の言うことを聞くのではなく、
新人の振る舞いを見ることだ。
この会社に馴染み、生き残り、成功するには
どう振舞えばいいと新人は見ているだろう


職場で失敗した人をいじめあげるような
文化に加担していても、
仕事場を出たらそんな態度を
捨てられると思っている人も多い。
だが、それは不可能だ。
ある種の振る舞いがいったん身につくと、
どこにいってもそれが出るようになる。


チンギスが自分のために死ぬことを
兵士に求めなかったからこそ、
兵士はみずから命がけで
チンギスに尽くすようになったのだ。


優れた文化をデザインするために
まず気をつけるべきことは、
リーダーがありのままでいることだ。
これが意外と難しい。


リーダーシップの大原則は、
すべての人には好かれないということだ。
みんなに好かれようとしても、
いいことはない。


このところ、どのようなパフォーマンスの改善方法を学びましたか?


これまでにあなたが自動化したものは何ですか?


どの企業文化でも最も重要な要素は、
社員が会社を気にかけているかどうかだ。


あなたの組織が優柔不断で、
提案を素早く承認できなかったり、
あるべきリーダーシップがなかったりする場合、
どんなに優秀な人を雇っても、
どんなに文化に時間をかけても意味がない。
無関心が報われる組織になり、
それが文化の決め手になっているからだ。


行動規範が有効かどうかを考える切り口はいくつかある。
■その行動規範は実行できるか
■その行動規範は自社の文化に独特なものか?
■その行動規範にあなたは合格できるか?


もしありえないことをしている社員がいたら、
企業文化がそれを許しているのだと思い出してほしい。


「みんなの気持ちはわかるし、正直言えば私もみんなと同じ気持ちだが、うえに逆らえなかった」
この発言は企業文化を決定的に傷つけるものだ。
チームメンバーは力のない上司のもので
働いていることを知り、取り残されたと感じるだろう。


意思決定のプロセスがどのようなものであっても、
「反対しコミットする」ことを
厳格なルールとして守らせることが、
健全な企業文化を維持するのに欠かせない。


管理職の多くは経営層の会議に参加したがる。
そうすれば必要とされているように感じられ
少し偉くなった気がするからだ。
私はこの気持ちを利用して、
経営会議への参加に入場料を取ることにした。
その入場料とは、今「炎上中の」問題を
少なくともひとつは白状しなければ
ならないというものだ。


忠誠心は、相手が自分に忠誠心を持っている、
つまり同僚や会社が自分の味方になってくれる
と思うからこそ生まれるものだ。






engineer_takafumi at 20:46│Comments(0) ★一般書の書評 | ⇒ 経営

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